いちおうダブリンの大雨のことに触れておく

の、乗り遅れた orz


…言わずもがな、ダブリンの洪水の話題です。月曜日から火曜日にかけて、ダブリンの月の総雨量を超える雨が降ったらしい。なんのこっちゃという方、まずはこちらのようつべのまとめでも見てきてください(英語ですけど、ぶっちゃけ言葉は不要だと思います)。いや、乗り遅れたんじゃない。このサイトは速報性よりも記事の深さで勝負するんだい(果てしなく負け惜しみ)。


こうやって見ると、えらい量の雨が降ったようですが、実は、24時間の総雨量は82ミリ。ダブリンの10月の月間の平均の総雨量は65ミリ。


へっ???


ちなみに、東京の10月の平均の総雨量は163ミリ。日本の高知では今年の台風6号で日降水量が850ミリを記録したらしい。


繰り返します。今回のダブリンの24時間の総雨量は82ミリ。


どうしてこの程度の雨でこうなる?


いや、実際、私の感覚としては豪雨ではないフツーの雨が一日降り続いた程度です。そもそもアイルランドは雨が多いように思われてますけど、月間総雨量とかで比べると、乾燥する冬場を除いては、よっぽど東京のほうが雨が多いんですよね。これって、よーするに、アイルランドは雨が降っても降り続かないってことを意味してるんですけど。かくして、一日以上雨が降り続いた結果がこれ。


私は…と言えば、今週は1週間、街で講習があるので朝バスで街に出かけました。この時は雨は降っておらず傘も持たずに。


さあ、昼ごろからだったか雨が降り出し、夕方帰宅するころには比較的激しい雨が降ってました。私は歩く距離ができるだけ短くなるように、時間とお金は余計にかかるものの、列車とバスを両方使うルートを選択。大雨で騒動になっている部分は見事に列車で迂回。結局、家に着くまでのたいしたことのない距離でずぶぬれになってしまったが。


翌朝、バスは交通規制のため迷走したものの、街に何とか到着。絵葉書等でもおなじみのO’Connell BridgeからH’Penny Bridgeに向けて、写真を撮ってみました。


…たしかにLiffey川は濁流と化してますけど、別に「とんでもない状況」になっているという感じではないですよね(もう水は引き始めていた)。むしろ、水量があったほうが、川底の汚さが目立たなくていいじゃないか…などと暴言を吐いてはいけません。


帰りのバス。ダブリンバスではなく某ビジネスパーク行きのシャトルバスに乗る(私の家は某ビジネスパークより徒歩5分なので、このシャトルバスを使うと便利…時間が合えば)。お客は逆方向なので私のみ。道半ばで運転手さんがひとりで悪態をついているので前を見ると


やーい。道が閉鎖されてる(注:これ以下、数枚の写真、バスから撮ったので余計なものが映り込んだりしてます)。


ここ、こうなってたのね(某国営放送局のサイトから拾ってきたのでばらさないように)


…そりゃ通行止めになるでしょ。


ちなみに翌朝(つまり水曜日の朝)には


水は引いて、通常通りの通行が可能になってました。ついでに、自爆した車も消えてます。なぜ自爆と言い切ってしまうかというのには理由がありまして…ここ、大雨が降るたびに冠水するのよねん。ちょうど土地が窪んだ感じになっているので。…って、それがわかっているのに根本的な対策を練らずに大雨が降るたびに道を冠水させているってあんまり頭のいい人のやることじゃないような気がする。


今回、床下浸水などが起こった地域も、報道で聞く限りその多くは「ああ、またか」と思うところが多かったのよねん。それに、今回の雨量が仮に「想定外」だったとしても、この時期落ち葉のせいで排水溝が詰まるのは毎年のお約束なのです。とどのつまり、毎年この時期に雨が降ると一部の地域では大変なことになるという傾向があるのに、まともな対策を立てているとは到底思えない、つまり「減災」という発想がない結果がこれなんじゃないのかなあとか、かなり辛口なことを思ったりするわけよ。ちなみに、二人の方が犠牲になっているのであまりこんなことを軽々しく言っちゃいけないのかもしれませんけど。


閑話休題。ともあれ、このバス、道がこんなだから通常通りの運航ができなくなったのよ。迂回ルートに入ったはいいが、バスが突然スピードを落として飲酒運転みたいなふらついた運転を始める。なんだなんだと思って運転席を見ると、運転手さん、アイフォンのアプリで地図見ながら運転してる


…道知らんのか。…ってか、せめてバスを止めてやろうよ(注:運転中のケータイ端末の操作は法律で禁止されています…さしものアイルランドでですら)。


ちなみに火曜日の夕方は


大雨ってどこの国の話?ってくらいきれいな夕焼けが見られました。


そして、本日、この洪水で大活躍をしたと思われる方が、静かに退場していきました。


牽引される消防車。


そりゃ、あんだけ水の中ぶん回せば、壊れるだろうなあと、今回ばかりはひどい整備が原因じゃないかと思われます。