【ドイツ国内ホリデー2021-7】フュッセン からルーポル ディング へ


本日は基本「移動日」。フュッセン (Füssen)から今回の本当の本拠地、ルーポル ディング (Ruhpolding)へ。

この区間を人間の脳みそでもGoogle大先生もこういうアウトバーンを使った道を提案する。

182キロ所要2時間31分。

残念ながらこの2つの街をつなぐ直接のアウトバーンは存在しないからアウトバーンは全体の半分以下くらいの距離しか使えない(ミュンヘン経由で大迂回をすれば話は別…上の地図の299キロ2時間55分のルート)。それでも時速70キロくらいは出ている計算。

ところが、頭の中に脳みその代わりに脱脂綿が詰まっているアホタレはおかしなルートを提案するわけ。

240キロ所要4時間35分。

フュッセン (Füssen)から見てルーポル ディング (Ruhpolding)はほぼ真東に直線距離で150キロ。なのに、いきなり南に進む私。例によって国境を超えオーストリアへ。昨日と同じ道でリンダーホーフ城とエッタール修道院を横目に進むほうが近いのだが、「同じ道はつまらない」という頭に脱脂綿が詰まったアホタレしか思いつかない言い分で、更に南に、つまりもう一つ南の谷筋を進むことに。

オーストリア→ドイツ国境。舗装の切れ目が国境…たぶん。

途中でドイツ国内最高峰のツークシュピッツェ山とそこへの足がかりとなるガルミッシュ=パルテンキルヘン(Garmisch-Partenkirchen)という街を通過。ツークシュピッツェ山は高さ2962メートルというとんでもない高さなのに、なんとケーブルカーやリフトを乗り継ぐことでなんの苦労もなく山頂までたどり着けるらしい。高尾山と比較して4倍の高さなのにお手軽に山頂に行けちゃうという。なのに!嫁が拒否権を発動。行きたかったなぁ。もしここに行っていたらたぶんガルミッシュ=パルテンキルヘン(Garmisch-Partenkirchen)に一泊していたと思う。

そんな後ろ髪を引かれる思いをよそにフュッセン (Füssen)から90キロ程度を1時間30分ほどかけてやってきたのはヴァルガウ-フォルダーリス有料道路(Mautstrasse Wallgau – Vorderriß)。理由:ドイツにある有料道路とやらを通ってみたかった。

こちら、国道11号線から件の有料道路への分岐。

抜け道ではありません。ヴァルガウ-フォルダーリス有料道路(Mautstrasse Wallgau – Vorderriß)への唯一のアクセス路です。なんか有料道路の概念をぶっ壊される道ですな。好きだけど。

こちら料金所です。€4を払いました。

この道で見かけたもの。

屋根つきの橋。これ、オーストリアの名物と思ってた。まあ、国境からわずか数キロの距離なんだけどドイツ国内では初めて見たわ。

Wildflusslandschaft Isartalという渓谷です。渓谷というには広いかな。

♪みずすみーてー そらはあおくー やまはみどーりー

…大分県民にしか通じない(逆にこれを知らない大分県人はモグリと断言する…俺様基準)ローカルネタの歌ですが、文字にしてみるとなんとも当たり前のことしか言ってない歌ですな。これ。元ネタをどうしても知りたいという変人さんはこちらを参照されたし

ここにいた牛さんたちのベルの競演をどうぞ。

この先ではこの川の下流にあるダム湖、Sylvenstein-Stauseeを通過。なんかさ、ちょっと日本に帰ってきたような気分になった。

自己主張の強くないマクドナルド。

さらにはテーゲルン湖(Tegernsee)も見てみることに。なんか有名らしいから見てみようと。途中であわよくば休憩しようという計画を立てていたのだが、うちのお嫁さまがテーゲルン湖(Tegernsee)に到着する直前でのトイレ休憩を要求(この旅3回目のマクドナルド)。社会通念上何も買わずに出ていくのも問題なので(という言い訳のもと)ミルクセーキを注文。これが言い訳なのはLサイズを注文したことからも明確。

これはある意味正解だったとも言える。というのも、テーゲルン湖(Tegernsee)湖畔の道は日本の道のようにずっとノロノロ運転で、かつ見る限り車を停められそうな場所も見つからずなんとなく通過してしまう。

こんな良い感じの宿などもあるのだが、窓を開けたら湖より手前に交通量の多い道ってのはかなりのマイナスポイントだよねぇ。たぶんここを滞在先にしたらそれはそれでいろんなことができた気がするけど、まあ、今回はパス。

それから山を登り、Skiparadies Sudelfeldスキー場

それからタッゼルワーム滝(Wasserfall Tatzelwurm)に寄ってみる。数分歩くと橋がかかっている。橋の上に立つと

橋の反対側に立つと

分かりづらいかもですが、下を見下ろしてます。

ん?なんかはるか下の方にもう一つ橋があるぞ。行こまい行こまい。

足元がお世辞にも良いとは言えない道を数分下るとついたよ。上から見えてた橋に。

橋の向こうは…崖。つまりはどこにも進めない。

ああ、この橋はひたすらに滝の観賞用なのね。どこかに抜けられるわけじゃない。ある意味橋としての機能を放棄している。

おー

こうしてマイナスイオン効果を得て、予定にはなかったTatzelwurmstraßeという有料道路を発見したので通りたくなる。わざわざ遠回りまでして有料道路を通りたがるというのはもう頭に脱脂綿が詰まったものしか思いつかない愚行。

ここから有料道路。とてもそうとは思えない。私道なので有料らしいのね。つまり、箱根ターンパイクとか久住高原ロードパーク(大分ローカル。ちなみに熊本地震以来再開してないらしい)とかと同じ感じなのかも。

道中は川に沿ってのんびり下る感じですが、途中にはこんないとあやしなトンネルも。ドイツ北部の平坦な場所に住んでいるのでうちの周りにトンネルなんてほとんどないので私にとってはとっても珍しい。

山を降りきったところには料金所(普通はこっちから来るんだろうな)。6キロほどの道の通行料金€3なり。これを高いと見るかはあなた次第。

ここから元の道に戻り、しばらく走ると

ドイツ入国にはいちおうパトカーが目を光らせる…みたいだ。ただし、誰も止められてなかったけど。

オーストリア国境。本日2回めのオーストリア入り。オーストリアに入ったらやることは決まってます。

オーストリアでBP(British Petroleum)とはこれいかに。ちなみに知る限りドイツでは見かけない系列のスタンド。

給油っ。国境越えたらリッター3-40セントも安くなるんだから、ドイツ側のスタンドは太刀打ちのしようがないよなぁ。

そしてドイツに戻ります。もうおわかりでしょうが、舗装の切れ目が国境です。

ドイツに戻ると最初の村はライト(Reit)。実はここ、今回のホリデーでルーポルディング(Ruhpolding)に宿を取るか、こちらにするかさんざん悩んだ挙げ句に交通の便がより良さそうなルーポルディング(Ruhpolding)を最終的に選んだ…という経緯がありまして。

…うー、良さげな村じゃああーりませんか。こっちにしてても良かったな。

そこからさらに25キロ、を25分ほどで走りまして、ついにルーポルディング(Ruhpolding)に到着っ。ドイツとオーストリア国境の田舎道を満喫しました。

というわけで、これから1週間もお世話になるお宿。ホテルではなくホリデーホームという分類。何が違うって、ほら、ホテルだと毎日お掃除をしてくれたりとか、レストランが併設されていたりとかいわば「付加価値」がついているはずなんだけど、それがない。そのかわり、自炊などもできるようにキッチンなどが完備されていて、でも、お掃除などはしてくれない。あ、ウィークリーマンションみたいなもんかも。使ったことないけど。

正直ね、建物を見た瞬間にこれは失敗したなと思った。なんかさ、ネットで見た印象とだいぶ違うのよ。

受付もなんか暗いし。

部屋もなんか古臭いし。

バルコニーからの眺望もないし。

ちなみにこの印象は滞在するにつれて良くなった。よく見れば台所は改装されてるし、宿はきれいに保たれているし、温かいシャワーだって浴びれるし、ぶっちゃけて書いてしまえば、一泊€60以下で文句を言うのが野暮というもの。

ところで、このホリデーを満喫していた週末、ドイツでは国政選挙が行われまして、街は選挙色に染まってました。と言っても日本みたいに自分の名前を連呼する選挙カーとかは見かけないのですが、ポスターとかは街中に見かけました。

赤で「大独裁者」って。おいおい。

…こういう落書きはいかがなものかと思いますが。

また変なところで似ている日本とドイツ。日本の選挙ポスターの掲示板とそっくり。

個人的に秀逸だと思ったのはこれ。いわゆる泡沫…じゃ失礼だからインディーズ候補だと思うのですが

秀逸ですが、アウトですよね。これ。

これを見かけたのは宿からルーポルディング(Ruhpolding)の街の中心部に向かう途中。この宿を選んだ理由の1つは街の中心部まで徒歩圏だったというのが1つ。つまり、夕食難民とかになりにくそうだと。

実はドイツ、Google Street Viewが一部の大都市を除いて役たたず。実装されてない。実装されている一部の大都市もクレームがばんばん入っているのかぼかしが多くていまいち役に立たないのだ。ちなみにドイツの片田舎の我が家もGoogle Street Vieで見ることはかなわない。かくして、ルーポルディング(Ruhpolding)がどんな街かを予習することも叶わなかった。

うーむ。

ルーポルディング(Ruhpolding)はそこそこに知られた街らしいんだけど、ちょっと寂しいなあという印象は拭えなかった。日本もそうだけど、一部の例外を除けばどこも元気がないもんねぇ。

そんな中で、夕飯に選んだのは街の中心にある「いかにも」なドイツ料理の店。

私が頼んだのはシュニッツェル…ドイツのとんかつですな。

うーん。真ん中にあるイモは市販のものっぽいし、野菜がない。

嫁のほうがある意味健康的だった気もするし、そもそも肉がないという意味では良いのだが、うーん、オムレツに油使いすぎやな。どちらの夕飯もひたすらに不健康…この1語に尽きます。