2015年に買ったそらまめ号(日産ノート)もすでに5年目となり、本日定期点検に出してきました。ちなみに20日からコロナの制約が一部緩和されてディーラーの販売も再開できるようになったらしいです。
ふだんだったらディーラーさんから歩いて町の中に行き、街のカフェでのんびり朝ごはんを食べているうちに点検が終わるという算段なのですが、目下のドイツはコロナ騒動の真っ只中。カフェなどみんな閉まってます(お持ち帰りはできるらしいが、どこにお持ち帰りするのよ…というお話になる)。
というわけで、今回は代車をお借りすることにした。日産ディーラーの代車はキャシュカイ…なわけもなく、ジュークのはずもなく。まあ、想像つきますよね、日本の日産だったらマーチかノートです。たぶん。こちらの日産ディーラーさんにお借りしたのは
当然マイクラでした。
ご存じの方にはうざいだけの説明なんですが、こちらでは日本のマーチはマイクラとして売られていました。なぜ過去形かというと、2017年からヨーロッパで売られている5代目のマイクラは日本じゃ売ってないんですよ。日本にお住いの皆様が思い浮かべる「マーチ」はこちらでは旧型なのです。
ね?見たことないでしょ。日本人の知らない日産の車。それを言い出したらキャシュカイもなんだけどね。
マーチ(マイクラ)ってノートの1段下の車でノートがePOWERのおかげであれだけ売れちゃったものだから日本ではすっかり影の薄い車になっちゃいましたが、日本では売られていないマイクラは実はノートを超えるようなある意味下剋上の車なんですよねぇ。というのもこの表を見てくだされ。
上の表の内容はおいおいお話するとして、なんの基礎知識もないまま乗ってみた。
まず思ったこと。広い。
実はこのマイクラ、日本で売られた日には3ナンバーになる。全幅1743ミリ。なので、乗った瞬間に広さを感じた。
そして座って気がついた。狭い。
ひとつ前の段落と真逆のことを言っていますが、天井に妙な圧迫感があるのよ。これもさっきの表で説明がつく。高さがノートに比べて7センチも低い。7センチって拳ひとつ分ですよ(俺様基準による)。この差はでかい。つまり、横は広いが上下は狭い…というわけ。もうちょっと言えば、マイクラでは私の頭の上に拳ひとつ分の空間しかなかったけど、ノートだと拳2つが入った。うん。どう考えてもこの差はでかい。
全長はマイクラは3999ミリとぎりぎり4メートルに収まっている。これ、日本だとフェリーとかに乗る人にはありがたいかもね。ノートは10センチ長い。この10センチの差がそのまま後部座席の差になっている気がする。というわけで、幅以外ではノートの数値のほうがでかいわけだ。
乗ってみてびっくりした。5速じゃなくて6速マニュアルだよ。結果としてちょっと慣れるまでには時間のかかりそうな、リバースギアが左上にある設定になっている。あ、そもそも日本の大多数の皆様はオートマ車だから何の話をしてるかわかってもらえないのか。まずは慎重につまみを持ち上げながらリバースギアに入れバック。バックカメラに私のノートについてない電動折りたたみミラーまで装備。
ただ、なぜかAVM(鳥目線でのカメラ)はついてない。後部のカメラだけ。電動ミラーなんぞがついてるんだからAVMがついていてもおかしくないと思うのだが。
どうしても自分のノートと比較してしまうのだが、カーオーディオあるいはカーナビの画面はさらに大きくなって使いやすくなっている印象。インパネも綺麗にまとまっている。どう見てもマーチとは似ても似つかぬ車。
どれくらい似ても似つかぬ車かはこの写真を見てもらえば一発かも。
ね?大きさが全く異なる車。
代車でディーラーさんから出発し、表通りに出るときに交通の途切れた一瞬を狙ってしゅっと合流したのだが、このときにいつもノートでやるようにセカンドギアでぐーっとアクセルを踏み込んだ。するとぐんぐん加速するのだ。私のノートでは味わったことのない感覚。ん?もしかしてノートよりも馬力がある?興味を持ったので、帰り道を急遽変更して高速道路経由にする。
高速道路でもアクセルを踏み込むとぐんぐん気持ちよく加速して、一気に160キロくらいまで出てしまう。それ以上は慣れない車なので自重したけど、160まで出してもややふわふわした感はあるものの安定している。なんやこれ、俺様の知っているマーチ(マイクラ)じゃねえぞ。
後で調べたら1リッターのエンジンのくせして、117馬力もありやがる。ノートより20馬力近く上(現行のDIG-T 117というモデル。マイナーチェンジ前のモデルは71馬力しかなかったらしいから一気に40も引き上げたことになる)。つまりはエンジンは明らかにノートより上。
しかも、このエンジンタイプがDIG-Tと呼ばれるらしい。待てこらっ。それって、私のノートのエンジンDIG-Sの後継なの?正直びっくり。ePOWERが売れたおかげでもうDIG-Sは一代限りのエンジンになると思っていたので、まさか大幅にパワーアップして帰ってくるとは思わなかったよ。
興味がない人には何を言ってるかさっぱりわからないですよね。初代の日産ノートは1.5リッターのエンジンで109馬力を出していたのだが、2代目では1.2リッターにダウンサイジングしたものの、エコスーパーチャージャーとやらで98馬力まで出るようにしたのね。いろいろグレードとか細かいところは無視しているあまりに適当な解説ですがまあ大目に見てくだされ。あと、日本のガラパゴス仕様のePOWERとはまったく関わりのない話をしてます。
で、このDIG-T117なるエンジンはさらにダウンサイジングしてなんと1.0リッターのエンジンにしたくせに、どんな魔法を使ったのやら117馬力もの力があるという。このエンジン、あとでセールスさんと雑談してたら教えてくれたんだけど、なんと一回り大きいジュークにも同じエンジンを使っているそうな。…そりゃ力あるわな。
御存知の通り、日本ではハイブリッドだePOWERだばかりが売れる国ですので、このマイクラが日本で売れるかは疑問。そもそも論として、5ナンバー枠からはみ出ているというだけでマーチの顧客の希望から乖離していて売れなそうな気もする。あるいはそんな事情で日本で売られていないのかもしれない。
個人的には新型ノートにこのエンジン乗っけてくれたら最強なんじゃないかと思いましたが…どうなるんでしょうね。セールスさんいわく、欧州ではノートを販売終了にしてマイクラ一本で行くとか言われてましたが真偽は確認してません。
同じエンジンの搭載されたジュークも気になりますが…あ、これも日本じゃ売ってないのね。なんか日産は日本マーケットをぶっちぎって…じゃなかったぶった切っている気すらします。本社がある国なんだからもう少し頑張ってくれてもいい気がします。
2 thoughts on “日産ノートのDIG-Sエンジンの後継DIG-Tエンジンが存在した!”