ここ最近、ドイツのB級スポットお出かけの記事、さもなくばヒコーキに乗ったお話が多い気がしますが、今日もB級スポットのお話です。お話の舞台はDuderstadt(デューダースタッド)とSkywalk Sonnensteinでございます。
どこやねん…って話になりますよね。検索でDuderstadt(デューダースタッド)あるいはSkywalk Sonnenstein(ゾンネンシュタイン)の情報を探してきた…とかいう私以上に奇特な人でもない限り。何があるかって、中世の雰囲気をよく残した街、ほら、日本人が大好きなローテンブルクのミニ版…って言えばわかっていただけるでしょうか。ホントにミニミニですけどね。あとは空中の散歩道。おそらくですが、日本語での紹介はこの広いネット上でも初です…軽く調べた限りでは。
とある土曜日の午後、Duderstadt(デューダースタッド)に向かった私と嫁。特に考えることなくナビを設定して街の中心近くに車を停める。
おおっと。
こちらはご参考までにローテンブルク。むしろ、Duderstadt(デューダースタッド)の塔のほうがカッコよくね?これは期待度爆上がり。行こまい。行こまい。
アーチの建物は博物館になってましたが、とりあえず後回し。
アーチをくぐるとそこには…
…土曜日の午後だというのに活気が全く感じられない街があった。
それもそのはず。やる気のないお店たちはあらかた午後2時で閉店。そして現在午後2時過ぎ。土日がかきいれ時…という日本の商店の常識からはおよそ考えられないが、ドイツのお店はそのほとんどすべてがお休み、土曜日もイナカは半ドン…一体いつ商売をしているのか聞きたくなる。このお店なんかまだいい方で、下手したら平日に2時間位お昼休みを取るお店もあるくらいで。元旦からお店を開く国とまさに対極にある気がします。
街の中心です。閑散としてます。
目の前にあるのはSt. Servatiusという教会で、こここそがまさしく旧市街地の中心…なのですがこの静けさ。ちなみに私が住む某村の近くの街の中心も活気という観点ではまさに上の写真のようなものです。ついこの前もローカル新聞で「週1回開かれるマーケットに出店する店が2店にまで減った」とかいう末期としか表現のしようのない記事が出てましたし。
こちらDuderstadt(デューダースタッド)はそこまでひどくはないらしく、St. Servatius教会の裏手に回るとカフェが繁盛してました。思わず座ってしまう。
アイスー。オレオ入りとかいうのを選びましたがフルーツが入ってるのにすればよかったと思いきり後悔。
件のカフェの近くにこんなモニュメントが。
…そういうことですか。なんの事前知識もなくやってきましたが、この街は旧東西ドイツで分断されていたんですね。
正確に言うと、ベルリンと違い街の真ん中に高い壁がそびえ立っていたのではなく、この街の外れ…というよりお隣の村との間に旧東西ドイツを隔てる国境があった模様。
話を戻して旧市街地のちょっと外れにあるのがBasilika St. Cyriakusというカトリック教会。ヒマだし入ってみますかね。
ほえー。
紛いなくアホの子の声を出してしまいましたが、この荘厳な雰囲気、別に信仰心などないけど好きだわ。
ただ、よく見ると、すごく現代的なのよね。
照明はLEDだし、何より驚いたのは
お布施がクレジットカードで(しかもコンタクトレスで)できますよーとクレジットカード端末機が無人で置かれていたこと。
それにしてもその端末の脇にお布施と思われるコインが置かれているのがシュールです。日本以上にキャッシュレス化が進んでいないドイツでは先進すぎてお布施をする人たちとの親和性は高くなさそうです。
そしてこちらはHistorisches Rathaus(旧市役所)。中はこの街の歴史を学べる博物館なのですが、申し訳ございません。そんなもんに興味はないです。興味があったのは上に尖塔があったから。そこに行ってみたいだけー。
受付の女性、午後4時半で閉館ですがよろしいですかと聞いてくる。アイスをのんびり食べたりしてたもんだからすでに時刻は午後4時。ええ、尖塔に行きたいだけですから特に問題はないかと…というわけで、確か€4だか払って中へ。
ご想像のとおり、中は貸切状態。あとにポーランド人と思われる3人組がやってきただけ。
展示はさっと流したのだが、かなり凝った展示だったので真面目に見ればそこそこ楽しめると思う。そして
階段を登ると
着いた。畳で言えば4畳半くらいの狭い部屋。そこが尖塔の中。
ってうわああああ、窓にハエが大量にくっついてるー。
このアホなハエさんたち、窓を開けても出ていかないのだ。そんな中で撮った写真がこれ。
街が一望できます…ハエさんとともに。
こののち、町の入口にあった塔の博物館に向かったものの、午後は2時から4時までというやる気のなさすぎる開館時刻のまえに撃沈。諦めきれずに横に進んでみると
一部だけ壁が残ってました。
そう。この一部だけというのが日本人が大好きなローテンブルクとの致命的な差かもしれない。もし、この壁が完全に現存していればDuderstadt(デューダースタッド)も大型バスが鈴なりになって押しかけるような有名観光地になれていた可能性がまったくないとは言い切れないと語ってしまうことは吝かではないと気分によっては言ってしまう可能性は否定できない。まあ、逆に言えばおかげでにぎやかな団体観光客に邪魔されることなくのんびり街を探索できるんだけどね。
お、登れそうですね。四の五の言わずに登ってみましょう。
さっきの塔、Westerturm(西の塔)というのが正しい名前なんですけど、こっちの方を見ると往時の面影を偲ぶことができますが、反対側を見ると…
とても残念な状況。
城壁が見事に残るローテンブルクの向こうを張るにはあからさまに越えられない「壁」があるようです。
実はこの数週間後に出直しました。今度はちょっと早めに。
お昼前に到着すると、土曜の朝市が開催されているらしくにぎやか。
お店も開いているので人通りも多い。街の印象が全く異なる。
で、何をしたかって、別のお店でまたアイスを食べる。私のティラミスアイスはメニュー写真と似ても似つかぬがっかり系でした。で、例の塔の博物館はまた時間が合わず訪問叶わず。開館時刻調べたんだからそれに合わせていけよ…という話ですが。
そののち向かったのはSkywalk Sonnenstein。旧東ドイツ側に入ります。まあ、どんなところかは数行下まで読めばわかるから。
駐車場からは700メートルほど歩きます。ただし、直坂路も用意されており、こちらは距離350メートル。この距離で標高差60メートルほどを登ります。
この数字は後で知ったものですが、現地ではなんとなく距離の短い方を選びました。
途中で背後にエアーズロックを発見。
目的地には数分で到着。
おお。展望台がある。行こまい。行こまい(本日二度目)。(注:これがまさにSkywalk Sonnensteinの全てです)。
いいね。
で、ありがちなことに、ここの展望台の床、ガラス張りでして、これにて嫁は近寄らず。おかげで一人でゆっくり景色を堪能できました。
というわけで、ドイツのB級スポットはまだまだたくさんありそうなので開拓に尽くします。以上です編集長。