風吹けば桶屋がアイルランドから被災地支援

会社で、コンピューターの選考会が開かれました…などと書くとえらくマジメな感じがしますがコンピューターを借りてきて、ずらーっと机の上に並べて同じ課の4人で雁首並べてそれにしようかとおしゃべりしただけ。


会社のことは、あんまり詳しく書きたくないのですが、私の勤める会社、大元は世界的にもまあ少しは名の知れた会社なのです。そんなわけで、グループ企業の片隅の吹けば飛ぶような子会社ながら、大口顧客と扱われているわけ。虎の衣を借るなんとやら。あるいは鯛の尾よりなんとやらのほうが正しいのか。


最近になって、長年コンピューターの指定メーカーだったDellが指定企業から外れてしまった。根拠のない推理ながら、あまりにきつい値引きを要求し続けていたものだから、儲からないとDellが降りてしまったのではないかと勝手に思っている。


問題はDellの次の会社。本社が「この会社」と決めてくれればいいのに、選択肢を与えてきた。「LenovoかSamsungかFujitsuにしてください」と。かくして、各社からの強烈な売り込み合戦が始まったわけ。


今これ書いてて気がついたけど、吹けば跳ぶような小さな会社ながら、確かに受注が取れれば、年間千万円単位の商いにはなる。この不況の折、1000万の契約が取れるかどうかとなるとそりゃ本気になるのも頷ける。


というわけで、もう購入担当者の私は毎晩接待漬け。ある日のキャバクラから始まり、ノーパンしゃぶしゃぶ(←んなもんもうねーだろ)、果ては(自重)に至るまで、毎晩毎晩すごいことに…なるはずもなく。実際に各メーカーがしたことは、「試験機」と称して、ノートパソコンやデスクトップパソコンを貸してくれただけ。はい、もらったんじゃなくて貸してもらったんです。返すんです。ちくしょー、一度でいいから接待できれいなお姉さんのいる店に行きたいぞ。はい、そこから離れます。すいません。


かくして、試験機がそろった段階で導入会議開催。本来なら速度その他をチェックしてしかるべきなんだけど、考えてみたら、最近のパソコンなんて、値段が一緒ならスペックもだいたい同じと考えていいかと。かくして、選考もいい加減。


私がどの会社を推したかは言うまでもないですよね。今こうやって書いていて気がついたのですが、この争いは日韓中の争いです。そうなると日本人である私のとるべき行為はただひとつ。


Lenovoいちおしー。


…んなわけはありません。もちろん。


(倉庫の床に眠る「欠陥」Samsungモニターの一部。ちなみに画面に貼られている付箋には私がR.I.P 【Requiescat in Pace -安らかに眠れ】と書いているのは冗談のような事実。)


まず4人の総意としてSamsungはあっという間に消えた。そもそもSamsungはノートパソコンのみでデスクトップの選択の余地はなかった。で、ノートパソコン、他社のと並べてみると、そのみすぼらしさというか、安普請さというかなんかダメダメなオーラが漂っている(まあ、並べるから気がつくのか知らんけど)。

しかも、私がSamsungのとある特定のモニターがメーカー保証が切れる3年を待って狙ったように壊れる事実を伝えておいたこともあり(←別にウソを言ったわけじゃなく事実)、選考からまず消える。別に韓国という国にツユほどのうらみもないが、Samsungというメーカーには過去の壊れる機械に使えないカスタマーサービスからダメダメのレッテルを貼っているので当然の帰結。さよーならー。ぽいっ。


残ったのはLenovoとFujitsu。同僚の一人が盛んにLenovoを薦めるのだ。理由は簡単、LenovoがIBMを買収したから。そう、IBMというブランドに未だに過去の栄光を感じ取る人がいるんだよね。個人的には(いや、コンピューター部門は買収されたんだから世間的にも)IBMなんて過去の企業なんだけどねえ。かくして、Lenovoにしようかという雰囲気になる。実際、デスクトップPCにLenovoはUtlra Small Factorと呼ばれる小さな本体(ノートパソコンの画面を取って分厚くしたものという理解で間違っていないと思う)がよく見えたのだ。


ここで私がLenovoにケチをつけ始める。この会社の問題点は、なぜかノートパソコンの提供はなく、デスクトップのコンピューターのみの提供。


私:「どっかひとつの会社に統一しておいたらいろんな意味で楽じゃない?」


さらに、試験機としては届いていなかったが、FujitsuもUltra Small Factorを提供していることが判明。この時点でFujitsuの採用確定。ついでにモニターもFujitsuに統一すれば、購入担当者も全部の仕事がいっぺんに済んで楽ではないかと、まあ、うちの会社の購入担当者が聞いたら泣いて喜びそうなことを言っているんですが、実際はそうはならないんです。なぜなら私が購入担当者ですから(自作自演になる)。


かくして、Fujitsuの皆様、私ががんばって千万単位の契約をFujitsuにひっくり返しました。ぜひとも私をノーパンしゃぶしゃぶ…(殴 まあ、それは冗談にせよ、実際ノートパソコン、Made in Japanでしたし、東北の被災地にも工場のあるFujitsu、あまりに間接的とはいえ、被災地支援が出来たのではないかと自己満足に浸っております。