♪3年目の浮気くらい大目に見ろよ。
♪両手をついて謝ったって許してあげないっ
…とかいう歌が遠い昔、昭和の時代にありました(3年目の浮気←動画へリンクしますのでご注意ください)。たぶん50代以上の方じゃないとご存じないと思います。
そう。やってきたんです。その三年目が。
ただ、浮気に関しては私の場合…
♪俺は浮気はしない。多分しないと思う。しないというより、無理じゃないかな
…なモテないダメ男なので、その心配はないと思います。
そう。3年目の記念日が目前に近づいています。あれから3年縁切寺…じゃなかった(←ボケたけど、たぶん誰もついて来られていないというオチ)、あれから早くも3年の月日が流れ。早くも3年目でやってしまいました。
嫁とのちょっと前の会話。
嫁:「今度ダブリンに行くのいつ?」
私:「ん?確か、8月13日に始まる週」
…ん?どうかした?
嫁:「何か忘れてないかしら」
はい、3年目にして結婚記念日を見事に忘れてました。
別にこの週にダブリンに行く必然性はなかったんです。別に前後の週に行っても何の問題もなかった。ただひたすらに私の大ボケ。
日本的な感覚だと、この問題はややもすると矮小化される…「別に大した問題じゃないやん」と言われるかも(異論反論オブジェクションはコメントにて受け付けます)。いや、でもこちら的感覚だと、どうも罪万死に値するレベルのしでかし具合らしい。
これはイカン、なんとか失点を取り返さなくては…と慌てて背中に汗をかきつつ提案したのは
「そ、そうだ、ダブリンに行くの日曜日だから、数日早くなるけど土曜日にご飯でも食べに行こうよ」
ちょうど通りかかる機会があったので、家から半径20キロ圏内では一押しのレストランに予約に伺う。なんというのか、ほかのレストランが、ドイツ人の要求に合わせて雰囲気とかどーでもいいから量で勝負!という日本で言えば間違いなく「メガ盛り」というタグが付くレストランばかりなのに、ここだけは、ちょっとおしゃれというか、雰囲気があるのよね。というわけで、3年前も両家の顔合わせでこのレストランを使ったわけです(なぜかこの部分は日記のネタにしていないのだが)。
ウェイター氏:「8月11日ですか?夜ですか?…その日は、ああ、サマーパーティーの日ですね」
なんですと?
聞けば、この日のディナータイムは前売り入場券制でバンドがやってきて、ライブ音楽をやるんだと。
顔を見合わせる嫁と私。忘れていたとはいえ、結婚記念日。バンド音楽とともに…というのはちょっと考えていたのと違う。イナカのこと、かと言ってほかに近所にこれというのがないのだ。
数秒の協議後、前売り券とやらを2枚買わされる私。まあ、私が結婚記念日を忘れていたという大失点を少しでも取り戻すにはほかに選択肢はなかったと言える。
そして昨日…行ってまいりました。そのサマーパーティーとやらに。
6時半会場、7時開演だというのに、午後6時には現地に着いている私たち。嫁に6時会場だと騙されたのが原因。ドイツ人というのは人より先んじていないと気がすまない人たちのように見受けられるが、嫁はそんな中でもとりわけその血を強く引いている気がする。当然のようにほぼ一番乗り。ってか、6時半開場のはずなのに、もう人が入ってるよ。
会場は詰め込み座席…になっている。それでも中は60席程度か。
実は同じ広さのフロアが二階にあり貸切のできるこのレストラン、私たちの結婚式のパーティーの場所の第一候補だったのだ。だけど80人のお客様を収容するにはちょっと手狭だ…ということで泣く泣くボツとなったという経緯がある。この日のテーブル配置を見て、あるいはLCC並みに座席を詰め込んだらここでのパーティーも可能だったかもしれない…と思った。まさにいまさらだし、あの会場でよかったと思ってるけどね。
ここの売りは…眺め。ねっ、なにもないイナカでしょ。
本日は特別メニューとなっているらしく、食事の選択肢は少ない。嫁はサラダを、私は一番下のベジタリアンパスタを注文。それにしても特別メニューはドイツの「いかにも」な田舎料理店のそれになってるな。
嫁がみんなが来る前に注文しないといつまで経っても食べられない!と言い出す。んなわけあるか、こんな特別メニュー体制なんだから、事前に下ごしらえとか済ませてあるに決まってんだろ…と思ったが、とりわけ今日はヘソを曲げられるといろいろ困るので黙っておいた。
注文後、案の定といえば案の定、食事はあっという間にやってきた。その頃には会場も埋まり、隣の席にもご夫婦がやってきた。雑談も始まり、うん、なんというか、私たちが頭の中に思い描いていた記念日のディナーからは程遠いものになりつつある。正直これはこれでアリだと密かに思っていたが。
この日の最大の懸案は、いったいどんな音楽を演奏があるのだろうということ。調べないで買う私たちも相当なアホだが、上のような経緯で何も予備知識のないままチケットを買ってしまったので。ほら、80年代の音楽をやるか、テクノをやるかじゃぜんぜん違うでしょ。テクノじゃ俺、帰るし。あとは、音楽がうるさすぎると、会話ができない問題もある。それも嫌だ。それを見越して実はステージから一番遠い窓際の隅っこに陣取った私たち。音楽が始まって気がついた。ステージが見えないじゃん…って。何のために早くやってきたのか、ひたすらにアホだ。
音楽が始まり、気がついてしまった。私たちの恐れていたことが起こったと。
Schlagerだーっ。
…この音楽のカテゴリ、ごめん、どう表現していいのかわからない。フォークミュージック…ともまた違うんだよね。日本で言う演歌…とは似ても似つかないし。私に言わせると「明るい垢抜けない曲」。そういう意味では「ドイツ民謡」と言えなくもないが…それも違うんだよなぁ。
気になる人はこのSchlagerで検索した結果、最初に出てきたこの動画でも見てきてください。そうなのよ、このドイツのテレビでしょっちゅうやっている、そして見かけるなりにチャンネルを変えてしまうこの感じの曲が始まったのだ。
まあ、それ以外の曲もやってたから良しとするが、なんというか、当初思い描いていた結婚記念日のディナーとは似ても似つかないものになってしまった。幸い嫁は楽しんでそうだったからいいけどね。
…というわけで、今からダブリンに行ってきます。またフランクフルトで無謀な50分乗り換えに挑戦するらしいです。
3年目ですか。おめでとうございます!途中から、結婚いつなんだろう?と思いながら読んでおりました。(って、途中飛ばしてますが)結婚なさったのを知り、どの彼女?あのなんちゃってなイタリア警官と一緒にドライブしたときの方?だったらつき合い長いよね・・・でしたが。確かドイツ人の彼女さんでしたね。
レストランからの景色、砂漠に地上巨大マリモ・・。雨が少ない地域なんでしょうか?見慣れないので、美しく見えますよ。
そしてドイツ人気質、そうなんだあ。
今年引退を表明しているポルトガルのMaria João Piresという名ピアニスト(ポルトガル人)がいますが、彼女がドイツ語圏には1週間とおられないそうです。英国も住み辛く、フランスはまだいいと。ドイツ語圏で不適応おこしてらっさいました。ドイツの医者は誰も治せず、原因不明と。故郷ポルトガルに帰って医者にかかったら、「あ〜ストレスですね」で、治っちゃったんですって。「私、ラテンなの〜」とおっしゃってます。上記の名前でyoutubeをググると演奏以外の動画がいくつか出てきますよ。Snigelさんは、クラシック関心ないそうですが。多分世界1、ステージ衣装にお金をかけないピアニストです。その辺のスーパーに行くような格好で、黒尽くし+蝶ネクタイのオケを従えておられたりします。YAMAHAのピアノをこよなく愛し、エリザベート王立音楽院(ベルギー)とやらに、大量のYAMAHAのピアノご導入です。
ビデオの一つはポルトガル語ですから、内容はさっぱり分かりませんが、ポルトガルの山中に農園圏レッスン場をお持ちで、えっ?ピアニストがこんなことするの?な、でかいブルドーザーで勇敢に畑を耕しているお姿を見ることが出来ます。
それはおいておいて、紹介された動画、しばらく見てました。ん〜聞き覚えのあるメロディーだ。なんだろう?え、もしかしてシャンソン?シャンソンがドイツに入ってああなった?という解釈はいかがでしょう。まあ、あかぬけないですね。
次はダブリンですか。ご報告楽しみにしております。