ダブリン空港の最新情報


アイルランドは島国である。


アイルランドは夏になると多くの観光客が訪れる。


この島国を訪れるには空路が一般的である。


ダブリン空港以外はほとんどおまけと言ってよい。


これらの事実から導き出される結論。


夏のダブリン空港は混む。


空港に行き、滑走路を見ていたらよくわかります。もうぎりぎりまで離発着便を詰め込んでます(それゆえ、先週のようにちょっとした管制の機材故障でえらい騒ぎになったりするのですが)。現在着々と第2ターミナルを建設してますが、あとしばらくは現在のターミナルのみを使うことになると思います。今日はどこのガイドブックにも書いていないダブリン空港の役に立つ情報の特集です。


(1) 保安検査は「右へ右へ」


エアリンガスの搭乗手続き終了は数年前まで30分前だったのですが、現在45分前に変更されてます(ヨーロッパ内の場合)。これ、ひたすらに保安検査場が混むからなんですよ。はい、こちらの地図に注目ー。

ダブリン空港出発階見取り図

ダブリン空港の保安検査場はターミナル向って左と右に二か所あります。便宜上左をC(搭乗口Cに近いため)、右をA(搭乗口AとDに近いため)とします。乗客であれば搭乗口がどこであろうといずれの保安検査場も利用できます。

ダブリン空港保安検査場<br />
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(こちら左側の保安検査場「C」)<br />
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で、混むときはこの保安検査場への行列が際限なく延びます。よくあるのが、AとCの行列がターミナルの中央部に延びてさっきの地図上のXあたりで絡まった糸のように訳のわからんことになってます。ここから保安検査場Cに向かって並ぶと最悪30分かかります(私の経験から語ってます=以下同じ)。どっかのネズミ島のアトラクションのようです。それに対しここからAに向かって並ぶと最大20分。実はですね、<font color=左側保安検査場Cより、右側保安検査場Aのほうが検査の機械の数が倍以上あるのです。ただし、ここに並んではいけません。実は別の行列の尻尾があるのです。

こちら保安検査場A

現在のターミナルが手狭になったのでやむを得ず地下にエアリンガス用の一部のフライト用に搭乗手続きカウンターを作ったのが数年前。で、地下から案内に従って保安検査場に進むとあーら不思議、さっきの地図上の←の矢印があるところに出てきます。ここにべつの行列の尻尾があるのです。

実はこの行列の尻尾、場所が限られている(保安検査場からエスカレーターまでの距離が短い)ので行列は物理的に短くなってます。ここからの最大の待ち時間は10分。つまり、ダブリン空港の保安検査場への行列は「右に右に」が基本になります。

ちなみに、出発時間まで30分を切っている場合には、厚顔無恥ですが緊急避難として右側の保安検査場Aにある「ビジネスクラス客用優先検査場」の係員に掛け合って行列をパスすることができることもある模様。あくまで緊急避難用の手段として。ちなみに左側の保安検査場Cにも関係者用の専用口があるのですがこれは探すのが至難の業なので割愛。

(2) 搭乗口Dは月ほども遠い。

搭乗口D は昨年開設されたばかりの新しいビル。実はほとんどRyanair専用の趣です(一部エアリンガスも使用)。ここ、月ほども遠いです。徒歩10分はかかります。

長い旅の始まり

保安検査場Cを出たところ。長い旅は始まったばかりです。

連絡通路

何もない通路を進んでください。

連絡通路(2)

がんばれー、みんながんばれー、月は(以下略)

搭乗口AとDの要注意分岐点

搭乗口AとDの分岐。搭乗口Aからの搭乗でない限りAに進んではいけません。実は搭乗口A は昔からあるので出発客と到着客がごちゃまぜになる構造になってます。保安上の理由から、搭乗口Aに一度出てしまうと後戻りできません。搭乗口Dからの乗客はここを右に進みます。

弓型の通路を反時計方向に進みます

向こうが見えません。これ、新御茶ノ水駅から淡路町の千代田線から丸ノ内線の乗り換えよりひどいだろ(土地勘のない人こめんなさい)

ようやく見えた目的地はまだまだ遠い

ふと窓から向こうを見ると、目的地の搭乗口が見えますが、まだまだ遠いです。

...

もうつけるコメントはありません。無口になって進んでください。

...

まだ続けなければいけませんか?

ようやく到着

ようやく到着。ま、くされRyanairの格安航空券を買われたお方、安さの裏にはこういう事情があると諦めてください。ちなみにこの搭乗口にはATMがありません。現金が必要な方は保安検査場付近のATMを利用しておきましょう。

(3) 現在とんでもない搭乗口も利用中。

搭乗口B30-35はアメリカ線専用です。実は世界広しといえどアイルランドだけ「アメリカ合衆国の入国審査」が出発地にあるのです。よくわからんという方、たとえばダブリンからアメリカのどっかに飛んだとします。アメリカの入国審査があるのは当然到着地のアメリカのどっかのはず。なのに!なぜか、ダブリン空港でアメリカの入国審査が行われるのです。おそらくはアイルランドのアメリカへの移民の歴史がこの例外を作りだしたのでしょうが。

で、なにが問題かというと、実はターミナル2の建設に伴い搭乗口Cのほとんどが閉鎖されてます。つまり、搭乗口が足りない。苦肉の策として、このアメリカ線専用のはずの搭乗口B30-35 が通常のヨーロッパ線にも利用されてます。

怪しげな階段

アメリカに行くのでない限り、ホントにここでいいんかい…という思いを抱きつつ階段を下ります。

ダブリンにあるアメリカ合衆国入国審査場

そこに現れるはUNITED STATES CUSTOMS AND BOARDER PROTECTION

…知らなかったら引き返すぞ。これ。

ただ、よーく見ると、だーれもいません。そう、素通りできるわけ。というわけで、おそらく暫定的なことでしょうが、アメリカに行くのでもないのに搭乗口B30-35が指定されていた場合も、慌てずここに進みましょう。