【なぜか上海2017(1)】日本行きの航空券を探す

11月に帰省することにしました。社交辞令で嫁に聞いてみたんです。「お前も一緒に来るか」って。

 

正直来ないと言うとわかっていた。だってさ、猫の世話をしなければいけないとか、ほんの1年半前に行ったばっかりとかもろもろの事情を勘案すれば、来るわけがない。ところが…嫁の返事は予想に反して「行く♪」だった。

 

嫁が来ることはもちろん歓迎。なんだけどさ、予定がまったく変わるのよ。自分ひとりなら実家で音が出るくらいぼーっとしていることも可能だけど、嫁同伴だとやっぱり嫁を楽しませなければいけない。嫁を楽しませるためには旅に出なければならない。旅に出るとなると全体の日程も変わってくる。何?旅に出るってどこに行くの?ジャパンレールパスは必要なの?…もう考えることが倍々に増えていくわけです。
わかった。行こう。
嫁:「でも、エコノミークラスは嫌かな?」
残念だ。飼い馬がいたら蹴ってもらってたのに。

 

まあ、悪いのは私だ。前回新婚旅行もどきとしてビジネスクラスなどを予約したのが悪い。でもさ、あんたビジネスクラスの航空券、一体いくらするか知ってるの?

 

なんだかんだ言いつつも、いそいそとプレミアムエコノミー席を予約する私。またしばらく節約生活だわ。プレミアムエコノミーの予約をしたと嫁に伝えると…

 

「…エコノミークラスよりはマシね」

 

うん。馬を飼おう。

 

ところが、話としてはできすぎているのですが、その航空券を予約したまさに翌日に私の上司が…

 

「おーい、悪いけど、ちょっと上海行ってきて」

 

社命とあればカイロモスクワパリニューヨークどこでも行きます。なつかしい昭和のフレーズですが、そうだ、このフレーズを書くなら、有給休暇に希望を乗せないと(以上、ほとんどの人には通じてなさそう。スルー推奨)。

 

私:(完全下手に)「あのー、もし可能なら、ついでに日本に行ってきていいですかね」

 

さすが私の上司。もうそこは「読んでいた」らしい。

 

上司:「そういうと思っていたよ。問題なし」

 

ありがとうございます。こうして、2ヶ月以内に日本に2回行くことが確定する。行きは上海行き、帰りは成田発の航空券をまんまと会社に買ってもらう。ただし、日本にいるのは火曜日から日曜日だけ。この短期間、いかに滞在時間を増やすかを考えなくては。

 

上海から日本までの航空券はいくらなんでも会社には負担させられない。安い航空券を探さねば。

 

九州までの安い航空券として出て来る筆頭格は上海から佐賀までの春秋航空。片道6000円なり。ところが残念なことに火曜日に飛んでいない。却下。

 

次に考えられるのは福岡空港。火曜日の午後に中国なんとか航空の直行便があるのだが5万円もする。却下。以前吉祥航空なる航空会社を一度使ったが、目下福岡線は休止されてるらしいし(飛んでいたとしてももう乗りたくないし)。

 

さらに考えを進めると、LCCで関空なり東京なりに飛ぶことも可能。調べてみると、なんとまあ、火曜日の深夜に上海から成田にジェットスターが飛んでいる。それが朝の6時頃に成田に着いて、上手いタイミングで大分行きに接続できる。これで35,000円とか。LCCとしてはやや高いけど、まあ、これでいいか。

 

ところが往生際の悪い私はさらに調べ続ける。すると、ジェットスターの深夜便とほとんど同じ時間帯にピーチが羽田に飛んでいる。しかもこっちのほうが安い。だが、羽田から大分までが別会社で高い。つまり、全体としては成田経由のジェットスターに軍配が上がる。

 

もうこうなるとマニアックと言われても文句の言えないレベルなのだが、ジェットスターは「最低価格保証」とやらをやっているらしい。同条件のフライトが他社より高い場合は、その価格の10%引きで提供するらしい。
キラーン。
その申し出はオンラインチャットでやるらしいので、やってみた。

 

私:「こんにちは。最低価格保証は羽田空港も対象でしょうか」
ジェットスター:「誠に申し訳ございません。羽田空港は空港が異なりますので対象外となります。ご期待に添えずに申し訳ありません」

 

はいはいはい。なにこの下手に丁寧だけに余計に腹が立つ文章。慇懃無礼とはこのことだな。…不条理にキレてますが、都市コードはどちらもTYOなんだから対象になるべきじゃないのかな。ましてや一般論として羽田空港のほうが利便性が高いのに。

 

かくして、ジェットスターは乗る前から「気に入らない航空会社」に認定されまして(レビューサイトで使ったこともないのに低評価をするアホと同じ)、ジャイアン理論で「LCCでのくせに生意気だ」と意味不明に嫌いになる。しかもさ、スーツケースを預けると数千円余計に取られる。ああ、気に入らん。なんか他の手段はないのか。

 

調べていると、航空会社直では買えないものの、旅行代理店経由ではANAの上海=東京=大分が4万円ちょいで買えることが判明。なんだよ、荷物まで考えれば数千円足すだけで、スタアラのゴールドカードをかざして、荷物も接続の心配もしなくていいんじゃん。はい。これで欽ドン賞決定。返す刀で、大分から東京もジェットスターではなくANAで予約。こうして、準備はできた。くっそ暑いアジアへ行こう。(続く)