献血にも襲う不況の影

献血してきました。別に社会貢献とかそんな殊勝なことを考えているわけではないんですけど、すでに日本では輸血のできない汚れた体になった私、こんなことくらいならしてもいいでしょ。

あ、日本で献血できないのは、アイルランドに長く住みすぎたから。アイルランドで汚染された(可能性のある)牛肉を食べ続けた(とされる)私はBSE(早い話が狂牛病)の発症疑いがあり、日本での献血ができなくなってしまったわけ。

というわけで、向かったのは、街中の献血センター。ここももう常連といっていいくらい通った。ほーら、いつもの受付のおばさんがいる。

受付にて。

受付:「本日累計10回目の献血ですね。ありがとうございます。記念品をご用意しておりますのでこちらにサインを」

へっ?

というわけで、いただいたのがこちら。

銀のピンバッチ。

正直言って…いらねー。だけどさ、こんなもんもらえるとは予想もしてなかったので驚いた。

受付:「20回目には、金のピンバッチを差し上げますので今後もご協力をお願いします」

…いつの話になるんでしょうね。それって。

そして、問診の後、献血へ。あれ、なんで今日に限って右手に針を刺すの?その素朴な疑問を看護婦に伝えると…

看護婦:「不況ですので」

はあ?

この風が吹けば桶屋が儲かる的な論理。聞けばなるほど、理にかなってる。つまり、献血センターにも不況が原因の人員削減の嵐が吹き荒れているわけ。具体的には、いままで献血中にドナー一人につき一人の看護婦がついていたのが、左右に二人づつに変更になったしだい。

確かに献血のさなかに事故が起こるなんて万に一つどころか、億にひとつの可能性かもしれない。なので、ドナー一人につき一人の看護婦がつく必要はないのかもしれない。だけど、不況の影がこんなところまでやってきていることに驚きを隠せなかった。