【2016年冬帰省1】SASがっすのスカンジナビア航空定点観測


朝早くヒコーキに乗らなければいけない日の前日は、眠れません。まさかコドモみたいにわくわく興奮して…という話ではなく、ひたすらに、寝坊が怖いのです。この日も日ごろは寝たら最後、朝まで熟睡のくせしてこの日だけは何度も目が醒め、寝ようと努力して…とやっているうちに朝の5時。起きよう。

日本へ行く目的は爆買いであります。年に一度服から食べ物から買い出しに行く…と言えばわかっていただけるでしょうか。金色のカードの御威光をこの際ばかりはとかざして、毎回日本から戻るときは大量の荷物を持ってドイツに戻るわけです。成田空港で大量の荷物を積んだカートを押している私を見て日本人だと見抜ける人はおそらくいないと思います。

ただ、行きの荷物は比較的少ないのです。おみやげばっか。しかも、この時期の帰省はカレンダーとチョコレート…どこの年末のお得意様回りの営業だ…という趣です。今回、少し大きめのカレンダーを買ったら、なんとスーツケースに入らない!という失態を演じてしまいました。仕方ないので、送ってきたアマゾンの箱を使い

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ゴンベさんのようにスーツケースに段ボール箱を結びつける…の巻。

ちなみにスーツケースの重さが28キロ、カレンダーの詰まった箱が4キロで32キロの制限ギリギリだったのですが、途中でバラけたら面倒だと空港で2つに分けました。

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本筋とは関係ないんですけどね、こちら、ハノーファー中央駅から乗った空港行きのS-Bahn(近郊列車)。グラフィーだかなんだか知らんけど酷い落書きをされていて、かろうじてガラスの部分だけきれいにされてます。こんな惨状を見ると、たまに日本で聞く「落書きを消すために運休」って判断は正しいと思う。毅然と対応しないとこんな電車が走ることになります。

そんな美しい電車に乗り空港に到着。今回試しに「免税品空港受取」ってのを試してみたのです。結論としては…非常に莫迦なことをしました。

ハノーファー空港の免税店、まさに地方空港のそれで、フランクフルトやミュンヘンのような大きなものを想像してはいけません。ターミナルAの免税店も小さなものでして、レジは1箇所のみ。その数人が並んだレジに並んで…

「すいませーん。事前にネットで買物をしてたんですけど」

「はいはい」

名前も何も聞かれない。レジのお姉さんと呼ぶには無理のある、でもおばさんと呼ぶと気分を害されそうな…お姉さんの足元にすでに薄汚れた感のあるビニール袋が置いてある。そのたったひとつのビニール袋の中には…はい、私が事前に予約しておいたお酒が入っておりました。

まあ、それをレジに通せば話は終わるはずなんですが、ここからがややこしかった。私のものを選ぶ基準は「お買い得かどうか」…そう、セール品とかに激しく反応するおばさんタイプ(もしかして、全国のおばさまを敵に回しましたか…)。なので、ものを選ぶ基準はお買い得かどうか。

かくして、選んだ商品は「11月の月間お買い得商品」。そして、飛んだのは12月2日。そう、11月のお買い得期間は終わり、通常の価格に戻っていて、POSレジで価格を手動で訂正しなくてはいけないと。

私、バイトの一部でレジ打ちもしていたことがあるのです。私の知る20年ほど前のレジは、こんな時、スキャン→価格訂正ボタン→正しい金額を入力…で完了、と単純明快なのですが、このハノーファー空港のレジでは、スキャン→価格訂正ボタン→割引額を入力…とする模様で、何が問題かって…ヨーロッパの人って引き算が苦手なのよね。

いらなくなった別のレシートの裏を使って手で計算を始める。買ったのは3点だったのだが、そのうちのふたつが「11月の月間お買い得商品」で、計算機を使えばいいのに手で計算してごちゃごちゃやっている。ふと気がつくと後ろには数人が並んでいる。別に私が悪いわけじゃないのだが、さすがは日本人、なんか後ろの人に申し訳なく思うのよね。

気まずい数分の後にようやく免税品を手にする。実はこの前にも保安検査で再検査に遭い、かつ、搭乗手続きカウンターもスタンバイのお客さん(あ、航空会社の関係者と思われるこの人達はお客さんじゃないのか)が、乗り継ぎの便であーでもないこーでもないと揉めていたので時間がかかり、ふと気がつくと殊勝にも出発時刻の90分前に空港に着いていたのに、すでに搭乗時刻10分前になっている。つまり、小一時間グダグダやっていた計算になる。こんな地方空港でこれは時間かかりすぎ。それでも小腹が減っていたので無理やりラウンジに行き朝食をかきこむ。

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ヒコーキはハノーファー=コペンハーゲン間のいつものATR72。後ろから乗り込む謎のヒコーキなので、最後尾の席に座る。

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wästgötaってなんだったんだ?1ヶ月後の今から思い出そうとしても無理。Goat Cheeseだったのかしら…。

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そして、前回と同じ、乾いた笑いしか出ない朝食。いや、笑いだけじゃなく、このサンドイッチ自体も乾いていたな。撮影のためにいただいて食べたかどうかは…まあ突っ込まないで。

鈍足ATRで1時間ほどかけて、コペンハーゲンに到着。天気は快晴。しかも気温も6-7度ほどあり、12月のデンマークとしては最高の天気。待ち時間は5時間と、街に行っても良かったのだが、仕事は残っているわ、リュックサックに小型スーツケース、さらには例の免税品の酒3本と荷物はごちゃごちゃ多いわ、思えばデンマークの物価は貧乏人の私にはつらいわで諦める。

写真はこの日本帰省の数日前のダブリンからの帰りに撮影。なので外が暗いです。

写真はこの日本帰省の数日前のダブリンからの帰りに撮影。なので外が暗いです。

個人的に気に入って勝手に「勉強机」と呼んでいるゴールドラウンジの机に陣取って仕事開始。ちゃっちゃっちゃと引き継ぎの書類を書き上げて(…って、休暇が始まってから引き継ぎの書類を書くというのもいかがなものかと思うが)、あとは怒涛の日記の書きだめ開始。溜まっていたネタを一気に放出する。

日記を書いていると、スマホに遅延のお知らせが届く。前回は2時間だったので今回の20分はまあ許容の範囲。…なのだが、日本からの帰りのヒコーキは何時間でも遅れてかまわないので日本行きのヒコーキは定時に運行していただきたいです。

以後、免税店などを覗いて搭乗口へ。早く着きすぎて暫く待つハメに。まあ、乗り遅れるよりはよっぽどいい。

搭乗。L2(左側前から二番目の)ドアで、座席は2Aだったので左に進む。最前列が取れなかったので、次善の策として偶数列の窓際席を試してみようと。

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あ、やっぱり最前列より狭い。

さらに思ったのだが、もしかすると…だけど、この席、他の席より若干狭いかもしれない。というのも、1A席のあたりでヒコーキの胴体の幅がすぼまっている気がするのだ。なので、ベッドにした状態で足が入り込む前列がほんの数センチ狭いのではないかという疑念を持ったが確認はしてません。マニアさん向け重箱の隅情報です。

離陸。10時間の長旅の始まり。

離陸。10時間の長旅の始まり。

今回「機内便利グッツ」を発見した。それはこれ。

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袋。

別にスーパーのポリ袋でもいいと思うけど、中は見えるし布以上に貧乏くさいので勧めないけど、とにかく、袋。これをコートフックにかけて、身の回り品を突っ込んでおくと座席回りがきれいに片付くことを発見(…って、気がついていなかったのは私だけですかね)。これはいい考えだと思います。航空会社の関係者の方、万が一これ読んでたら、アメニティバックを巾着にすることを検討されてみませんか。

そして機内サービス開始。

私の個人的定番コニャック+ジンジャーエールとナッツ。

私の個人的定番コニャック+ジンジャーエールとナッツ。

 

 

エビとホタテ。あれ?見栄えが良くなった?

エビとホタテ。あれ?見栄えが良くなった?

鹿ほほ肉だそうな。あれ?いつもの加熱し過ぎ感がない。

鹿ほほ肉だそうな。あれ?いつもの加熱し過ぎ感がない。

お調子者御用達。デザート全部載せ。はいはい。私はアホです。

お調子者御用達。デザート全部載せ。はいはい。私はアホです。

…と、機内サービスが終わった頃にはもう離陸から3時間が経過。この時間の経ち方が非常にありがたい。のんびりと食事をすることで、退屈な10時間のうちの3時間がすでに経過してしまうのだ。

隙間にゴミが溜まっているのはもはやお約束です。

寝床作成。隙間にゴミが溜まっているのはもはやお約束です。

でも、臭いものには蓋、汚い隙間には布団で問題解決。

でも、臭いものには蓋、汚い隙間には布団で問題解決。

 

食事後は、予定通り熟睡。到着前の食事サービスまで熟睡する…つもりだったのだが、残念ながら到着3時間前に、つまり4時間後に目が醒めてしまった。これは残念。時差ボケ対策に出来る限り寝ようと思っていたので。仕方ないので、今回珍しく機内で映画鑑賞をした。選んだのは、邦画。「団地」という聞いたこともない邦画。ネタばらしは避けますが、岸部一徳がいい味を出していた謎のB級低予算映画でした。なぜこれがSASがっすのスカンジナビア航空の機内上映の映画に選ばれたのかは全くの謎。

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朝食。お腹も空いていなかったのでほとんど残す。

食欲がなかったのでクロワッサンを意味もなく裏返して…思わず苦笑。

食欲がなかったのでクロワッサンを意味もなく裏返して…思わず苦笑。

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おお、想い出の九十九里浜(ウソです。行ったことありません)。祖国ニッポンはもう我が足元にあり。…次回に続く。

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