ダブリンの事務所、社員食堂があるんですよ。外部の業者さんが入っていて、サンドイッチバーとなんだかパブにあるようなメニューまで何種類かあるのですが、サンドイッチはともかく、定食のたぐいは…ヨネスケなら「なかなか」というものが多いです。
毎週月曜日に「今週のメニュー」が発表されるのですが、水曜日がなかなか興味深いものだった。
「日本食の日」
ふむ。メニューを見てみると…
…正直地雷臭しかしないのですが、まあいいや、話のネタに食べてみようと決定。かくして今日の話のネタになっているわけです。もうちょっと正確に書くと、忙しくてメニューを見ているヒマがなかった。行きゃわかるだろうと。
正午になると同時に社員食堂へ向かった私と同僚。
…ああ、やっぱり地雷だわ。
見づらい写真で申し訳ありませんが、昼食を選ぶカウンター、なんか怪しい中国語のペナント…っていうのかな、なんか知らんけどが貼ってある。ほら、「快食快便」とか書いてあるアレよ(ないない…と一応自分で突っ込んでおきます)。日本のことを少しでも知ってる人なら、これはおかしいと思うよね。おかしいと思わないということは、日本のことを知らない…ひいては日本食のことも知らないと見るのが妥当ではないかと。もちろん、シェフとこの企画を立てた人は別人の可能性も高いんですけどね。
あっという間に私の番がやってきまして…
私:「この(えびの)天ぷらちょうだい」
シェフ:「はいよ」
と(自称)お好み焼きを取ろうとする。やっぱり自分が何を作ったか理解してないだろ。これ。
(パイナップルで飾られた自称「お好み焼き」。地雷臭がして避けたのだが、結果的にはこれが一番まともだったのかもしれない。もはや知る由はないのだが)
そして、よく見ていない私もアホタレなのだが、天ぷらは実は魚だった。言い方が悪いな。エビ天はあくまでオマケの飾りで、その下に白身の魚が隠れていたわけ。しまった。魚は避けようと思っていたのに、魚にしちゃったわ。そして、なんかご飯も数種類あったのだが、これまた地雷臭しかしないので、白ご飯(と言ってもジャスミン米)を選択。どう見ても日本食ではない添え物の野菜がついてしめてBランチ€4.95なり。
同僚も席についたので写真撮影をさせていただきました。ご飯の盛り方が汚いというのはともかく、これを見て「あ、日本食だ」と言える人がこの地球上に存在するのだろうか。)
いただきます。
魚は…まあ、悪くなかった。本当に日本食なのかは大いに疑問でしたが、まあ、タイ料理と思えば許せる。
しかし、白ご飯が…許せないレベルで酷かった。芯が残っているとかいうレベルじゃないの。もしあなたが私と同じで粗忽者ならしでかしたことがあるかもしれない失敗。炊飯器の炊飯ボタンを押さずに保温でご飯を炊いたあの状態のごはん…と言えばわかってもらえるかな。ボソボソ以下の状態。ご飯はひとくち食べただけで残してしまった。世のたいがいのものがおいしくいただける私が残すというのは相当な事態です。いきなりとばっちりを食らうさすがっすのスカンジナビア航空には申し訳ないですが、あそこのエコノミークラスのエサ以来です。
でもね、もう一つの茶色いご飯の方はもっと酷かった。こちらは…ノリ。私の同僚は食べずにフォークで遊んでいる。正直日本食にこだわらなければ、チップスにしていたほうが正解だったと思う。シェフが調理法を知っていた…という意味では。
(おまけ…というか証拠動画)
というわけで、案の定としか言いようのない地雷でした。社員食堂さん、もう変な地雷は仕掛けなくていいですから、どうかフツーのものを作ってください。
わしんとこの会社にもダブリンの一等地に社員食堂があったな・・・。随分昔に退職したような爺さんが婆さんを連れてよく来てたっけ。品揃えは年から年中同じ。可もなく不可もなく。だから、お宅の会社の社員食堂は、まだ意欲的な方だよ。そこで何かを期待しちゃぁいけないんだよ。ダブリンにうまいものなし、ってベケットも言ってるし(うそ)。
大当たりを狙って冒険して大失敗するのと、保守的につまらないものを作り続けるのとどちらがいいかって十分論争のネタにできる気がしますね。…とはいえ、ダブリンに、いやアイルランドにうまいもんなしってのは事実ですね。さすがオスカー・ワイルドですね(マテ
メニューからして突っ込みどころ満載ですね。ベジでオムレツはインド人が怒ります。そしてカレーにはジャスミンライスはあいますが、和食にはあわないですね。そしてジャスミンライスの調理法を間違えている。炊飯器で炊く時は日本のお米の倍量の水で炊くと丁度よくなります。基本は多めの熱湯でしっかりゆでる。カレーとジャスミンライスはあいますので、是非お試しあれ。
しかしフライドブラウンライスって謎の食べものなんですか?
きわめつけは言うまでもないですが、お好み焼き。なんですか。この不思議な食べ物は・・・。まあ。海外の料理を日本流にアレンジしている我々も同じように呆れられているかもしれませんが。(ちなみにインド人が日本に来て驚くのはナンがあること。そこそこのレストランにしかないメニューらしく、日本にきて初めてナンを食べたというインド人も少なくないらしいです。)
今回の日記、致命的に失敗したのは写真です。もうちょっと落ち着いて撮れば良かったのですが、安物の中華スマホと、急いでテキトーに撮るテキトーな私のおかげでほとんどの写真が使い物にならず残念なことになりました。
…にも拘らず、ひどいでしょ。これ。いやホントにひどかった。インド人もびっくり…ですね。ちなみに、ナンの話は初耳でした。へぇ~。