【2015ドイツ式結婚行進曲:2】ヴェルニゲローデ


 ドイツ初めての3人、二度目の一人、さらには一緒に空港まで着いてきた嫁(この時点では正確には嫁ではない)と私の計6人で借りたミニバンに乗り自宅へ向かう。こんな大きな車を運転するの久しぶりだから、ちょっと緊張する。


うちの両親の最初のドイツの印象。


「ドイツのアウトバーンって実は大したもんじゃない」


…うん。わかる。確かに。あの「速度制限無し」という触れ込みからドイツの高速道路ってなんかとんでもなくすごいものと思う人がいるけど…別にとんでもないカラクリがあるわけじゃないんだよね。フツーに、片側2車線とか3車線の高速道路なんだよね。



(以前に公開したドイツのアウトバーン動画です。この近所ではありますが、今回走った区間とは厳密には異なります。)


ほら、日本の対面通行の「暫定二車線」とかは問題外、山の中に無理やり作った中国自動車道とかはまあ例外としても、日本の平野部にあるような片側2車線の高速道路なら、別にドイツのアウトバーンと比べて設備に遜色があるようには思えないのよ。


なのに、日本では最高速度は100キロに規制され(ヘタすると70とか80キロとかなのも御存知の通り)、ドイツでは一部では規制がないという…。なに、日本人ってそんなに運転下手なのかと思う。そんなわけはないから、とどのつまりは日本の速度規制が不当に厳しいという結論にいたらざるを得ない。うちの近所の畑の中の一般道と、日本の大動脈の高速道路の最高速度が同じ100キロって、どこかおかしいと思う。


(最近、ついに第二東名の一部などの最高速度が120キロに引き上げられる方向になっているようですね。当然だと思いますけど、どーせ公安委員会あたりで骨抜きにされて120キロの区間など実際にはほとんどない…という結果になるんじゃないかと勝手に想像してます)。


それからうちに着きまして、日本からのご一行様、嫁両親と対面。正直さほど心配はしてなかった。日本だったらお互いに大変なことになるだろうけどね。いや、家中大掃除から始まって、カチコチのあいさつ…おおよその想像はつくのではないかと。


思えば家中の掃除は…した。家の一部リフォームまでしようという「便乗商法」が嫁母(日本語は正しく義母って書くべきか)より出されていたが、これについてはなんとかごまかして逃げ切った。…お金ないってば。


家中の掃除はしたものの、まず案内したのは…庭。なぜかうちの庭には日の丸が舞っている。…と言っても別に私の思想が特定方向に偏っているわけじゃないのよ。今までドイツ国旗が舞っていたのだが、だいぶ傷んでしまったので前々回日本に帰省した折に買ってきて取り替えた次第。義両親いわく「別に風向きが分かればどの旗でもいい」と無頓着。


ご近所からも今のところ、「XXさんちが日本に乗っ取られた」とかいうクレーム(?)も入っていない。思想は断じて偏っていない…という前提でも、庭に日の丸が舞っているのはなんとなく見ていて不思議な感じがして個人的には気に入っている。


お昼ごはんに嫁母がトマトスープを作ってくれた。けっこう雰囲気の良い食事となった。この食事の席の一番の心配をしていたのは嫁母だろう。もう相当前から「何を作ろうか」から始まっていろんなことを聞いてきた。私としては、「どーせ疲れているだろうから重いものは食べたくないだろうし、なんでも食べるから心配しなくていいよ」と伝えたのだが。後日、嫁母は、「気さくな人達で本当に良かったわ」と心底安堵していた。


そういえば、うちの両親は…さほど…いや、全然緊張してなかったな。言葉が通じないことは確かに大きなマイナスなのだが、この場合、微妙な話題でおかしな地雷を踏むことがなかったという意味では逆に言葉が通じないことがいい方に作用したような気もする。


この辺でダウンかなー…ホテルのチェックインは何時からかなーとかと思っていたら…まだまだ元気な御一行様。以外に思いつつもいちおう「念のため」に立てていたオプションプランを実行。


ヴェルニゲローデへ。



どこ…って…ここ。ドイツの中央部でぎりぎり旧東ドイツの街。ここにお城があるので行こうと。


ええっとね、私の下手なガイドよりもこっち(魔女が集うおとぎの国!ヴェルニゲローデ観光/ドイツ)読んできてもらったほうがよっぽどわかりやすいかも(こらこら、手抜きとか言わない)。車がないとアクセスしづらいのが難と言えばそうなんだけど、個人的にはおすすめ。

(ヴェルニゲローデ城。なんで雪景色なのかというと…Wikiから画像を借りてきたからにほかならないわけであります)

お城へはこのBimmelbahn…なんて訳すの、これ、路面電車じゃないし、まあ、そんな感じのやつ。個人的には歩いて山の上のお城まで言ってもいいと思っていたのだが…この日の気温31度はドイツにしてはもう殺人レベルに暑かった。じゃあこの「列車」が快適だったかというと、エアコンなどもちろんない、温室のような状態の車内…まあ、あとはご想像にお任せします。

遠くから見たほうが絵になるお城。あまりの暑さに、お子様方が噴水の水に足を漬けるという暴挙に出ておりますが…気持ちはわかる。本当に暑かった。

上の写真を180度振り返って撮影したのがこちら。丘の上なので風景は良い。

お城のカフェでパフェを召し上がる方々。そのサイズに驚いて写真を撮ったらしいのだが…そっか、これ、でかいんだ。こっちのサイズが当たり前になっている私に言わせるとこのサイズで驚くことに逆に驚いたわ。そして、なんでここ数年で太ったかもよく分かった気がした。


街にも行こうと思ったが、時間が押しておりパス。いや、正直、上のリンクにある旅行ガイドにあるように一見の価値があるので行くべきだと思ったんだけど、まあ、多分若干の旅の疲れも出てきたのかな…と思い無理強いはしなかった。


そして夕飯を食べる…宿泊先の民宿で。さすがにうちに4人泊まってもらうのはきついかなと思い予約したのでした。


午後8時頃になにがっつり食べてるんですか…この人たちは…。疲れてなかったのかな。


翌日。この日は市役所で結婚式でした。いろいろありました【おしまい】


…というわけにはいかんよな。はいはい、読みたい人は次回をお待ちください。また日曜日に更新予定です。