ドイツで車を買うまで(4)

ともあれ、Dig-Sなしのノートじゃあとてもじゃないけどドイツのアウトバーンは走れない。なので、Dig-Sつきの試乗車を探したら…ようやく見つけましたよ。高速で小一時間走ったところにあるディーラーさん。ドイツの高速で小一時間ですからね。どんだけ離れているんだと。正直ここで買うのは現実的じゃない。もしDig-Sが気に入っても近所のディーラーさんに行くことになるなあ、悪いなあ…などと思いながら、試乗を申し込む。


ここに着いたのは、土曜日の朝イチ。ディーラーのドアを開けるなり…


ディーラー:「Snigelさんですね。お待ちしておりました」
私:「なんでわかったの?」
ディーラー:「県外ナンバーで来られる方、そうそういませんから」


…ごもっとも。


また例によって試乗にはディーラーの人は同乗しない模様。また小一時間ほど車を借りることに。


前回のDig-Sモデルを借りたディーラーさんと違い、このディーラーさん、なんでこんなところにと思うような街なかの裏通りにあり、結果として、高速のインターに行くまでにおおよそ10分ほどかかるのだ。というわけで、まずは街なかでの走りをテストすることに。


…うん。別に問題はない気がする。1.2リッターという軽に毛が生えたくらいの排気量だからかなりうるさいのではないかとか思っていたけど、さして気にならない。まあ、意地悪く考えれば、町中を走るだけなら、軽自動車でもいいくらいなんだから、ここで差がつくとは思えない。


高速に行く前にスーパーの駐車場の隅に行ってみる。そして、前回も試してみたAVMなるものを試してみる。アラウンドビューモニター。何じゃそりゃという人。これ見てきて。




理屈がわかるまでは不思議でしょーがなかったのだが、駐車の時などに車内のモニターに自車を上から見た様子が映し出されるの。これを使って縦列駐車をしようとしたが…なんか使い慣れていないこと、そして、もともと小型車なんだからまったく役に立つとは思えない。でも、使い慣れればすごく便利なんじゃないかと期待をかける。


というか、車を停めることになる屋根付きガレージがあるのだが、このガレージにCさんが車を停めることができなかったという地味な問題がある。確かに見づらくて停めづらい作りをしてるんだわ(後述…するかも)。まあ、これもAVMがあれば解決するんじゃないかと。


AVMを試して見る。ちなみにこのへんは若干脚色してる。というのも、前回のDig-Sなしの試乗車にもAVMはついていたのだ。その時に一度試してみた。きっと使い慣れれば便利だろうとは思ったが、画面の見方がいまいちわからず逆に混乱した。さらに言えば、ミニバンならまだしも、こんな小さな車に必要な機能かどうかは疑問。


AVMを使って駐車を試したあと、エンジンルームを覗いてみる。


…うん。エンジン。ついてるね。


この写真も撮ってあったのだが、例のハードディスク騒動で紛失。まあ、大した写真じゃないので省略。それ以前にさ、私がエンジンルームを見たところで何がわかるでもないのだ。まあ、ひとつ自信を持って言えることは、エンジンは…ちゃんとついていた。正直それくらいしかわからない。まあ一生懸命コメントをひり出そうとすると、まあ、よくもまあこんな狭いスペースにエンジン一式詰め込むことができたなあ…と。


それでは高速へ。


このサイトで何度も書いた気がするけど、こっちの乗用車って基本MT…オートマじゃないギアつきの車なのね。で、日本は御存知の通りオートマの車ばかり。で、日本で開発されたノートにはエコモードとかいう燃料消費を抑えて燃費向上を図る機能がある。これってさ、オートマならわかるんだけど、マニュアル車でどう機能するんだ?これは試乗の時にわからなかった謎。
で、高速をガンガン走るためにはきっとこのエコモードとやらは切っておくべきだろう。切る。


で、3速で本線へ合流。引っ張れるところまで引っ張ってみよう。おお、小気味良く加速するぞ。調子こいて加速しているとアクセルをゴッゴッと蹴り返してくるような感じと車がガコンガコンとノックした。一瞬「はぁ?」っとなったがなんのことはない、3速で160キロまで引っ張ったのでリミッターが作動したのだ。試乗車にひどいことをする私…というか、車の限界を知っておくことは大事だ。そして、自分の車ではやらない…とめちゃくちゃ自己中発言。もっと言えば、急ブレーキのテストとかしたかったけどこの辺はさすがに自重した。


と、まあ、ちょっときついテストをして感じた。あ、これなら行けるなと。ドイツの一般道での時速100キロの世界でもなんとかなるなと。この瞬間に、購入を決めた。