蒟蒻畑

うちの冷蔵庫の中にこんなもんが入っている。


説明不要。たぶん多くの日本人にお馴染みの商品。蒟蒻畑。


もうかれこれ20年くらい経ちますかね。この商品が世に出てから。ひところはよく食べてたんですよ。今は知らないけど、当時はテレビコマーシャルで腰のくびれたきれいなお姉さんが蒟蒻畑をバックに踊ってて決め台詞は「美味しくてお腹もキレイ」と。そうか、これは健康食品なんだと信じてきっとポテチとか食べるよりははるかに良いと信じて、おやつに食べてたんですよね。…ま、ポテチと蒟蒻畑のどっちが健康的な食べ物かってのはおそらく議論にはならないとは思いますが。


んで、去年の秋に帰省した時に、この蒟蒻畑を数袋買って、ドイツに持って帰ってきたんです。で、冷蔵庫に入れておいたと。


当然のようにCさんに見つかりまして…。


Cさん:「これなに?」
私:「蒟蒻畑だよ」
Cさん:「コニャック?(ほんとにこう聞いた)」
私:「こんにゃくだっつうの」
Cさん:「なにそれ」


…うっ。良い質問だ。コンニャクって何?完成品のあのスライムみたいなねずみ色の物体は想像がつくけど、そもそもコンニャクって何よ。ゴボウみたいな根ものの野菜なの?それをどう加工したらあのねずみ色の物体になるの?どっちにしても、この蒟蒻畑って、ぶっちゃけただのゼリーだから、本来のコンニャクからは遠く離れた商品だよなあ。ちなみに本来のコンニャクなど私は食べたくありません。練り物天国のおでんは正直見たくもない食べ物です(あくまで私の勝手な価値観で語ってます)。


説明が面倒になった私は…


私:「まあ、食えばわかる。よく噛んで食うんだぞ」


そう。御存知の通り、蒟蒻畑での窒息死が何回か起きて一時期メディアを賑わせていた。まさかCさんが喉につまらせるとは思えないが…まあ…いちおう注意したと。


もぐもぐもぐ。


Cさん:「おいしいけど…なんか人工的な感じ」


なんか知らんが的を射たことを言ってるぞ。確かに本来のコンニャクからは似ても似つかぬものだもんなあ…と言いつつ私は自然にあるコンニャクの姿を知らないのだが。


食べた後になぜかは知らぬがハート型の容器を見ながらいうのだ。


Cさん:「ここ、なんて書いてあるの?」


…そうだよなあ。これ、気になるよなあ。はい、説明しましたよ。凍らせた蒟蒻畑を赤ん坊に食べさせて窒息させた痛ましい事故などが起こったことなどを。悲惨な事故があったからとはいえ、商品にこんな注意を大書しなければいけないってのもどうなんだろ…とか考えつつ、よく噛んでおいしくいただきました。なお、言うまでもないことですが、この日記を書くにあたって、マンナンライフ社から一切の金品は受け取ってません(…あ、別に蒟蒻畑一年分送ってきてくれてもいいですよぉ)