もうすっかり何の話をしていたか忘れていますが、そうそう、私に車が必要か…って話でしたね。で、私の相方のCさんも車を持っている。FiatのPunto。もう10年近くこの車に乗ってまして、その前の車もこともあろうにPunto。最初はドイツ人なんだからドイツ車乗れや!と心の底で悪態をついていたのだが、前回のランクの話があって、ドイツ車に比べるとイタリア車は一段階価格が安いのよねん。…まあ、それにしてもフルモデルチェンジ後とはいえ、同じ車に乗り換えるというのもいかがなものかという気はするが。
まあいいや。ともあれ、4人の世帯に車が2台あるのね。これで十分かどうかというお話。基本的には十分だと思う。だけどさあ、おとんがやってくるんだ。しょっちゅう。「おーい、車貸して」って。おかんが出かけているともう一台必要な時ってのがかなりの頻度で出てくるのね。そーゆー意味では、3台目が「あったほうがいい」という話になるわけ。ただ、おとんが帰ってくるまで待つなりちょっと融通をきかせればいいだけの話だから、mustの話じゃなくてwouldの話になるわけよ。
というわけで、車、いらないかなあとも思ったけど、田舎暮らしなのに車がないというのはいかにもさみしいから、なんとかいかに車が必要かを考えてみた。
まず、私の行動範囲が現在あまりに制限されている。ちょっと出かけたいという時に車がないと「まあいいか」という気分になるし、Cさんに「車貸して」ってことになると、どこに行くのかとかいろいろ詮索されるのもあまり気分が良くない。その点自分の車があれば気楽に出かけることができる。
そして、Cさんの車、おそらくあと2年とかで廃車になると思う。もしいらなければ、その時にCさんに車を譲っちゃえばいいや…そうだ、車、買おう…という結論に至る…というか自分を納得させる。
よし、車を買おう。さて、何を買おうということになり、私はここではたと困ってしまった。今までさ、3台の車に乗ってきたの。ダブリンで。トヨタカローラ、トヨタRav4、そして日産ノート。この3台、見ての通り日本車という共通項以外にもうひとつあるのよ。実は3台とも日本から輸入したの。日本の「信頼の置ける筋」から輸入したから、中古車の質だとかそーゆー心配をする必要が全くなかった。
今回もできれば日本から中古車を輸入したいのだが、にんじん号がドイツで登録できなかったという事実から考えるにその選択肢は現実的じゃない。そもそも右ハンドルの車を積極的に輸入する理由はないし、税金等がいくらかかるかも全く未知数。なのでこの選択肢は最初からない。
じゃあ、ドイツで中古車…って、うーん。どうなんだろう。イナカのことだし、そんな下手に騙されるようなことはないと思うが、不安には違いない。じゃあ新車…うーん、予算が。ぶつぶつ。
車としてはにんじん号と同サイズが落とし所になるだろう。今日びみんなダウンサイジング化してる中で、必要以上に大きなクルマに乗る価値は見出さないし、ましてや現在(というか去年の秋辺りの)原油高のせいもあり、大きな車はひたすらに贅沢なものにしか見えない。
と、すると、車は、フォードフィエスタ、VWポロ、Toyota Yaris(ヴィッツ)…このあたりになるだろうと。
これらの車を比較し始めたのだが、さて、車を選ぶ中で一番大事なことはなんだろうかと考え始めた。まず、車の積載量。別に運送業者を始めるつもりはないのだが、前のノート、26インチの私の自転車が後部座席を倒すことで乗ったのね。そう、自転車は乗って欲しい。
そして、ガソリン代がアホのように高い昨今(当時)、燃費がいいことも大事。ただ、このクラスの車の燃費は似たり寄ったり。とすると、今度は、燃費がいいなかで必要なときにはキビキビ走ってくれる車がいいなあと。
この観点で行くと、フォードフィエスタはなかなかのもの。わずか1.0リッターのエンジンで125馬力もある。しかし、最初の条件の荷物が乗る…という点では全然ダメダメな車なのだ。
荷物が乗るという意味では、日産ノートが無双なのだが、非力なのだ。そもそも新型になりエンジンが1.5から1.2にダウンサイジング化された。これで109馬力(日本限定の1.5リッターモデルの場合)から79馬力まで落ちてしまった。…そりゃダメだろう。まさにあちらが立てばこちらが立たずの状態。
そもそも、新車なんて予算的にどうよと思ってたら、こんなサイトを見つけてしまった。
まったく大人の事情はわからないのだが、ここ、ヨーロッパ諸国から車を「輸入」するんだって。そうすることで、数十万単位の価格差が出ると。たとえば他意なくこの広告引っ張り出してきたんだけどさ…
「大人の事情」でオドメーターが10キロになっている(つまり「新車」じゃない)ことで、6720ユーロも普通に現金で買うのに比べて安くなっていると…って4割引きの世界じゃん。
というわけで、ある日、このディーラーさんに行ってきました。
すごかった。
何がって、展示台数。サイトに書いてあるとおり1000台近い車が常時展示されているわけよ。1000台収容の駐車場って言ったら、たとえば近所の大きめのスーパーとかホームセンターの収容台数が100-300台くらいと考えればいかに大きいか想像がつくかと。
で、値段もさあ、確かに、安い。こりゃ、決まりだな。この日は近所に用事があった「ついでに」寄っただけだったのだが、すでに心が決まりつつある。
ちなみにフォード・フィエスタなども見てみたのだが、件の積載量の少なさもさることながら、見た目でダメだった。こんなの個人のイミフな主観なんだけど、カッコ悪いと思った。却下。フォード・フィエスタはイギリスあたりではこのクラスの車としては抜群の売れ行きらしいから、多分、私の見方は変か、少なくとも、イギリス人のそれとは大きくズレていると思う。
(続く)
One thought on “ドイツで車を買うまで(2)”