パソコンメガネとやらを買ってみる

ちょっと前に…と言ってももう数年経っているのかな。「パソコンメガネ」とやらが話題になりましたよね。ふむ…最近パソコンの前で目が疲れたなといつも感じている私、これはひとつ買ってみようと決意。


もっと正確に言えば、2年前に帰省した時に思い立ってパソコンメガネを全面に売りに出している某チェーン店の店に行ったの。上野駅のエキナカのちょっと目立たない場所にその店はありまして。


「すいませーん。このメガネって、作るのにどれくらいかかりますか?」
「1週間ほどお時間を頂きます」
「わかりましたー」


…退散。理由は簡単。もうすぐヨーロッパに戻るのに1周間も待っている余裕がなかった。というわけで、今回は日本に着くなりその足で同じ店へ…行ったのだが、さて流行っているのかなんなのか、エキナカでも目立たない場所にあったその店は、往来の途絶えない駅のコンコースのいちばん目立ちそうな場所に移転していた。


なんか知らんけど、メガネ屋の栄枯盛衰ってすごいもんがある気がする。この他にも前回メガネを作った(そして受け取り後すぐに行方不明になった)メガネ屋さん、行ってみたら…


ないっ。


今、ちょっと気になったので過去の写真をあさってみた。

(2013年1月撮影)


なるほどね。お隣のスーツのお店に飲み込まれたんだ。よく見るとRenewal Openとか書かれてるから、最近吸収されたのかもなあとか思ったり。それなのに、真向かいには「本日閉店、ついている値札にかかわらず全品1000円」とか店頭でがなり立てている胡散臭い(←かなり控えめな表現)お店が2年後にもしっかり存在している。不思議だわ。


閑話休題。上野のエキナカの店に戻る。4000円くらいのどーでもよさそうなフレームで度入りのメガネを作ってもらうことに。


「レンズ交換料2000円がかかります」


…なんじゃそりゃ?


どうも店側の意見を忖度すると、このパソコンメガネとやら、度なしで、そのまま買うのがフツーらしい。そのまま度なしのメガネを買っていけばいいのにレンズを変えろとか言うんだから、手数料を払えよと。


ただ、私のようなど近眼の人に言わせると、たとえ6-70センチの距離でも、目の前のパソコンのモニターは…見えない。なので、俺様基準で言わせてもらえば、こんな度なしのメガネを買う人なんているのだろうか。…きっと恥ずかしいこと書いてるんだろうな。うん。


視力検査をしてもらい、度数を測ってもらう。結果、今使っているめがねやコンタクトレンズに比べて度数がかなり下がった(度数が弱い)メガネを薦められる。いわく、「パソコンのモニターを見るのが主目的なら、度数を上げる必要はない」と。一理ある。確かに、このメガネ、パソコンの前で以外使うつもりはないもんね。


それから数週間後…つまりは今週。使ってみたわけです。この「パソコンメガネ」とやら。


…うーん。違う…と言えば違う…ような…気が…するような…しない…よう…な。騙されていると言われれば…そんな…気が…しない…でも…ない…可能性は…あるような…。つまりは、信じるものは救われる状態。このパソコンメガネで目が疲れない…と信じればきっとそうなんだろうなあという感じ。せっかく1万円も出して買ったんだし、すごいと信じることにする。


このパソコンメガネの思わぬ負の効用は、金曜日の夜に現れることになる。郵便局へ行かねばならなかったので、夕方に車で近所の郵便局へ。いかんせんイナカのことですから、最寄りの郵便局まで歩くと小一時間はかかるんですわ。


ヨーロッパの冬は、一言で言って陰鬱です。午後4時過ぎには暗くなるわ。寒いわ。もう午後5時に限りなく近い時刻でしたので、外は真っ暗。村と村の間には街灯すらないので真っ暗度は3割増し状態。そんな中で気がついた。なんか、フロントグラスが恐ろしく汚れているのだ。ぶっちゃけ、前がよく見えない。


もう話の流れで読めてますよね。そう、パソコンメガネを外し忘れて外に出て、通常より度数が低いメガネを作ったものだから前がぼんやりとしか見えてないの。これは正直いって危なかった(それでも矯正視力0.7は出ているという話だったから日本の道路交通法上では問題はないはずなのだが…)。


とりあえず、パソコンメガネはパソコンの前以外では使わないことに決めました。