ちょっと前に書いた、当座預金口座をBank of IdiotからHalifaxへと移設するお話、その続きです。
当座預金口座ののりかえを勧める広告によると、この口座の移設はホントに簡単。申込書を送れば、新しい銀行がすべてをやってくれて、私は何もやる必要がない。
…というのはあくまで「そうだったらいいな」という希望論でして、もちろんそうなるはずがないのがアイルランドでのお約束であります。で、本日は、2ヵ月後の今、どーなっているかという続きのお話。
私が申込書を送ったのが、6月の終わり。7月の始めには、Halifaxから「口座を開きました」という内容の手紙がどかどかやってきた。「どかどか」とは、ある手紙には口座番号、別の手紙にはその暗証番号、ある手紙にはカード、ある手紙にはインターネットバンキングのログイン詳細などなど、総計では二桁の数の手紙が送られてきたので適切な表現だと思う。確かに、キャッシュカードと暗証番号を別々に送るのは正解だと思う。が、それが同じ日に到着したら余り意味がないような気がするのは私だけだろうか。
口座の移設日には申込書に7月10日を指定。が、何も起こらない…ってか、Bank of Idiotからその指定日以降も相変わらず引き落としが行われている。気になったのでHalifaxに電話してみた。
係:「移設日は8月10日に変更されました」
…は?なにそれ?聞いてないよ。
係:「ええ、手続が指定の日に間に合いそうになかったものですから」
…はあ。だったらなんでこっちに連絡がないのだ?
なんだか一抹の不安を抱いた私は、急遽予定変更。つまり、Halifaxの口座を開けると同時にBank of Idiotの口座を閉める予定だったのだが、「とりあえずの様子見期間」として、両方の口座を開けておくことにした。Halifaxの口座にはLaserカードがないというのもどうも不安だし。
Halifaxの係の人は、「じゃあ、こっちで申込書を書き換えてBank of Irelandに送っときます」と請け負ってくれた…ってまだ送ってなかったんかい。
それだけじゃあ心配なアイルランドで人を疑うということを覚えた私、Bank of Idiotのカスタマーサービスに電話。電話は私の支店に転送され、支店の係の人は…
「大丈夫ですよ。万が一書き換えられていない申込書が来ても、口座は閉めないようにあなたの口座情報欄に書いておきますから。」
もう、この日記の賢明なる読者様なら次に何が起こったかはご想像に難くないと思う。その数週間後、私宛にBank of Idiotから手紙がやってきた。
「口座、ちゃんと閉めました(えへっ)」
…ああそうですか。そうですか。もういいよ。あんたらとは付き合いたくない。文句を言う気力もない(途中で気を変えた私にも非はあるし)。
…と思っていたら、更なる攻撃をこいつらは仕掛けてきた。まったく別件なのだが、突然、私宛にBank of Idiotから別の手紙が届いた。
「ブルーアメリカンエクスプレスカード、サービス終了のお知らせ」
こいつらBank of Idiotがアメリカンエクスプレス社のライセンスを得て、発行していたブルーアメリカンエクスプレスカード。アイルランドではほとんどの場所で取り扱ってくれない使えないカードだったが、利用額の1%がキャッシュパックされるという魅力で私はこのカードをネット上などでできる限り利用して、日本円で言えば諭吉さん以上の金額のキャッシュバックを受けてきた。それを突然キャンセルするだあ?
いいや、もう、こいつらには疲れ果てました。勝手にしやがれ…と30歳代後半の年代じゃないとわからない曲名を出してみる。
ほんじゃあ、新しい期待の星、スコットランドの銀行Halifaxはどうかというと。ある日、利用明細(残高)を送ってきてくれた。Bank of Idiotが半年に1回に対し、こちらは月に1回。なかなかのサービスである…が、ネットですべてができてしまうきょうび、あまり意味がないといえば意味がない。
で、その送られてきた利用明細を見て私は満足。
一ヶ月での預金利息が6.14ユーロ!(800円)
これはすごいっ。今まで何も生み出してなかったアカウントからいきなり月に6ユーロ、年間で70ユーロ超(1万円)が当座預金から支払われると言うのは、この低金利時代に特筆すべきことと言える。すごいぞ、えらいぞ。Halifax。
…思ったのだが、よーく見ると
税金1.53ユーロ(200円)マイナス
なにこれ?
さっそくHalifaxに電話して聞いてみた。
係:「それ、税金です」
…見りゃわかるよ。ってかそう書いてあるよ。こんなこと口座開く前に誰も言ってなかったんですけど。
係:「そうは言われても、税ですので」
…ああそうですか。まあ、ちゃんと細かい注意書きを読んでない私も確実に悪い。ほんじゃあさあ、2ヶ月前に頼んであった小切手帳は?
係:「申し込まれていないようですが?」
ああそうですか。そうですか。手許にある申込書のコピーに「小切手申し込み」とはっきり書いてあるのはきっと見間違いなんですね。
というわけで、Bank of Idiotのどうしようもないサービスから逃れられたと思いきや、どうもHalifaxも所詮はスットコランド由来のスットコ銀行なのではないかという疑惑が浮上。もっとも、それでも毎月4.6ユーロの利息が入るのはおいしいとしか言いようがないのですが。
ちなみに、8月10日以降、自動の引き落とし等はHalifaxの口座より無事に行われております。