木曜日、九州へ移動。飛びましたよ。福岡へ。話題の787で。
ここで言う「話題の」とは「新造機として話題の」787だったんです。予約したときは。ところが、飛ぶときは、「トラブル続きで話題の」787として。
一連の787のトラブル、おさらいしておきます。
まず、JALの787が1月7日にアメリカはボストンの空港の誘導路で発煙したのを筆頭に、燃料漏れなど、問題をたてつづけに起こした。この直後に私は787で福岡に飛びました。だけど、全便運行停止の引き金となった1月16日の高松空港でのバッテリー発煙による緊急着陸及び、脱出スライドでの緊急脱出の前。そうじゃなかったら私のフライトはキャンセルの憂き目に遭っていただろう。
おお。787だ(って数日前に北京でも見たし、フランクフルトでも見た気がするが…)
…でも乗る前に、まずは一休み。平日のビジネスマンがたくさんいるラウンジでビールを飲む。ちょっとねじれた優越感を感じる性格の悪い私(やーいやーい、お前ら仕事だから飲めないだろー。あー、昼間から飲む生はうまいっ)。ちなみにANAのラウンジ、おつまみ程度の食べ物しかないので、鯖の押し寿司(確か1000円くらいした)を階下のANA商事の売店で買う。ANAさん、ラウンジにちょっとした食べ物くらい置いてくれてもいいと思うのですが…。
乗った感想。
窓がでかい。
以上。
いや、国際線仕様なら、シートピッチの広さとか、トイレのウォシュレットとか、報告することはたくさんあったかもしれない。だけど、ANAの残念なお家芸、通常2-4-2のシートを3-3-3にする鬼仕様の詰め込み座席のせいで、シートに対する感動はなし。トイレにウォシュレットなんかついてなかったし。
昼下がりの便ということもあってか空いており、非常口座席を確保。快適。
機内サービス時、有料サービスを使うと特製バッチがもらえるとのことなので、熊本特産のなんとかジュース300円なりを頼む。
で、十数種類ある機種の中から引き当てたのは787。わーい。変なところで引きが強い私。スッチーさんが、このバッチを集めているかと尋ねられたので、ついと雑談が始まる。聞けば、まだ787にはそれほど乗務していない、短距離線では空気があまり乾燥していないことなどを感じる機会はないとのこと。
機内では、空いていた隣の席にカバンを置いて、その中にあったノートパソコンを使い日記の更新をする。すると、さっきのすっちーさんが戻ってきて…
すっちーさん:「ヒコーキがお好きなんですね」
私:「えっ、べ、別に、そんなに…えっと、あの、その」
しどろもどろになる私。
別に私はひでかすと違いヒコーキマニアじゃないの。ところが、スッチーさん、にっこりして私に言うのだ。
スッチーさん:「いえ、このおカバンを拝見して、ヒコーキがお好きとお見受けしました。」
…やっちゃった。
このカバン。以前オフ会と称してJALの工場見学に行った時、その勢いで買っちゃったもの(バーゲン品しか買わない私にはありえないほどの高いカバンだった)。見ての通り、ヒコーキのシートベルトがそのまま使われているシロモノ。うん、こんなもん持ってたら、そりゃ言い訳できんな。
スッチーさん:「こちら、お持ちしました。よろしければお持ち帰りください」
といただいたもの。
ステッカー。
わーいわーい…って喜んでいるところからして変人なのか。ANAのすっちーさん、ご親切にしていただき本当にありがとうございました。
かくして福岡到着。福岡空港、御存知の通り市街地から恐ろしく近い。博多駅から地下鉄で二駅。そんなところだから、空港に着陸するというより、市街地に墜落するような勢いで着陸する。実際、大きな窓からずっと見てたけど高度がこれは高すぎるべ…とシロート目に感じるところから着陸したしね。
着陸後、預けた荷物がまた出てこない。ただ、数日前に成田空港で学んだ私、もしかしてとベルトコンベアの反対側へ行くと、案の定私のスーツケースを目の前にして係の人が待っていてくださった「Snigel様ですね」…って。…そんなことしなくていいのに。そんなことをしているうちに、結局外に出たのはほとんど最後。
到着口の出口を出た瞬間に私を迎えてくれたのは、お迎えの友人…ではなく、カメラマンとマイクを持ったレポーター。
レポーター:「すいませーん。福岡のテレビ局なんですけれども、今787をご利用でしたか」
私:「はい」
レポーター:「787をご利用で不安とかはありませんでしたか?」
私:「いえ、特に不安は感じませんでした」
レポーター:「でも、今787のトラブルが続いてますよね。羽なんかをご覧になって不安を感じられることはありませんでしたか?」
私:「ええっと、もう就航から1年以上経って、今、偶然トラブルが重なっているだけのようですが、特に不安とかはなかったですね。他の機材でも最初はトラブルが多かったと聞いていますので」
私の発言、ご賢察でしょうがQ400を念頭に言ってます。あれも立て続けに胴体着陸ほか重大なトラブルをいろいろと起こしましたが、最近はトラブルをついと聞かなくなりました。いい意味で落ち着いてきたのだと思います。
ここで解放されるかとおもいきや、レポーターさん、食い下がってきました。次の発言、もうマスコミ不信を語って余りありますよ。
レポーター:「すいません。不安だったってコメントを頂きたいんですよ。不安はありませんでしたか」
私:「いえ、不安はありませんでした。失礼します」
事実。
787は福岡には一日一便しか飛んでいない。
私が787に乗ったほとんど最後の乗客だった。
…つまり、これは私の妄想に過ぎないんですけど、このレポーターさん一行、787の搭乗客にインタビューをして、787は怖かったという乗客のコメントが欲しかったのだと思う。ところが思い通りのコメントが拾えず焦っていたところで荷物が出てこずに出てくるのが遅れた間抜け面の私が現れたと。推察ですが、大きく間違ってはいない気がします。
こう、なんていうのか、私も同じことをしていると思う。何かしらレポートなり何なりを書かなければいけないときに、自分に都合のいいレポートなり文献なりを探してそれを使う。マスコミの人だって、仕事として、上司から「787に乗った乗客から不安のコメント拾ってこい」なんて命じられて、それに従って行動してたんだろうから、この人を責める訳にはいかないと思う。…だけど、さあ、これで本当にいいのか、世論って作られたものじゃないかという不信感は拭えないわけです。
787快適なヒコーキでした。また乗りたいです。はやく今回のトラブルの原因が究明されて、また自信を持って飛ばせる日が来て欲しいと思います。
なんか窓際席は隣の中央席と比較してもより一層狭く見えますね。。。
座席配列3-3-3なんてANA国際線用の777と同じ、ルフトハンザのA340(2-4-2でしたっけ?)より1列多いってライアンエアーもびっくりの仕様だわ。
(実際導入計画あるらしいですね。北米路線に参入するためとか・・・)
そしてマスコミの「やらせ」は全く変わりないですね。
大学時代お茶に関する研究をしていた私の研究室にも時々テレビ局から電話がありましたが「緑茶には○○効果がある!」という前提で話をされましたし、別の研究室ではインタビューされる教授に予め台本が渡されていたり。
いや、窓際が狭く感じるのは私のへっぽこ写真のせいだと思います。
本当に酷いですよね。この「詰め込みシート」。確かに座席数がぽんと増えるので魔法のような方法なんでしょうけどね。航空会社からすれば。個人的には一番凶悪だったのが某空印のB767の2-4-2でしたね。一度乗ってもう乗らないと決めました。
あら、そんなご経験がおありですか。そんなコメントがほしい時にはしつこく、「でも緑茶には○○効果があるんですよねー」と水を向けてきたりしますよね。
あ、そうそう、この話を某大学の教授にしたんですよ。そしたら、「ちゃんとマスコミの意に沿った発言してやれよ」と笑い飛ばされました。そーゆー懐の広さがあってもいいじゃないかとw (…ってそーゆー問題じゃないだろと心のなかで突っ込みましたが)。
Snigelさん、偉いです!ちゃんと『不安はありませんでした』って言いきって、偉いです!!私も多分イラッとしながら言ってたと思いますが、こういうやらせって本当にイラッとさせられますね。
国内線の飛行機に乗ったことが2往復(小学校5年生と高校2年生の時。10年以上前だ…orz)しかないので全く覚えてないんですが、2-4-2っていうのは新鮮に聞こえます。2-4-2の窓際はまぁ良いですが、4のしかも真ん中ってなんだか想像しただけで嫌ですねぇ…。長距離線じゃなくて良かったwww
今度は国内線も乗らないと(苦笑)
別にイラッとはしなかったですよ。頭の回転が遅いので、あとで「あー」と気がつきました。その時は正直に答えていただけです。
もしね、「不安でした」って言ってたら、九州の夕方のニュースにデビューしてましたねw ゼンハイザーのワイアレスヘッドホンを首にかけた変な格好で。
2-4-2のシート配列、多いですよ。日本からヨーロッパの長距離線、A340シリーズのエコノミークラスが該当しますね。私が乗った中で一番最悪だったのは2-5-2の真ん中でしたね(某ユナイテッド航空のB777)。15時間のフライト、身体の大きな人に囲まれ、前の人はおもいっきりシート倒しっぱなし、もう地獄でした。あれ以来のような気がします。シートにこだわるようになったの。
2-4-2とか3-3-3という話を聞いて「うん?新しいFootballのフォーメーションか?でも人数足りないな(・_・)」と思った私は単なるサカヲタです(をぃ)。
一般にはこっちのほうが有名ではw
あははっ、テレビのニュースなんてそんなものかと…
時々、テレビ局の知人から「外人」を探しているんだけど、街頭インタビューで、こういう質問するから、こういう風に答えてくれれば1万円払うから誰か紹介して等々って、依頼が来る…
大抵は「日本人は」「日本おバレンタインは」とかたわいもない話しだけど、やらせと思うのは気のせいなのだろうと思う事にしてる…
クリスチャンでもないのに、バイト牧師で結婚式を挙げるのと同じかなと、、、
でも、本気で不安だったら、そんな飛行機には乗らないかと(搭乗するのは知らないか気にしない人?)そう言う意味ではインタビューする場所を間違えている様な気がするのも気のせい?
で、そうやって御小遣い稼ぎしてる人を見つけて、巨大掲示板で「またやらせ、何度もインタビューに登場するガイジン」とかやるんでしょ。やる方もやられる方もやれやれです。
最後はホントそうですね。本気でヒコーキを怖がってる人がヒコーキに乗るわけがない。ごもっともです。