先月じーさんが大往生したため葬儀のために緊急帰国しました。突然の帰国だったので往復の航空券がシャレにならん価格でして。その副産物として面白いものが航空会社から届きました。
マイレージのゴールドカード(きらりっ)
考えてみると、少事故多違反で(マテ)運転免許証ですらゴールドカードなど持ったことのない私、小学校の校内作文コンクールくらいじゃないか、金などもらったの。考えてみるとよほどの金持ちでもない限り、会社の金を一切使わずに(=出張などをせずに)自腹でゴールドカードを持つ人ってあまりいないんじゃあないだろうか。この際だから思いっきり利用させていただきます。
というわけで、イースターの木曜日(金曜日から月曜日まで四連休)、ドイツへ向う私、このカードを思いきり活用させていただくことにしました。
まず、ダブリン空港のチェックイン。エコノミークラスの長いチェックインの行列を横目にさっとビジネスクラスのカウンターでチェックイン…と思いきや、中東出身と思われる子供づれ+スーツケースをカートに積めるだけ乗せたのお母さんがひとつしかないビジネスクラスのカウンターを完全に占拠しており、反面エコノミークラスのカウンターには誰もいない。というわけでエコノミークラスのカウンターへ。なーんだ意味ないじゃんと思いきや…
搭乗券に保安検査の優先シールを張られる。
おおお、これであの長い保安検査の行列に並ばないですむぞ。
調子に乗った私はお次はラウンジへ。ずっと存在は気になっていたもののビンボー人の私にはお呼びでなかったラウンジ、受付でしっかりと名前とマイレージカードの番号、果ては予約クラスまで控えられる。で、中に入ったが…
…ダブリン三大がっかりのひとつに数えたいもの。ダブリン空港のbmiビジネスラウンジ。
確かに落ち着いた感じのラウンジですが、特に何もない。飲み物は缶ビールにウォッカ類、コーヒー紅茶にオレンジジュース、コーラなどの炭酸系の飲み物。確かにそれ以上何を求めるかと言われればそうだけど、なんとなく中に滝が流れていてピアノの生演奏があって…みたいないわばホテルのロビーのような場所を思い浮かべていたのよねん。落ち着いて考えればそんなもんがあるわけがないのは自明の理なのですが(注:あくまで「イメージ」の話。私だってそんなホテルのラウンジのような空間があるとは思ってなかった)。
さらにこのラウンジには食べ物がない。あるのはクッキーにポテトチップス(Walkersなのはポイントが高い…というあまりに次元の低いコメント)ナッツ程度があるだけ。すし職人がすしを握っているようなものを期待していたのだが(注:ここはダブリン)。
さらにポイントを下げることに、キッチンカウンターの裏にはテレビが一台。うるさくない程度の音量に保たれているがうざい。その横には雑誌が数種類。以上。
なーんだ、この程度か(失望)。
確かに落ち着いてソファーに座れて、飲み物が飲めてはたしてそれ以上何を求めるのか…って話なんだけどちょっとがっかりしたこともまた事実なり。しょせん金持ちどものジコマンじゃあねえか…と思いきり批判的。
で、フライトは通常通りフランクフルトに到着。次のフライトまでおおよそ50分。しかも両方のフライトはバスで案内と来たもんなので結構時間がない。そんな中行きましたよ。いや、行こうとしましたよ、ラウンジへ。走ってまで(莫迦じゃなかろうか)。
が、途中で気がついた。次のフライトの搭乗口はターミナルビルの付け根。で、ラウンジは長い回廊となった搭乗エリアAの果て。平たく言えばラウンジは搭乗口から徒歩10分、走って5分くらいかかるところにあるのよねん。ラウンジに走って入って一周して走って出るっておそらく莫迦の部類に入れていい人になると思う。
やめた。
何せ、こんなに長いのよ。エリアA 。向こうがまったく見えません(この区間を歩く羽目になった帰りに撮影)。
というわけで、おとなしく搭乗口で待ってました。で、搭乗案内が流れたので自動のゲートに向かう。自動のゲートに私の搭乗券をかざすと…エラーが出る。「係員にお申し出ください」って。
これはアップグレードキター…か?
たとえ30分くらいの短いフライトでもいいじゃあないか。席はエコノミー席と同じだけどいいじゃあないか(ただし中央席が必ずブロックされる)。アップグレードマンセー。ゴールドマンセー。意気揚々と肩で風を切って有人カウンターに行きましたよ(莫迦だねえ、オレ)。係の人、何か手で入力して私の搭乗券を返してくれる。「よいフライトをー」
あれっ?アップグレードは?
…期待だけであった。
とはいえ、実際のフライトは満席にもかかわらずなぜか私の隣だけいない。これは偶然だったと思うのだがまあラッキー。隣に人がいるいないでは快適さが違うもんね。
で、帰り。
偉くもないのに偉そうにFirst Class (Star Alliance GOLD)と書かれた赤いカーペットの敷かれた搭乗受付のカウンターへ再び肩で風を切って登場したアホな私。通常取れないはずの非常口座席がフランクフルトまでとダブリンまでのフライトであっさり取れてしまう。この席はゴールドとか上位クラスの連中のためにブロックしていたんだなと改めて確認。
そのまま調子に乗ってハノーヴァー空港のラウンジへ。
…なんか違うぞ。ダブリンと。
ルフトハンザの場合、主な空港にはビジネスラウンジとセナターラウンジがあるらしい。何が違うかって、ビジネスクラスの客はビジネスラウンジには入れてもセナターラウンジには入れないらしい。つまりセナターラウンジのほうが格上なのねん…たぶん。で、入ったのはセナターラウンジ。ビジネスラウンジとどこがどう違うかは今後調査します。さらに上にはファーストクラスラウンジがあるらしいですが、ここは私が生きてるうちに行ける可能性は限りなくゼロですので調査対象外です。
で、こちらがハノーヴァー空港のセナターラウンジの食べ物カウンター。
イナカもの丸出しで写真を撮っているとお笑いのあなた、違います。私だって結構恥ずかしく思いながら撮ってるんですよ。すべてはこのひとときの読者様のために(ルフトハンザの宣伝文句のパクり)やっているのです。何がいいってこの食べ物カウンターですかね。まあ、たいしたことはないと言えばそうだけど、ビールがサーバーから飲めるってのはポイント高いかも(ダブリンは缶ビール)。
そしてフライトの前、再び自動の搭乗ゲートでエラーが出る。「係員にお申し出ください」って。
今度こそアップグレードキター。
で、係に搭乗券を見せると、行きと同じように何かを打ち込んでおしまい。
再び期待だけのアップグレードであった。
が、乗ってみるとこのフライトで唯一の足元が広い前に座席のない大当たり席だっ。これだけでもポイント高いかも。
フランクフルト空港到着後、今度は搭乗エリアBにあるラウンジへ。
やはり落ち着いた感じのラウンジです。パスタのサービスまである。が、ここで問題です。上の写真を見て当ててみてください。このラウンジの何が問題かを。
正解:狭い。お客の数に対して椅子の数が少なすぎる。
ちょっとルフトハンザさーん、この狭さは犯罪だと思うよ。私なんか格安の運賃で「入れていただいた」クチだから文句は言わない(言えない)けど、高い運賃払ってこのラウンジじゃあきっと文句を言う人がいるよ。と、ぶつぶつ文句を言いながら小皿のパスタを食べる(もちろん無料)。
(パスタのカウンター)
そしてダブリンへのフライトももちろん非常口座席。この席、足元が若干広いというのもいいのだが、それよりも何よりも前の座席が倒れてこないことがいいと思う。くそ狭いフライトで前の席のやつが座席をリクライニングしてくると心が狭いと言われりゃその通りだけど殺意すら抱くんだよね。実際ノートパソコンを使うときに作業スペースが一気に減ってしまうのだ。私、くされRyanairを心から嫌っておりますが、この点だけはかの会社を評価してます…すなわち、座席がリクライニングしないことだけは。
ちなみに、ラウンジに非常口座席といい思いをさせていただいた今回のフライト、気になる運賃は
税前1ユーロでございました。
すべてはこのひとときのあなたのために(翻訳した人には悪いけど、ちょっとこのキャッチフレーズってどうよ)。いやー、ルフトハンザさん、私はあなたを愛してます。
マニアさんのために解説。
この運賃1ユーロはフライト4区間で1ユーロ(130円)。つまり一区間25セント(30円ちょい)。それで世界一小さいサンドイッチに飲み物がついてきます。ついでに言うと預託荷物も20キロまで無料です。たぶんくされRyanairより安いです。が、これ、ちょっとした数字のマジックでして、ルフトハンザの場合(私が予約した時点では)YQ Taxという燃油サーチャージが一区間25ユーロ(3000円)、4区間で100ユーロ(13000円)徴収されておりました。おそらくここから利益をたたき出しているのだろうなあ…とは思うが、イースターにこの運賃は恐ろしく安いことは間違いないかと。