会社における本当の「緊急事態」

くされRyanairのせいで実は日記を先週急遽差し替えたのです。これが先週末に更新されるはずだったものです。


勤務中。さああと15分で午後4時。勤務終了だ!というときに電話が鳴った。うぜー。電話の相手は会計課の課長さん。そのあごの形から私は彼のことをこっそり「月のマーク」と呼んでいる。


私:「はーい」
月のマーク:「Snigel。緊急事態!」
私:「みんなそう言うんだよね。どうしたの?」
月:「モデムが動かない!」


ん?モデム?そういえば彼のコンピューターには古臭い56Kアナログモデムがついてたな。が、そのモデムがいったい何のために使われているかを考えたことはなかった。


私:「え?モデム?あのモデム何に使ってんの?」
月:「Bank of Irelandとの交信に使っている。あれが4時までに動かないと大変なことになる」
私:「…どうなるの?」
月:「あさっての(私たちの)給料日に給料が振り込めなくなる!」




うーん。確かにある意味緊急事態だわ。ITがアホで給料が振り込まれなかった…とかいう話になったら同僚から何を言われるかわからない。たとえたった15分しか対策を練る時間がなかったとしても。


ただ、問題自体は単純。おそらく回線のどっかが切れているだけだろう。15分という時間制限は厳しいものの、時間さえあれば問題は解決するだろうと思う。まずはアナログ式の電話を持って彼の机へ。アナログモデルがつながっている回線に電話をつないでツーという音が聞こえれば、回線は生きているということになる。その場合は、モデムそのものの故障(この場合は残り15分での対応は絶望的)、あるいは、モデムから回線までの断線が予想される。


…結果、ツーという音は聞こえなかった。つまり、回線のこの先が問題。


次に問題になるのはサーバー室の回線接続。それを調べてみればいい…って言うのは簡単だけど、サーバー室の回線ってこんな状態ですよ。


…残り10分超で問題を見つけろってか。いや、だいたい10分超で問題を解決するのでは不十分。10分超でデータの転送を終わらせなくてはいけない。無理でね?


回線をたどっていくと、あまりに単純な問題に気がついた。すなわち、なんのこたーない回線がスイッチ(交換台)につながっていない。誰がどう見ても何者かが故意に外した状況。サーバー室に出入りできる人間は会社内でも片手の数もいないにもかかわらず、です。これはもしかすると、新手のサイバーテロか?(というにはあまりにせこすぎる話ではありますが)。


ともあれ、回線をつなぎなおして処理完了。幸い5分以上の時間が残っており、私たちの給料翌々日に無事振り込まれました。めでたしめでたし。


…って、回線を切った犯人はいったい誰だったんだ?


この素朴な疑問は数分後にあっけなく解けた。同僚が


同僚:「あ、あの回線使ってたの?使ってないかと思って別のファクスをつなごうと思ってた」


頼むよ。もう。