ほけーっと地元の新聞読んでたら、こんな記事が。
中津日田道路「本耶馬渓耶馬渓」3月末完成
とりあえず、読んできてください。
まず、難読地名ですな。
「耶馬渓」は「やばけい」と読みます。そこ、意味もなくヤバ系?とか語尾上がりにしない。というわけで、「本耶馬渓耶馬溪道路」は「ほんやばけい・やばけい・どうろ」と読む。ちなみに「深耶馬渓」というのもある。
んで、中津日田道路というのはその名のとおり、最近ダイハツとかの工場誘致でにわかに活気が出ている海沿いの中津市と、県の西の果ての水が美味いらしい(ビール工場もある)内陸の日田市の間の50キロを地域高規格道路で結んじゃえ。えいっ…という計画。興味がある人はWikiでもどうぞ。
このうち、港から幹線道路の国道10号線までの間がすでに完成。さらに、そこから数年のうちに完成されるとされる高速のインターまでもインターの開通にあわせて開通の見込み。ここから、いつ完成するかさっぱりわからない10数キロを飛び越して、件の「本耶馬渓耶馬渓道路」が完成すると。
…すごいことになりますよ。これ。
基本、この中津日田道路は現在ある国道212号線のバイパスなわけ。今中津から日田に行こうとしてる人は(その逆も)よほどのひねくれ者でもない限り、この道を使います。ということは、途中の区間が部分開通するなら、当然国道212号線に起点と終点が隣接してないといけない。そうじゃないと、利用価値がないからね。で、地図を見ると…
大きな地図で見る
全然隣接してないし。
地図上で、便宜上起点と終点をAとBにしてみました。強烈です。現在ある道路、わずか9キロの区間に所要時間50分…自転車かよ。かと言って、国道212号線に回りこむのもかなり遠回りです。はい、全くを持って山の中に突然と現れる、どこにも接続していない道路です。
そういう思いで、さっきの記事を読んでみます。
一方で中津市耶馬渓町―日田市(19キロ)はまだルートや整備手法が決まっていない。県は事業着手の必要性を強調しながらも、厳しい財政状況を踏まえ、「現在の国道212号の活用と別線(新設)の両方で検討している」と説明する。
計画すら定まっていない…。
国直轄の三光本耶馬渓道路(13キロ)は、本年度の事業費が前年度比で半減。事業進捗(しんちょく)の遅れが懸念されている。県は12年度政府予算の箇所付けに向け、国に予算確保の働き掛けを強める方針。
開通の見込みは全く立ってないのね。
というわけで、この「本耶馬渓耶馬渓道路」は当面の間「山間部を走る新しい幹線道路が姿を現している。だが、日田市側の一部区間はルートも決まっておらず、全線開通の見通しは立っていない」というなんとも言えない状態が暫く続くことになりそうです。ということは、ですよ、それこそ一部の間で有名な草木トンネル(リンク先、長いけど面白いよ)のような状態がしばらく続くことになるのではないかと思われる。
私はここで、日本の道路行政のあり方とか予算の付け方とかにケチつけようとは思ってない。そんなことができるほどの知識もないし。ただ、一部のマニアにはたまらない変な迷物が地元に生まれようとしてることは間違いないと思われる。次回帰省したら行ってみよう。
日田は、天ヶ瀬温泉に一回だけ行ったことがあります。いいお湯でしたが、えらい雪に降られて大変な目に遭いました。(>_<)
その時は、大分空港からレンタカーで行ったのですけど、今でも福岡方面と別府方面に高速道路が通っているので、この道路が全通したところで、果たしてどれだけの交通量があるか、はなはだ疑問には思います。
ただ、この区間に住んでいる方々にとっては、道路が改良されることは大きいことで、そのあたりの費用対効果をどの程度みるかはいろいろ意見があるので、もめごとの元になりますねえ。
まあ、全通すれば日田の人が「中津からあげ」を食べにいくのには便利になりますけど(笑)
中津からあげ、一度食べてみたいです。
天ヶ瀬温泉。いいですねえ。ってか、大分にはいい温泉が多すぎです。
件の中津日田道路の新区間、、完成、あるいは完成しなくとも少なくとも中津方からつながれば利用価値はあると思います(その費用対効果については大いに議論の余地はあるのはご指摘のとおりです)。だけど、どっちからもつながってない状態で、山の中に忽然と高規格道路ができても意味ないだろ…と思うわけです。
中津のからあげ、最近突如全国区になりましたね。ちょっと気になります。
管理人様、お久しぶりです。
「三遠南信自動車道というのがあるんですよ。」とお教えしようと思ったのですが、すでに草木トンネルで触れられていますね。
私は、三遠南信自動車道について以下のサイトで知りました。
http://gyao.yahoo.co.jp/player/00862/v00011/v0000000000000000022/
これ以外にも、福井と松本を結ぶ中部縦貫自動車という高速道路(部分開通)がありまして、一般道に突然、高速道路が現れたりするような道路です。
数年前にレンタカーでアイルランドを旅行しましたが、地方でもかなり道路が整備されている印象を受けました。また、道路をつくることが地域の産業になっているような気がしました。
あれから月日が経ち、ダブリントンネルやダブリンから英領ニューリーまで高速道路がつながる等、さらにアイルランドの道路は整備されたのではないかと思います。
アイルランドにも意味不明、税金無駄遣いのいびつな道路があればレポートをお願いいたします。北アイルランドとの国境地帯に政治に翻弄された、いびつな道路があるかもしれませんね。
ごぶさたしてます。
Gyaoは海外からのアクセス禁止しているようで視聴できません。
アイルランドですが、ダブリンからの放射状の高速道路はほぼ完成しました。高速道路かそれと同等の道でBelfastでもGalwayでもCorkでも行けちゃいます。景気がいいうちにこれらの道を力づくで整備したことは私は正しかったと思います(ダブリン港トンネルはちょっと…)。今後維持管理というお金が当然かかるようになるんでしょうけど。
ようやく首都からの放射状の道ができたような国ですから、それほど歪な道ってない気がします。というか、既存の道の管理ができてないくらいですから。それとも、私の知らないとんでもない道があるんでしょうか。
補足でマジレスすると、一部分だけ飛び地状態で高規格道路が完成していることのメリットというのは、今後の予算要求がしやすいということがあると思います。
とりあえず、一部分だけでも予算のとれた範囲で道路を作っておけば、翌年度以降に予算要求をする場合に既成事実として使えるわけで、すでに作られた部分を無駄にしないという「口実」ができるということです。
京都に同じような「京都縦貫道」という道路がありまして、ここは国道9号線のバイパスとして計画されたものなんですが、この道路も同じように長い区間の一部分だけ開通させたため、最初はまったく役に立たない道路だったのですが、着工から20年以上経って、やっとこさ一本の道路につながってます。
まあ、私が思うにはそんなとこだろうと思いますが、完成まで長いことかかる間に、諸般の事情の変化があって、草木トンネルのようになってしまう恐れは十分にありますね(笑)
Wikiの道東自動車道の項より抜粋。
1995年に十勝清水IC-池田IC間が先行開通した。あまり利用の見込めない十勝管内だけの開通であり、本来の利用目的である札幌・道東圏の移動時間短縮などのメリットは全くといって良いほど得られなかった。事実、当時の1日の利用台数は2,000台程度と低迷し、当時の全国の高速道路ではワーストの営業係数を記録していた。マスコミや国会などでも「不要な高速道路」の代表例として挙げられる始末で、一刻も早い札幌圏直結が望まれることとなった。
(転載ここまで)
まさにmoppieさんのご指摘のとおりですね。
この耶馬溪本耶馬渓道路のすごいところは、この道5キロを通るために、既存の国道212号線から5キロ以上迂回しなければいけないことです。誰も使わない→一刻も早く全線開通を!となることは眼に見えてますね。