突然ですが、米寿の祝いについて

本日の日記、ある意味未承諾広告です。と言っても別に広告主さんからビタ一文もらってませんが。


今月の某日。うちの(父親側の)じーさんが米寿を迎えました。


その1ヶ月くらい前に珍しく…いや、ホントに珍しくうちの父親から司令が下ったのです。


父:「米寿の祝いをするから帰ってくるように」


…気安く言わないでください。


とはいえねえ、やっぱり、出来る限りこーゆー機会には帰省したいと思ってるのよ。この思いは4年前の日記に書いてみた。まあ、ちょっと読んできてくださいよ。


結果から言えば、この日記での悪い予感は大当たりした。このちょうど2年後に、私の大好きな(母親側の)じーさんが鬼籍に入った。この時は、なにを差し置いても帰ろうと東京まで翌日すっ飛んでいったんだけど、そういつもできることじゃない。やっぱりアイルランドは遠い…ってのは客観的な事実なのよねん。


かくして、米寿の祝い。ちょっとは帰ろうかと考えたのだが、日程的にも金銭的にも厳しかった。現在異常な円高であることはご存知の通りでして。親に帰れない旨を伝えると


父:「じゃあなんかお祝いをするように(命令形)」


はーい。


私には弟がいるんです。性格も何も似ていない弟が。兄(私)がアイルランドに住んでいるのに、弟は海外旅行にすら興味がない。兄がサッカーボールを蹴ろうとしたらボールの代わりに靴が飛んでいくのに、弟はスポーツ万能で空手の黒帯を持っている。兄が朝はトーストだねといえば(←ホントは食べないんだけどね)、弟は朝ごはんは味噌汁だという…もう共通点を探すほうが大変という感じの兄弟。弟に相談した。なんか合同で祝いの品を送らないかと。


弟:「米寿の祝い?黄色いちゃんちゃんことか?」


何それ?


日本を離れて早十数年、こーゆー社会常識が完全に欠如してるんですよ。米寿の祝いの定番商品が黄色いちゃんちゃんこだなんて初めて聞いたよ。


とはいえ、そんなもんもらってもぶっちゃけ困るでしょ?こんな黄門様の衣装みたいなちゃんちゃんこ(←今調べたら黄色じゃなくて紫なのね)、その当日着てくれれば万々歳で、そのあとはタンスの肥やしになるのがオチ。なんかないかな…と思って調べてたら、こんなもんを見つけたのよ。


名前の詩 


ぶっちゃけね、類似サイトはいくつかあったけど、こちらに頼んだ理由は単純明快。地元O分の方だったから。もし、日本製の商品と中国製の商品が並んでたら、ちょっとくらい値段が高くても日本製を買う。もし、北海道産の商品とO分産の商品が並んでいたら地元産を買う。難しい理屈じゃない。ただでさえ高校卒業と同時にO分を離れて、なんも貢献しないという考え方によってはふるさとに後足で砂をかけるようなマネしてるんだから、少しくらいなんかしないとね。それに、文字に暖かみがあったと言うか、なんかいいなと思ったのよねん。


結果としては大正解だった。ここの絵師さん、毛利さんという方なんだけど、この方にかなり無茶振りをしたのよ。やれ「詩はO分方言で頼む」「イラストに飼い犬を描いてくれ」等々。この無茶振りにも毛利さんは嫌な顔ひとつせずに答えてくださった(画面の向こうで頭を抱えてらしたかもしれないけど、なにせ、見えないもんねえ)。結果、できたのがこれ。

(うちのじーさんの名前がバレたような気がするが、まあ、気にするな。もう「指さし」を上梓して本名ばらした時からある意味諦めている…けど弟の名前にはちょっと細工してます。)


ある意味で自画自賛だけど、いいでしょ?


ある縁者いわく「何をあげても喜ばない」じーさんが、この絵だけには喜んでくれたらしい。文字通り床の間に飾ってくれたらしい。なんか、そんな話を聞いてあげたほうも嬉しくなるような贈り物でした。


というわけで、来年の敬老の日や、誰かの誕生日、ネタに困ったら、こんな選択肢もあるよということ、ちょっと紹介させて頂きました。


11月もこれで終わり。来月も「日記更新強化月間」にするかどうかは明日決めます(をい)。三十日中二十日も更新した私は頑張った…って、昔は文字通りほぼ毎日更新してたんだけどねえ。