個人的にはワイマール観光で「絶対に外せないスポット」に推したいバウハウスのお話です。
バウと聞くと変な片目の周りだけ黒い平成の犬を思い出しますが、そうじゃない。バウハウスとは「第一次世界大戦後にドイツ中部の街ワイマール共和国に設立された、美術学校のこと」
上のリンク先のページ、よくまとめられているので興味があるなら読んできてほしいのだけど、もう一文だけ引用させてもらうと
(引用ここから)
1919年から1933年の14年間、そこでは工芸、写真、デザイン、美術、建築など総合的な教育を行っていました。その歴史は短いながら、その功績は大きく、モダンデザインの基礎を作り、今もなお世界中の建築やデザインなど、さまざまな分野に多大な影響を及ぼしています。
(引用ここまで)
実は私、大昔にベルリンのバウハウス展示館にも行ったことがありちょっとばかし興味があった。先日のお話、おらが村の最寄りの世界遺産ファグス工場もバウハウスの創立者・初代校長のヴァルター・グロピウスにより建てられたというちょっとしたつながりもある。例のワイマールカードも使えるし、よし。行ってみよう。
外観。博物館っぽいしゅっとしたいかにもな感じだけど見ての通りそんなに古い建物ではない。1995年竣工らしいから割と最近。つまり、建物そのものはバウハウスの時代の設計とかいう話じゃない。ちなみに博物館前は広く、スケボーで遊んでいる人が数人。
受付ではワイマールカードを提示し入館料は免除。ただし、この扱いには一日あたりの人数制限があるらしいのでご注意を。私たちの場合、午後遅くに来ても受け付けてもらえましたけど。
地上階の展示。受付は壁の向こう。こちら側にはショップがある。狭いながらも興味深いものがちらほらと。
こちらが1階(日本的には2階)の展示室に入った瞬間にある展示。旧東ドイツで使われていたものが並べられており、地元のそれなりの年齢の方は懐かしくなるやつかも。そうそう、バウハウス博物館の天井は他の博物館同様アホのように高いので、足腰に自信のない人は大人しくエレベーターを使いましょう。
DDR(旧東ドイツ)の展示の壁の向こうです。思わず見入ってしまう映像作品たち。ただ、博物館は地下を除き4層もあります。先は長いですよ。
その壁のさらに向こうの展示。
ここの収蔵品を見ると、見慣れたものが多いと言うか、違和感が少ないと言うか、奇天烈なものがない。これはとりも直さず、バウハウスの体現した社会が100年の時を経てあたりまえになったからに他ならない。…いやもっと深いところを解説しろよとお怒りの方もいらっしゃるかもですが、無理よ。ど素人がしたり顔で簡単に語れるほど簡単じゃない。
例えばこちら。こちらは展示の椅子(座れない)ですが
こんな普通に座れる椅子も用意されてます。
これがさあ、もう「見慣れた感」しかない。その辺のカフェだ待合室だでこれらの椅子には間違いなくお世話になってる。これこそが「バウハウス」なのよ。今普通に見るものの源流はここにある…ってパターンがあまりに多いわけだ。
深い意味はないけど吹き抜けの写真を撮ってみました。
某北欧の家具屋さんの源流を見たような気になりませんか?
非常に見どころの多い博物館です。ワイマールに行く機会があるなら迷わず訪問しませう。