私、精神年齢の成長がン十年前に止まってますので、遊園地と呼ばれる場所が大好きです。この10年でもなんだかんだで城島高原パークやスペースワールド(すでに存在せず)、あらかわ遊園など訪問してるんですよね。
昨日はドイツで初めて遊園地へ行ってきました。名目上は姪っ子のお守りです。遊園地の名はラシュティ=ラント(Google表記による)です。
こちら、すでに50年の歴史のある老舗と言ってもいい遊園地らしい。土曜日の朝の10時の開門前に現着。開門15分前に到着したにも拘らず、第一駐車場はすでに満車という盛況ぶり。
入り口もすごい行列ができてます。ただし、姪っ子たちは年間パスポートを持っている、私と嫁はネット上で前売り券を買っていたので券購入の行列をあっさりパスして中へ。
ちなみに売っている券は年間パスや一日パスなど券種は多いがすべて乗り放題パス。入場券のみだとか、のりもの券5枚で乗れるとか面倒くさいことは全くしていない。つまり、中に入りさえすれば、もう券のチェックはない。手間暇のかからないわかりやすいシステム。ちなみに一日券は€33(前売りで€2の割引適用後)。結構なお値段ですが、浦安のねずみ島も一日券が1万円近くするらしいのでそんなもんじゃね…とお考えの方はこの駄文を最後まで読んでご判断ください。
あえて事前にどんな場所かは研究しないで行った。はしゃぐ姪っ子が最初に選んだのはこいつ。
うん知ってる。これ、日本でバイキングって呼ばれるやつよね。幸い行列もないに等しい。姪っ子に手を引かれ並んだはいいが、嫁以下他の人たちがついてこない。
「(乗ると)気持ち悪くなるからやめとく」
日本のバイキングってさ、一番上、時計で言えば12時辺りまで登ってそこから落ちて…あるいはもうぐるんぐるん回ってさらに逆回転してって感じですよね。ところがこいつはなんのことはない、最大で3時から9時のあいだをブランコのようにうろちょろしただけ。まあ、体は浮くほどだったけど絶叫マシンとは冗談にも呼べない。そういえば、遊園地お約束の身長制限もなかったな。この程度も乗らないってあんたらどんだけ絶叫マシンに耐性がないんだ?
お次は10分ほどの待ち時間でこちら。
園内遊覧モノレールでのんびりと空の旅を楽しむ。
それにしてもなんか古臭い。それもそのはず、こいつが作られたのは1981年…40年以上経った乗り物をいまだに使っているわけ。
このモノレールのハイライトはこちら。
はい。一瞬入った建物の中。浦安ネズミ園のIt’s a small worldの超絶劣化版といった感じでしょうか。劣化コピーと言ってもたぶんこっちのほうが歴史がある気がしますけど。
次はこれ。
もう先が読めてきたでしょ。もうこの遊園地から漂うのは完全なる昭和臭。いや、日本じゃないんだから昭和臭は適当な表現じゃない。80年代臭のほうが正しいか。絶叫マシンから程遠いのは残念ながら、これはこれで悪くない。日本で言えば、荒川遊園地、我が地元大分あたりにお住まいの方なら別府ラクテンチあたりのイメージが近いかも。
そして、観覧車。
並んでいる人、ゼロ。こうなると、係の人もありえないほどの優しい世界になる。数分楽しんだ後、降りる段になると
係:「もう1回乗る?」
姪っ子:「うんっ」
こうして形式的に降りることもなくそのまま2回戦。ゆるい。なんてゆるくて優しい世界なんだ。
そしてコースター。
係:「もう1回乗る?」
姪っ子:「うんっ」
ゆるくて優しい世界は繰り返された。ただし、さすがに3回目はないらしい。
ちなみにこの日は、私の新しいおもちゃ、360度カメラThetaのデビュー戦となった。この場所を撮ってきたからちょっと見てきてよ。Googleに載せるにあたって画質が落ちてるけどそれを引き算に入れても画質がいいとは言えない。まあ、おもちゃよね。これ。面白いおもちゃではある。おなじみとは思うけど、下の(熱帯雨林へのリンクのさらにその下にある)画像は上下左右にぐりぐりできます。
こういう遊園地にいると、必ずどこからともなく悲鳴が聞こえてくるものですが、全く聞こえてこない。それはたぶんドイツの皆さまが絶叫系に耐性があるからではないと思う。
そしてお約束のゴーカート。日本と同様一人乗りと二人乗りの2種類があり、並んでいるのは二人乗りの方だけ。ただし、並んでいるのは20人とか。すぐに順番は来るなと思ったら…来ない。列が全く進まないのだ。しばらく様子を見ていてその原因がわかった。一人乗りも二人乗りも1台しか走っていない。つまり列が進むのは前の人が乗って一周してきたときだけ。そりゃ列も進まないわな。
ちなみに庭にあるような椅子にどっかりと座っているのが係のお兄さん。写真からは全然仕事をしている臭が滲んでこないね。お兄さんは座ったまま、「お子さんにベルトしてね」などと最低限の指示を出すばかり。
そんな中見ると後ろの行列は伸びるばかり。すると係のお兄さんはついにやおら立ち上がり、ガレージから2台めを出してきた。
2台めがあるなら最初から出さんかいっ。こうして無為に20分以上待ってようやく出発。
横からハンドル握らせたら大喜びする姪っ子。これ、表情がお見せできないのが残念なくらいいい写真です。
以下、全部を紹介するのは面倒なので端折るけど、園の外側に行けば行くほど施設が新しくなっていることに気がついた。そう、50年もの時間ゆっくりとゆっくりと拡張を繰り返して園はだんだん大きくなり、外側に行けば行くほど新しい乗り物があるという次第。
姪っ子が気に入って15分ほど並ぶこともいとわず2度乗ったのがこれ。6人乗りの桶みたいな乗り物に乗り川下りをするようなやつ。写真の場所で急な下りがあるけどそれ以外はほぼ平和。ただし濡れる。
こんなボブスレーの乗り物があり、これは思いがけずスピードが出た。ただし、絶叫系には程遠く。これも15分ほど並ぶことをいとわず2度も乗ったなぁ。
これはお約束どおりの筏で滝を降りるやつ。思いっきり濡れた。
こんな食事のできる場所もありましてね。まあ、洋の東西を問わずこういう場所での食事はでもお高いんです。さんざん並んだ挙げ句にでてきたこちら。
右側のチキンナゲットとモッツァレラチーズとフライドポテトのセットが€9.9なり(左側は単品として別に注文)。1400円出してこれかよ…。見事に見事に全てが茶色。ちなみにヴァイツェンビールも飲んだので(運転手じゃなかったのでモーマンタイ)そちらも茶色。
ちなみにドケ…もとい質実剛健なドイツ人の皆様、食べ物を持ち込んでいる人が圧倒的に多い。年間パスを売りつけて来園頻度を増やし、毎回の食事代などで一儲けしようとする園と、全く美味しそうに見えないサラミを入れただけのサンドイッチや切っただけの生人参などを持ち込んでレジャー気分とは無縁の食事をする客との戦いは今日も繰り広げられていた。
食事の後は、どう見てもとある映画を大いに参考にしたとしか思えない赤外線をくぐるやつとか
お子様向けの昭和の乗り物などに乗る。
でね、聞いて驚け。こんなのんびり系の遊園地ですが、フリーフォールがあるんですよ。
見つかりましたか?この写真の中にちゃんと映り込んでますよぉ。
ほらっ。
近くに寄っても悲鳴の聞こえない優しい世界の乗り物でした。ちなみに乗りましたよ。乗った上で優しい世界の乗り物だったと申しております。
こうして結局午後6時の閉園時刻間際まで一日楽しむことができました。ちなみになんですけどね、ドイツには他にも遊園地があり、もう少し絶叫系に寄せたやつもあるらしいです。まあ上にも書いたとおり、このゆるい感じの遊園地も悪くないと思いました。そもそもこのゆるさだからこそ8歳のおこちゃまも楽しめるわけですから。