バウムクーヘンを探せっ


毎年クリスマス期になると、こんな体重増加装置がうちのテーブルの上に置かれます。

イメージ的には日本のこたつの上にあるみかんのようなものとお考えになられても大きく間違ってないと思います。なんとなく置いてあって何となく手が伸びるという意味で。ただ、摂取されるカロリーが桁違いなのですが。手作りのクッキーほか美味しいですよ。遠慮なくバターほかぶち込んでますからあれで美味しくないはずがない。

で、この中にバウムクーヘンが入っているのが分かりますでしょうか。

…という質問をつぶやいたーでしたら、案の定といえば案の定わかっていただけなかった模様。かくいう私だって言われるまで気がつかなかったですから。

軽井沢の某ショッピングセンターにて撮影。

おさらい的に。これが私の知る正しいバウムクーヘンです。特にドイツについての予備知識がない方なら同意していただけるかと。

それでは正解発表です。正解はこちら。

これ、バウムクーヘンを割って、チョコレートコーティングさせてるんですわ。画面の向こうから「わかるかっ!」ってお怒りの声が聞こえてきそうです。…気がつかないですよね。私も言われるまで数年気がつかずに食べてましたから。

これ書きながら資料写真探してて気がついてしまった。この話すでにネタにしている。興味がある方はこちらも読んできてください。ハノーファーの「本家本元」ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベに行ってみた

上のリンク先からの転載。左もカットされてチョコーコーティングされてるやつね。

こちら、スーパーで売られている「ホール」のバウムクーヘン。と言ってもかなり小さいです。ぶっちゃけあんまり美味しそうじゃない。そりゃデパ地下レベルとスーパーの商品を比べることがすでにおかしいし。

専門店はといえば…少なくとも私の住むドイツのイナカでは見かけません。…ああそういえば以前クリスマスマーケットで見かけたなぁ。それがこの写真。

なんか日本の「年輪」が見えているバウムクーヘンを見慣れているとコレジャナイ感がすごいですよね。これを日本のバウムクーヘンしか見たことがない人に見せてもバウムクーヘンとはすぐには認めてもらえない気がする。

ちょうど数日前の地元の新聞紙にこんな記事が載ってました。

見出しをよく見てほしいのよん。”Baumukuhen” …これドイツ語じゃないです。ドイツ語では”Baumkuchen”… そう。わざわざローマ字的な表記にしているわけ。

記事はこう始まります。

【東京発】バウムクーヘンは古くからドイツ発祥ですが現在では日本でのほうがより一般的です。

逐一翻訳していくのも問題ありそうだからそこからは

ローソンでは現在バウムクーヘンフェアが行われている。抹茶味やアールグレイ味、バナナやチョコレート味など種類も豊富(注:事実確認してません)。

で、そこからバウムクーヘンの歴史に話が及びます。なんでもドイツ人の捕虜として連れてこられたユーハイムさんが日本にバウムクーヘンを伝えたそうな。

ん?ユーハイムってあのユーハイム?デパ地下に必ず入ってそうなテナントよね。と思ったらその通りだった。とにかくね、最初の「バウムクーヘンはドイツより日本のほうが有名」ってとこにまるっと同意。

というわけで本日の結論。

日本のバウムクーヘンとドイツのバウムクーヘンは別物である。おそらくだけど、日本独特のガラパゴス進化を遂げたのが現在の日本のバウムクーヘンと思われます。

以上です編集長。