おらが家にも光回線がやってくる…のか?


私の住む某村がそりゃもう大騒ぎなんです。…ごく一部だけですが。

ことのはじめは、これ。

そう、ついに光ケーブルネットがおらが村にやってくる!

さて、このサイトをずっとご覧になっているという奇特な方はもしかするとご記憶かもしれませんが、つい去年ですよ。下り最高16Mb(実際は4Mb)とかいう冗談としか思えない速度のようやくADSLを卒業できた(関連記事へのリンク)のは。

ついにドイツテレコムが村まで光ケーブルを引っ張ってきてくれたのですが、家までの引き込みができないので結局下り100Mbまでしか出ないという。ちなみに現実には下り40Mbまでしか出てませんがそれでも今までより20倍も早く、別にオンゲにハマってるとかじゃないのでこれで十分なんですよねえ。

ドイツテレコムが村まで光ケーブルを引っ張ってくれた翌年…というありえないほど最悪のある意味でドイツテレコムにケンカを売っているとしか思えないタイミングで今度は家まで光ケーブルを引っ張ってくれるというDeutsche Glasfaserという会社が登場。

実は、この光ケーブルはおらが村だけじゃなく、近隣の村や比較的大きな町までいっぺんに引っ張ってくるというお話の模様。おらが村の川を挟んだ向こう岸のちょっと大きめの町にも未だに光ケーブルは各家まで届いていないらしい。それを一気にやっちゃおうと。

ちょっと前におらが村のホテルで説明会が開かれました。自称ホテルですが実際は民宿レベルの宿泊施設に公民館的に使われる大きな部屋が併設されている感じですが、公民館というものがないのでこのようなイベントが村で行われる場合は選択の余地なくここが会場になります。ちょうど私は不在でしたので嫁に説明会に行ってもらいました。

こちらはおらが村版ではない一般向けリーフレット。

まず配られたのはきれいなパンフレット。まあそれ自体当たり前ですが、気合の入り方がすごい。近隣の町の名前がでかでかと表紙に書かれており、表紙を開くと出てくるのはにっこり顔の市長さんのあいさつ。以下地元選出の議員さんなどがいかに高速ネットのインフラが大事かをとうとうと説いてらっしゃる。

こんな田舎の村なのに参加者は結構多かったらしい。へえ、そんなに高速インターネットへの興味関心が高いのかと思ったのだが、そこにはすごいオチがあった。

アルコールを含めて飲み物が全て無料で振る舞われていた。

…いや、それ、説明会というより懐柔というか…。ヒマ人がただ酒…おっとちょっと今のは聞かなかったことにしてください。

パワーポイントを使った技術的な説明があったらしいのだが、参加した嫁に説明を求めたがいまいち要領を得ない。痒いところに手が届かないというか要するに理解してないのね。そんな中で一番興味深かった事実。

この光ケーブル設置事業は計画段階であり事業化は決定していない。

事業化の是非は数カ月後までに接続可能な世帯の40%以上が契約した場合のみ

…って待てやいこら。それ、ものすごーくハードル高くないですかね。

だってさ、この過疎化が猛烈な速度で進んでいるドイツのど田舎の村、実際住んでいるのはジジババばっかです。下手したらネットを使っていないという世帯も相当数あるのではないかと思うのにそんなジジババ世帯を含めて40%の契約って無理筋じゃないですかね。

例えばね、階下に住む嫁両親。この人達はインターネットとは無縁の生活をしてます。嫁姉が嫁母に一度怪しげな格安中華タブレットをプレゼントしたのですが、孫の写真を見るのに何度か使っただけでそれ以来見てないし、スマホどころかケータイすら持ってない。つまり、私たちがここに住んでなかったら光ケーブルなどに興味関心を持たなかったと思われる世帯。

そんなとこばっかですよ。この村は。もしかすると川向うのちょっと大きな町が契約者数を押し上げてくれる可能性はありますが、それでも40%は厳しい。私だって上にも書いたとおり現状のネット速度にとりあえずは満足してますから手間暇をかけて乗り換える意味があるとは思えない。

まあ、このあたりはこの会社だって莫迦じゃないでしょうから考えているらしい。ジャパネットたかた並のセールストークで攻めてきます。

まず、自宅まで回線を引く工事は無料!(これは日本でもそうかもですね)

最初の1年は特別割引料金で利用できます。

ドイツテレコムに支払う違約金は弊社が負担します!

そう来ましたか。工事費不要で違約金まで持ってくれるとなると、日本円で言えば10万円くらい負担してくれる計算になる。今後のことを考えるとこの機会に…という気には確かになってくる。

ただ、うちの場合は一つ面倒なことが。マスオさんたる私、この家に関する決定権は一切持っておりません( ・ิω・ิ) というわけで、嫁父が光回線の引き込み工事に同意してくれないことにはどうにもなりません。当然壁に穴を開けるわけですから。

さらにです。この引き込み工事は通常地下室に行うらしい。日本的に言えば光コンセントが地下室に設置される…といえばわかりやすいでしょうか。となると、地下室から私たちの住む2階までケーブルを引っ張ってこないといけない。しかも当然ながらこれは自分たちで自腹でやらないといけない。

パンフレットやネットを見ながらそんなことを調べていたらやって来ました、自宅までセールスマンが。また私がいないときで嫁が「興味はあるけど日を改めてくれ」とお願いしたら名刺を置いていったとのこと。

実はお隣の町の空き店舗を利用して係員が常駐した「インフォポイント」なるものが開設されているらしい。嫁が訪問してきたセールスマンに「時間が合わなかったらそちらにお邪魔します」といったところ、かなり強く「 わ た し に 連絡してください」と言われたそうな。ノルマでもあるのか必死です。

とりあえず、契約はしてみるつもりですが、そもそも事業化されなければどうにもならないわけで。続く。

おしらせ:アイキャッチ画像はいらすとやさんからの借り物です。