今度はポーランドからの電車です。Newag社製のImpuls 2です。
エントリーナンバー10。Newag Impuls 2
総合評価★★★
おっちゃんが邪魔ですが外観から。また連接台車です。なので、車両が比較的短い中間車にはドアが一つしかないです。
車内に入った瞬間に目立つのは赤。そして、貫通路で特に仕切られていないのでお隣の車両まで見渡せて広々とした感じがします。また座席が通路を挟んで逆方向になってます。なにこれ流行りなの?
座席を見ていきましょう。何が気持ちいいって見てよ。ちゃんと窓割りと座席が合ってるのよ。これはポイント高し。この車両を設計した人に「お前はわかっている。俺がビールを奢っちゃる」とねぎらってあげたい(何様のつもりなのやら)。座席は見ての通りヒコーキでもよく見るような薄型で座り心地は決して悪くはないけど良くもない。シートピッチもまあ普通でしょう。
気になったのはこちら。座席下にユニバーサル電源(ソケットの形が違っても挿せるやつ)とUSB電源が二席につき一組ついてます。二組あったほうがより良かった気もしますが、そのへんは割り切りでしょうね。
運転席のすぐ後ろの席は運転席に向かって設置されてました。
また草野さんに運転席に座ってポーズを決めていただくようにお願いしました。運転席の細かいところは全くわからないのですが、横方向の見切りの悪さなどは他の車両と同じですね。あ、マスコンが1本じゃなくて2本ですね。
連接台車の宿命とでも言うべきか、台車の上は床が一段高くなります。座席の高さがズレて見えるのはなんとも気持ち悪い。そして、ボックスシート部分が一段上がるのはやむを得ないとしても、通路が2回にわたり傾斜がついているのがなんともいただけない。いちおう黄色で目立つようにはなっているが、草野さん、何度か軽くよろけていた。
これまた流行りなのかは知らないが、子供用のテーブル席発見。よーく見るとモケットも別のものを使っているが、ドイツ国鉄のそれに比べると、通常席との違いは言われなければ気がつかない程度の違い。そういえば、日本みたいに優先席のモケットが異なったりしてないな。こっちの列車。
このすごろくってのは鉄板なんですかね。個人的に気に入ったのはこれ。
サイコロついてます。こんなちょっとした遊び心、好きですね。
さすが、抜け目ない草野さん、モケットの拡大写真を撮影されていたようなので転載。よく見ると面白いね。
ところで。このテーブルつきのボックス席はある意味ステータスでして。というのも他の4人がけの対面席にテーブルはついてません。
このように、二人がけの席にもテーブルはついてません。ある意味割り切ってます。
割り切っているといえば、車両にたった一台だけついていた乗車券販売機。
現金の授受は一切できないカードのみでの決済となってます。鳥越俊太郎氏にとって生きづらい世界にまた一歩近づいているようです。
ドア周りです。やっぱり二枚扉は見ると見慣れた感じからか安心します。
ところで、この列車の動力車は別に付いてるんですよ。そういえば、今まで座席ばっかり見てたので、外の様子も見てみますか。…と言ってもな~んもわからないんですけどね。
【追記 2018.10.28】この動力車は別の展示のようです。Newag社製のImpuls 2とこの動力車は別の展示でした。訂正します。
車輪になにか吹き出すようになってます。草野さんが空転防止用の何かとか言われてたような気がしますがすっかり忘れました。
これに至っては私には何もわからなかった。これが伸びて線路に触れてブレーキになるのかしらとか言ってたくらいアホ。草野さんいわく、これ、ATSの速度照査装置か何かだろうとのこと。勉強になります。
というわけで、動力車の中にも入っちゃいましょう。
とりあえず、普段は絶対に立ち入ることのできない機関車の中に入れたというのは実に興味深い。だが、うん。何もわからんっ。
こちら機関車の運転席です。あれ、今度は横方向に窓がついてるし。
エントリーナンバー11。Bombardier Cityjet
総合評価★★
こちらオーストリア国鉄の車両です。これQBBではなくÖBBなんですよね。日本人にはQBBチーズにしか見えない問題が。
ちなみにこちらはボンバルディア社製です。そう!ボンバルディア社のブースでいただいたビールは美味しかった。…だけどそんなことには騙されない。不偏不党の辛口レビュー行きますぞ。だってビールは自称辛口スーパードライよりプレミアムモルツ派ですから(意味不明)。
車内に入った瞬間…やっぱり上が赤いモケット。赤と黒はいい対比になっていていいと思います。赤は目障りとかお感じの方は、JR九州の883系の初代の座席をご覧になれば意見を変えられると思います。
一つ上の写真を同じ場所から振り返って撮影。
車椅子対応座席が他にあるので、ここに階段があってバリアフリーじゃないのはまあいいとしても、なんですか、この無駄なデッドスペース。すべての座席がこちらを向いているならここでバスガイドさんごっこでもできそうですが。なにか理由あってのことなのでしょうが、ああ、無駄なスペースは見ていて気持ち悪い。
先ほどの写真(草野さんのお立ち台)の後ろにバリアフリーのトイレがあるのが見て取れると思うのですが、その脇にある補助席が意味不明。
…ちょっと下の方を撮影してみると。
ナゾの補助席4席。
何が言いたいかおわかりいただけますか。この4席をすべて展開するのは無理です。中央は線路に対して並行側か垂直側かのどちらか…つまり、最大で3席しか展開できません。良く言えば状況に応じて使い分けてください…ってことなんですかね。
草野さんにわざと3つの座席を展開して座ってもらって気がついた。これ、3席展開も無理。2席のみ。…ってことは、横向きに座る座席はまるっきり無駄なんじゃないかな。特にトイレから出てくる人とばっちり目が合うという意味でも。
この列車も連結台車を利用してますので、一両あたりの長さが短く、かつ、車端部の床が高く設定されてます。それはいいんだけど…
…また窓枠とにらめっこ席ですかぁ…と思いつつふと手前を見ると…
…なにこのわけのわからん座敷牢のような補助席は。
無理やり良く言えば足が伸ばせます。だけどさ、このやや低い位置にある人はこの補助席の人の目線がかなり気になるだろうなあ。草野さん、その気になれば左手で一段低いところに座っている人の頭をはたくことができるね。
車端部のハットラックにもリュック程度なら収納できます。これはいい。
次の出口のところには…また謎の座敷牢…じゃなかった補助席が。立っているよりはマシなのか、なんか座席の配置を間違っている気がする。ここは素直に荷物棚にすべきだった…と書けばおそらく大半の人は同意してくださる自信がある。あるいはパーティションを忘れて京急2100系みたいな補助席にしても良かったかも。
ヨーロッパではよく見る自転車置き場。自転車が7台積載できるようです。ここに3つのボックス席=12席+αを設置できることを思うと自転車置場というのはかなり贅沢な車内の使い方と言わざるを得ない。
自転車があったので、実際に収納を試みてみました。ここにペダルを挟み込んで収容するらしいです。ちょっとコツが要りましたが、慣れればすぐにできそうです。第四回のPKP Intercityより収納力は落ちそうだけど、こちらのほうが使いやすさなどで軍配が上がる。
自転車置き場の反対側に目をやると、ひいふうみい…14の補助席が設置されてます。補助席じゃなかったら圧巻のロングシートになってたでしょうね。
なんと、スキーラックまで設置されてます。オーストリアという土地柄がよく現れた感じがします。ただ、私、気がついちゃったかもしれない。スキーラックは自転車ラック側に設置すべきだったんじゃないかと。なぜなら、スキーをするような季節に自転車に乗る人っていない気がするのです。
扉周りを見ていきましょう。ヨーロッパでよく見る非常用ドアコックなどが目立つ、よく見る感じ…なのですが、ここで突然草野チェックが入ります。
「扉脇のパネルのせいでドア幅が狭まってない?」
…絶対に一人じゃ気がつかないチェックが入りました。なるほど、言われてみるとそんな気もします。
…ん?もしかして、戸袋に手が引き込まれる危険構造なんじゃない?
そう思ったのですが、ドアが一度外側に出てから左右方向に開くタイプなので大丈夫そうです。
その脇には再び補助席同士がケンカする謎の席が。
こちらは車椅子対応スペースですね。何やらインターホンまでついているようですが、実際にどのように運用しているかは謎。車椅子一台につき、補助席3席…中央に間仕切りを入れてそれ以上は入れられないようにしてあるのは評価。そして、バリアフリーのトイレも同じ場所に展開してあるのも車椅子の人には使いやすいかも。ただ、ドアから入ってくると、車椅子の人がこのバリアフリーのトイレ脇の狭い通路を抜けてこの車椅子スペースにやってくることになるから、一部の電動車いすとかもしかして入ってこられないというすごいオチがあるんじゃないかと危惧。杞憂であることを願ってます。
ついでなんでトイレの中も見てみましょう。
まあ、割とよく見る広々とした多目的トイレですね。
おむつ交換台から体の不自由な人用の握り棒から幕の内弁当のように詰め込まれてます。
気になったのは、トイレ脇の座席が進行方向に向けて補助席ではなく通常席が2席用意されていたこと。つまり、さっきのように補助席同士が干渉しない設定になってます。なんですが…
これうざいよ。知り合い同士なら耐えられるけど、通勤電車じゃあるまいし、赤の他人の顔や足がこの至近距離にあったら嫌だよ。うーん、ボンバルディアの列車、ビールで懐柔されても私の心には響かなかったなぁ。