♪プイプイ プイプイ プイプイ プーイ

6月のある日のこと。なぜか私はドイツ南部のフライブルクという街にいました。1週間ほど休みをとってスイスに遊びに行く途中だったんですけどね。
世界一どーでもいいことのように思われますが、フライブルグって松山と姉妹都市なのね。松山市の公式サイトにフライブルグの紹介ページがあったりします。…ホントに世界一どーでもいいことだな。ちなみに、このお話自体が世界一どーでもいいことのような気がします。


別に私はフライブルグの旅行記を書こうとしているわけじゃないのです。とりあえず市中心部を観光していたらいきなり足元にMatsuyamaとか書かれていてびっくりした…というだけの話で。


で、そのMatsuyamaからほど近いところを歩いていたら、私の足がぱたっと止まった。そして、その場に立ち尽くしてしまった。


な、なんじゃこりゃーー。


イノシシのぬいなのだが、どーゆーデッサン力をしてるのか、顔ばかりがでかい。耳が一つだけ垂れている。…か、かわゆい。嫁はすかさず…


嫁:「ダメ」


…まだ何も言ってないんですけど。でも結婚して1年近く経つと、相手の行動が読めてくるのでしょうね。


私は諦めなかった。市内観光をしている間、ずっと、即興でプイプイの歌を歌う攻撃を仕掛けた。きらきら星の旋律で♪プイプイ プイプイ プイプイ プイーと歌ってるだけなんだけどね。


…数時間後、嫁は諦めたのか、はたまたプイプイの歌に洗脳効果があったのか、購入を許可された。


上の写真のとおり、プイプイ(すでに名前はプイプイに決まっていた)には兄弟がおりまして、両方を連れて帰ることは不可能。店の中で両方並べまして真剣に吟味しました。後ろでお店の人が笑っていたような気もするが気にしない。プイプイの歌も笑われたような気もするが気にしない。きっとこの日記が誇大な表現にまみれているだけのことなんだから。


で、真剣に選ぶこと数分、プイプイはめでたくお買い上げとなりまして、スイス経由でうちにやって来ました。


うちでは茂吉と仲良くしてくれているようです。


ここまでの段階でかなり痛い人に認定されてしまいましたが、まだ続きがあるんです。残念ながら。


実はこれよりちょっと前、日本に行くちょっと前に、Hannoverの町中を徘徊してたら…


こんなものを見つけた。やはり、その場に立ち尽くした。


これじゃあなんだかわからないね。うちにお持ち帰りをしてご安置をした結果をお見せしたほうがきっと話は早いと思う。


これでもわからんという人、世の中には狩猟が趣味という人がいるでしょ。自分たちが得た獲物をこうやって飾りたがる人がいるわけだ。少なくとも、私の身近のドイツ人にひとりいる…去年鬼籍に入られたので、「いた」のほうが正確か。だけど、個人的にはカッコいいとか思わないのよね。動物の死体を居間に飾るというのははっきり言っていいなら趣味が悪いと思う。で、このぬいというか、ちょっとぬいぐるみというには違和感のあるこの物体は、そんな私の動物の剥製に対する違和感を見事にネタにしてくれた。これは買うしかない。


ちなみに、このトナカイの頭はRikiと名づけられました。正直深い意味はないです。


以上です。最初に言ったでしょ。世界一どーでもいいお話だって。