冷たい雨の降る中、酔狂にも向かったのはチボリ公園。この日はちなみに冬季閉園が終わった最初の日(つまり2016年の最初の開園日)。…なのだが、特にイベントをしているわけでもなく、多くの人が駆けつけているわけでもなく、まさに雰囲気はどこかの地方にある遊園地の平日の光景。
もともと雨でテンションが下がっているところに、(少なくとも私の着ている春物の服では)凍えるような寒さなので、絶叫マシンに乗って遊ぼう…という気にはさらさらならなかった。たぶんその気になれば乗り放題券を買って滞在時間内に全部の乗り物に乗ることは十分可能だったと思う。どの乗り物も完全に待ち時間0だったし。
そんなテンションダダ下がりの中、向かったのは「水族館」(別料金)。よし、別料金なら何かすごいものがあるに違いない。しかも、屋内だから寒くないだろうし。
水族館は12時半から遅れて開場とのことで、12時半ちょうどに行ってみると、係の人が何やら電話で話している。数分後…
係:「今、入場券の発券機が壊れているから今日は無料でいいですよ~」
…アイルランド並にいい加減だな。まあ、大した金額ではなかったのだが(50デニッシュクローネx2)得をする。都合1,600円。偶然にもさっき空港でもらったお詫びバウチャーと同額。
中…おお、綺麗な水槽がある。で、この先は…
…え?ここだけ?
どうもこの水槽が全てらしい。まあ、遊園地に付属した水族館なんだから、こんなもんだと思うべきだったのだが(なお、この旅行記の終わりの方でとんでもない水族館体験をします…まあフラグですな)。
とはいえ、冷たい雨の降る中、比較的暖かい水族館で綺麗なお魚さんを見ていると癒やされた。二人でぼーっと30分も水槽の前のベンチに座ってアホのようにお魚さんを見ていた。いやー、実に素晴らしい新婚旅行の始まりだわ。
それからおみやげ屋さんに寄って、空港に戻る。いやー楽しいチボリ公園体験でした。空港の保安検査で、案の定、ハノーファー空港で買って、空港外に持ちだしたウィスキーが問題になる。
…と言っても、取り上げられはしなかった。袋から取り出し、日本の空港でも見かける液体の検査機にかけて、なにやら書類を作成して新しい袋に入れなおして放免。万一取り上げられそうになったら搭乗受付に戻って預託荷物として預けるつもりだったんだけどね。
そんなこんなでラウンジで2時間ほど時間をつぶす。確かにもっとゆっくり市内観光をしても良かったのだけど、もうテンションが上っておらず、そんな気分ではなかったということがある。
何より、ヒコーキが遅れているとはいえ、空港に本来の出発予定時刻にいないことに一抹の不安を覚えるのだ(実は、使用機材のコペンハーゲン到着時刻などもわかっている。まずありえないのだが、機材変更があってやっぱり定刻に離陸…なんてことがあったら…なんて思うとなんとなく空港にいたほうが賢い気がするのだ。)ふと気がつくとスタアラ系のヒコーキだけですら700回近く乗っている私ですらそんな心配な気持ちになるのだから、ましてや旅慣れていない嫁をば…というわけで、嫁に至っては新しい(遅くなった)出発予定時刻の1時間前に搭乗口に着くことを声高に主張。はいはいはい…というわけで、搭乗口に行く。
…ちょっとその前に、免税店に寄り、おみやげのウォッカ二本購入。免税店でまさにダメ元でさっきもらった遅れのお詫びバウチャーを使えるか聞いてみたらやっぱりダメだって。
もうバウチャーはゴミ箱にポイするつもりだったのだが、嫁が「水を買う」と言い出し、セルフサービスのカフェで水とジュースを買おうと…すると、お姉さんが、「そのバウチャーで水もう1本買えるわよ」と水を1本オマケで持たせてくれた。つまり、SASがっすのスカンジナビア航空の遅れのお詫びバウチャー(額面およそ800円)はコペンハーゲンの空港では水1本半しか買えない(二人で3本)という計算になる。恐るべし、スカンジナビアの物価と空港のボッタクリ価格のコンボ。
出国手続きの後搭乗口へ。当然の帰結として1時間近く搭乗口で時間をつぶすハメになる。
はい。SASがっすのスカンジナビア航空のビジネスクラス(ただし旧型シート)。もう私のテンションは下がり尽くす。確かに嫁の分はマイレージ特典航空券だよ。だけど、私の方は運賃を払っているのだ。それで旧型シートに変更されたとなるとなんか契約不履行なのではないか…という気すらしてくる。当初の予定では新型シートへの転換は去年のうちに終わっているはずだっただろうに。(ちなみに帰りは新型シートでした。)
翻って嫁の方は、初めてのビジネスクラスにテンションが上がっている。実はビジネスだとは事前には伝えていなかったので、勝手に前回使ったエコノミープラス席だと思っていたらしい(エコノミー席だとは思っていないところがある意味すごいが)。ビジネスクラスの最前列のシート(ファーストクラスの設定はないのでこのヒコーキの最前列のシート)に座り、ウェルカムドリンクのシャンパンをもらいつつ憮然とした顔をしている私に
嫁:「何が不満なの?」
…と真顔で聞かれる。一から説明するのは面倒だったので、「機材が変わった」としか伝えなかったが、そーゆーことです。そして、嫁の言うことにも一理ある。
私にはもう一つ気になることがあった。通路を挟んでお隣の日本人のおっちゃん。ヒコーキに乗るなりトイレで着替えてきた。その姿を見て私は一瞬ぎょっとする。すね毛丸出し短パン姿なのだ(盗撮などしてませんよ)。しかも、靴を脱いで裸足になりもう完全に自宅の寝室にいるようなお姿。
いや、別にさ、ビジネスクラスだからって良い格好する必要はないと思うよ。異論はあるかもしれんけど個人的にはジーンズでもいいと思うよ。だけど、さ、ジーンズは良いというくだけた人も、短パンに裸足はどうかと思うってのには納得してくれる…よ…ね。
…ウェルカムドリンクのシャンパンの向こうにある裸足すね毛は実にシュールなものでございました。
離陸。機内サービスは新型シートでのサービスに準拠。ある程度のカイゼンはされたといえるだろう(新型シートでの搭乗記はこちら)。
なんだかんだ旧型シートに文句をつけつつ、嘘は書けないから正直に書くけど食事の後座席をフルフラットにならない(つま先が床に限りなく近い位置になる)でも水平に近い状態にしたらふたりとも熟睡してしまった。さっきの裸足すね毛オヤジが大いびきをかいていたにも拘らず。
にわかには信じられないが、食事後目覚めることなく着陸前の食事サービスが始まるのに客室内が明るくなったところで目が醒めた。ふと気がつくと妖怪高いびき裸足すね毛太鼓腹オヤジ(だんだん表現がひどくなっている)を挟んでさらに向こう、つまり窓際にいたヨーロッパ系の女性がいなくなっている。あとで気がついたが、イビキと裸足すね毛のすべて…あるいは一部に耐えかねたのか、空いていたビジネスクラスの別の席に移動していた。
成田到着後は次回に続く。
妖怪高いびき裸足すね毛太鼓腹オヤジ、日本人だって他のお客さんにばれちゃいましたかね、恥ずかしい。
ビジネスクラスにはドレスコードがあるらしいですよ、ただ機内に入ってからはリラクシングウェアを提供している会社もありますから、四六時中かっちりした格好で居ろってことではないと思いますが、短パンはねぇ。
いびきについては、私も妖怪高いびきなので、、、
http://tano.blog.jp/20160204/finnair_Business
まあ、「他のお客さん」は、基本日本人かヨーロッパ人か…ですから、バレバレでしょうねぇ。
個人的には短パンより裸足の方が気になりました。すねより足のほうがいろいろ問題ありそうでしょ…いろいろ…。ヒコーキの床の上に裸足で立つなど私は嫌ですけどね。
あ、日記のどこかに書いてますが、過去にはルフトハンザの機内(エコノミー)で、隣に搭乗するなり床に新聞を敷いて裸足になった爺がいました。あれも衝撃的でした。
リンク先、実は前にも読んだことがあったのですが(というか書きながら頭の片隅にこの記事が意識されていたかも)、改めて読み返してみました。ドレスコードの件も不同意ですが、もっと不同意なのはこの一文。
最後に、高泉さんにビジネスクラスを最大限楽しむコツを教えてもらいました。それは…。「起きていること」
違う。ビジネスクラスは寝るためにあるんです(注:意見には個人差があります…と某番組では出ているところですが)。ビジネスクラスはそのものを楽しむより、到着後の時間を時差ボケや疲れを軽減してより有意義に使うためにあるんです…と私は思います。
私はこっちの記事の最後のページが…なるほどなあ。