夏が来た!

日本の嫌なこと…まあ、書き始めたらいろいろ出てきそうですが(別に日本が嫌いと言っているんじゃなくて、「ドイツの嫌なところ」を書き始めても間違いなくいろいろ出てくる)、その中でもかなり上位で嫌だなと思うことは、「梅雨」。今もしあなたがこれを日本で読まれているなら、きっと同意してくださると思う。


まあ年中雨が降ったり晴れたりしているアイルランドは放置して、ここ、ドイツの話をすると、ドイツには梅雨がない。この時期はおおむね天気はいい。本日7月1日も雲ひとつない快晴で、気温は26度まで上がった。家を一歩出るとちょっと汗ばむ陽気。ただ、日本の夏みたいにじめじめ…いや、ぬめぬめしてない。


さらに、明日は予想最高気温は32度、明後日は34度とか天気予報はほざいている。私の知るかぎりドイツで30度超えは年間数日。つまり、一年でいちばん暑い数日が今まさにやってこようとしていることになる。
いくら湿度が低いとはいえ、30度を超えたらそりゃ暑い。しかも、そんな日は年間数日しかないせいか、ドイツの一般家庭でエアコンなんてハイカラ(死語)なものを見たことがない。じゃあどーするのか。こうするの。

(私の「事務所」。午前11時ごろ撮影)


は?って反応をされている方がほとんどだと思うので解説。ドイツ人の考えていることを忖度するとこんな感じ。


「昼間は暑くなる。でも、朝方の涼しい空気を逃さずにいれば一日過ごせる。そうだ。外の気温が上がってもその熱気が家の中に入ってこないように窓を閉めちゃえ。ついでに雨戸も閉めちゃえば、断熱効果もバッチグー(死語その2)」


かくして、外には太陽が燦々と輝いているのに私の仕事場は穴蔵のような状態なのです。写真は比較的明るく写ってますが、実際はもっと暗いです。


このあまりに縄文時代まで戻ってしまったような原始的な方法、実は効果てきめんだったりする。外気温は上がっても家の中は朝の心地良い気温の空気が家の中に残る。まあ、日本で同じことをしようとしても木造住宅に同じような断熱効果は望めないだろうし、そもそも熱帯夜だかなんだか知らんが、最近の日本の夏は夜すら暑い。ま、ドイツの気候風土にあった夏への対処法なんだろうなと思う。…ただ、せっかくの夏の日なのに、こんな穴蔵のような部屋でモニターとにらめっこしているというのは…哀しいですね。


というわけで、少しは夏を満喫しようと待ち構えていたものがある。それがこれ。


アイスクリームの移動販売車。ただし、この写真は今日撮影したものじゃない。写真がいつも以上に見づらいのは網戸越しに撮影したから。これがさ、ここ数日やる気のないベルの音とともに昼過ぎにうちの前を通過するのよ。ただ、うちの前なんてどこにも抜けられない袋小路に数軒の家が建っているだけで、誰も買わずにUターンして戻っていくだけなんだけどね。まあ、このバンが来たらアイスの一つでも一人で買ってやろうと。どーせ家には誰も居ないし。


ところが!世の中そんなに甘くなかった。ここ数日の薄曇りの日に毎日やってきていたこのアイスクリームの移動販売車、今日に限って来なかった。よくよく考えたら当たり前。場末の(…って日本語使い方間違ってるか)うちの前までわざわざ来ずとも、どっかもっと人通りの多い場所で飛ぶようにアイスが売れているに違いない。


これじゃ終われないので、夕方、スーパーに行ってスイカを買ってきました。ミニとかいうなるほどハンドボールサイズのもの。冷蔵庫で冷やして食べたらおいしかったです。ただ、何年経っても塩をかけて食べるという行為を理解してもらえずに寂しい思いをしましたけどね。