【廃道をゆく4補遺(2)】【帰省11】箕ヶ岩隧道とチギリメン隧道

お次はチギリメン隧道。…の前に箕ヶ岩隧道に寄ってみましょう。この隧道、「昭和10年6月成」と銘板に書かれているが、実は改修年らしい。現在も廃道化されることなく市道として利用されている。もともと波打ち際の岩をくり貫いて作ったトンネルだったが、現在は海が干拓されて直線の道路が海だった場所を通っている。

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(国東側から高田側を望む。写真右が海を干拓して作られた現道。)


ここの国東側の坑口にとんでもないものがあるのだ。


明治隧道坑口。


まあ、車で通過したらこの怪しい穴にはまず気がつかないだろう(一番上の写真に理屈の上では映り込んでるんです)。気がついてもまともな人はここに入ろうとはしないだろう。だけど、一部のヘン…じゃなかった道路趣味者は入っちゃうんですよねえ。


内部は大きく湾曲している。そして、意外なほど綺麗。荒らされた形跡もなにもない。


中を進むと2-30メートルで明らかに人工的に封鎖されている。これってさ


このトンネル内部のコンクリートの裏側なんじゃね?


どーゆー経緯でこうなったかは定かではないが、この短いトンネルの裏側に封鎖された旧道があるという事実は面白い。


かくしてお次はお待ちかね(あ、誰も待ってない。そうですか)チギリメン隧道。結論から書いておくと、ここ、豊後高田側の坑口は崩壊していて通りぬけはできない。とりあえず国東側の坑口を探しましょう。

(いかにもな廃道を発見。が、これ、全然無関係だった)


…と思ったが、これがあっさり見つからなかった。あからさまに旧道っぽかった道をまた竹をバキバキ踏み割りながら進んだのだが、気がつけば山の稜線に着いてしまった。当たり前の話、稜線にトンネルはないわな。


正解の道は、途中から下る道だった。これ、最初から除外してたのよねん。なぜなら、トンネルに向かうならば道は上りに違いないという思い込みから。


…懲りもせずに廃道に3ナンバーのマークIIで突入するアホタレ。もじゃこ、ごめんよー、車にきっと傷がついたはずだ。運がいいとか悪いとか、人は時々口にするけど、わしと知り合ったことが運の尽きだったと諦めてくれたまへ。


また竹を除去したりしつつ進むと


あったよ。怪しげな廃道。


どこが廃道なんだというお方のためにもう一枚。これ、道だったんですよ。


ここは竹の密度が高く、進むのが困難だった。だけど、進まない訳にはいかない。えっちらおっちら進むと


チギリメン隧道。国東側坑口。


今回は水没してない。よっしゃー、入るぞ…と思ったのだが、次の瞬間にとんでもないことになってしまった。何気なく写真を撮ったのだが…


…なんか写ってませんか。


はいはいはい。これはオーブだとか光の加減だとかだと思うよ。私、オカルトとかそっち系はまったく信じてない人。だけどさあ、想像してくださいよ。日暮れ近い廃隧道。ただでさえ不気味なのにこんな写真が撮れたら…戦意喪失するでしょ。はいはいはい。どーせ私はヘタレです。


…同じ場所でもう一度同じように写真を撮ったら何も映ってない。

(だって、フラッシュ使わないとこんなに暗いのよ)


退散っ(←レポーター失格)。ぶっちゃけこんな不気味なもんに単身乗り込んでいくヨッキれんさんとかが信じられない。本物のヘンt…じゃなかった道路趣味者なんだろうなと、兜を脱ぐ次第であります。


…あ、反対側の閉塞場所に行くの忘れてた。