ドバイ出張記(1)…って行く前に書くなzz

私のお仕事。俗に言う「アイチー土方」です。社内のコンピューターの管理、引越し、設置、なんでもやります。そんなわけで、わけのわからんリクエストが私のところに来るんですよ。「エアコンが効き過ぎてる」とか、果ては「エレベーターが止まってる」とか。そのうち「トイレが詰まってる」とか誰かが言ってくるのではないかと思っているだが、さすがにそれはまだ起こっていない。


そして、私の務める会社、日本ではほとんど知名度0ながら、世界的にはけっこう名の知れた会社だったりする。そんなグループ企業の片隅の会社の本社がなぜかダブリンにあるわけ。支社と呼べるような支社なんてほとんどなくて、例外として、中東はドバイとベルギーの首都ブリュッセルズに支社がある。


ドバイの支社にたった一人だけアイチー担当がいるのだ。なんでもこやつがダブリンに研修に来るという。その間ドバイにアイチーがいなくなる…それはまずいということになった。


今月初めの話。上司がやってきた。


上司:「おおい、誰かドバイの担当者がダブリンに来る間のカバーにドバイに行ってくれんか?」
同僚A:「私、今、XXXのプロジェクトにかかりきりなので」
同僚B:「今、妻が出産間近であまり出たくないんですよ」
私:「どうも夏の安いルフトハンザの航空券が見つからないんですよねえ」
上司:「お前行って来い」
私:「え゛?」


かくして、一番暇そうだ、ひいてはいなくても影響がないと思われる私に訳のわからん白羽の矢がたってしまった。そもそもドバイってどこ?


こんなこと言ったら怒られそうなんだけど、中東なんて人生で行く機会はないと思ってた。なんかどっかで戦争があっても「ああ、またどっか砂漠の暑いところでドンパチやってるんだね」くらいの認識で、ニュースにも気を止めてなかった。なのに、そこに行く羽目になるとは人生どこでどーなるか、わかったもんじゃない。


これはどっかに前に書いた気がする。私が学生だった頃、第二外国語でドイツ語を選択することになって、教室の一番後ろで「ドイツ語なんて一生使う機会なんてあるわけないだろ」と文句を言いつつ寝ていた。なのに、気がついてみると、ドイツ人に囲まれた職場に勤め、自分の彼女はドイツ人というとんでもない状況になってしまった(そしてこれを書いている今もルフトハンザドイツ航空の機内という)。会計学だって絶対人生で役に立たないと思いやっぱり教室の一番後ろで寝てたのに、アイルランドで一番最初に得た仕事はなんちゃってとはいえ会計の仕事。学生諸君!いきなり叫んでしまったが、人生どーなるかわかったもんじゃない。自分の可能性を過小評価することなかれ!


以上、Snigelさんの多事争論でした。CMにづつき、特集の続きです。


そんなわけで、ドバイに突然飛ばされることになった私。なんか私のことを誤解している方のために書いておきますけど、私、そりゃヒコーキにしょっちゅう乗ってますよ。だけどさ、行ったことのある国々って、日本以外ではヨーロッパの各国だけなんですよ。ぶっちゃけ日本のお隣の韓国にすら行ったことがない。なので、ヨーロッパでも日本でもないどこかというのは生まれて初めてだったりするのだ。


まずは航空券を手配しなければいけない。そりゃ社長さんとか偉い人なら秘書がやってくれるでしょうよ。だけど、私のような平社員、自分で手配するしかない。そこで、私の頭上に豆電球がぽんと灯った。


そうだ。いつもお世話になっている旅行代理店に相談しよう。


と、ダブリンの日系旅行代理店、AWL Travelに電話。もう10年来お世話になっている。10年のうちに担当者も変わったが現在の担当者も私のことを覚えていてくれていて、親身になって相談に乗ってくれる。


私:「あのー、日本以外の航空券や、ホテル手配もやってくださるんですか」


と、おずおずと切りだす私に担当者の方、快諾してくれる。よしっ。


(この話、当分続く)。