最近ルフトハンザのサイトで航空券を買うと、Rail & Flyという鉄道の乗車券を併せて買うかという選択肢が出てきます。まあ、どっかのくされRyanairとかいう航空会社はスーツケースを買うかどうかの選択肢が出てくるくらいだから、それに比べれば一億倍マシという気がしますが。
ただ、話がうますぎるのよ。このルフトハンザとドイツ国鉄が組んだお得な乗車券、なんと、空港からドイツ国内5000超のどの駅に行っても普通車なら片道25ユーロ、往復50ユーロなんだって(そして、その逆も正なり)。そして、一等車(日本でいうグリーン車)でも片道45ユーロでいいんだって。んなばかな。
たとえば、ものすごーく極端な話、ミュンヘン空港にルフトハンザの国際線で降り立ったお客がドイツの北の果てのハンブルクまで行っても25ユーロでいいんだって。ちなみに、この区間、おおよそ800キロ、新幹線で通常の乗車券を買うと、片道135ユーロ、所要時間6時間もかかる。これが25ユーロでいいはずがない。
土地勘がなくてよーわからんという人、こう考えてくだされ。日本以外に住んでいる人がJALの成田空港往復の航空券を買ったら、鹿児島中央だろうと稚内だろうと日本国内のJRの駅全駅に片道2500円で行ける乗車券がついでに買える…っていったら話がうますぎるでしょ。こんなの売ったら、例えば、成田から福岡まで国内線を使おうかと思ってた人も、JRに乗っちゃうでしょ。おかしいよ。これ。
というわけで、なんか落とし穴があるに違いないと思って調べてみた。ほら、例えば、各駅停車じゃないとダメとか、そんなオチがあっても驚かない。ところが
(ルフトハンザの公式ページより転載)
新幹線もオッケー、到着後翌日も利用可。
ないないない。ありえない。こんなおいしい話、ありえない。更に
(通常割高な)夜行列車も乗車可。ICE Sprinter(のぞみとかみずほとかみたいなもん)にも乗れるって。絶対ありえない。
というわけで、買ってみた(をい)。通常のダブリン=フランクフルトの単純往復にこのRail & Flyチケットをくっつけて。航空券は普通に買えた。…が…
システムエラーでーす。お近くのルフトハンザのサービスカウンターまでご連絡ください。
やはりな。
ところが、こっちだって、伊達や酔狂でゴールドメンバーじゃねえ。その航空券を買ったその日にルフトハンザを利用してフランクフルト経由でHannoverに行くのだ。途中のフランクフルトでこの問題を解決しよう。
フランクフルト空港にて。ちなみに乗り換え時間はぴったし1時間。けっこう忙しい乗換えです。
乗り換えカウンターが暇そうだったので行ってみた。
私:「このようにRail & Flyチケットが買えなかったのよねん。ここでどうにかなる?」
係:「はい?」
なに、その宇宙人を見るような目は?
私:「いや、この紙見て。今日ね、ルフトハンザのサイト上でこの航空券買ったのね。でね、この航空券と一緒にRail & Flyチケットなるドイツ国内どの駅でも片道25ユーロで行けるはずの航空券がなぜか買えなかったの」
なんか目の前のPCにかちゃかちゃ打ち込むが、何もわからない様子。後ろに控えているお局さん…じゃなかった、スーパーバイザーらしき人に聞きに行く。そこで数分あーだこーだ話して帰ってきた。
係:「申し訳ございません。こちらは、発券カウンターのみで承れます」
私:「あら、ここは発券カウンターじゃないのね」
係:「はい、こちらは乗り換えカウンターです」
…何がどー違うのか私にはよーわからんが。
係:「発券カウンターは、一度外に出ていただいたコンコースにございます」
私:「無理、ヒコーキに乗り遅れる」
係:「そうですか。これは、Hannover空港の発券カウンターでも承れますので」
そうですか。そうですか。
そして日曜日の夜。Hannover空港の発券カウンター。
この発券カウンターって、ある意味気の毒な職場だと思う。というのも、通常は人影もまばらでヒマそうなのに、ヒコーキの運行に異常が出ると、カウンターの前にイライラした人の長蛇の列ができてしまう。今日はもちろんヒマそう。Deadhead(非番でヒコーキに乗る人…という理解でいいのかな)と思われる同僚と雑談してる。
私:「…というわけで、FrankfurtからHannoverまでの鉄道の乗車券、こちらで買えるんですかね」
…また宇宙人を見る目で見られた。そして
係:「お客さま、今、Hannoverにいらっしゃいますよね」
…話がぜんぜん通じてない。
よくよく話したら、この人、この券の存在自体は知っていた。それ自体は良かったのだが、残念なことに、その発券方法がわからないらしいのだ。あーだこーだ、さんざ悪戦苦闘。
係:「運賃計算も入力方法も正しいのに発券されないわ。きぃぃぃぃぃぃぃっ」
私、伊達や酔狂で(←本日二回目の「伊達や酔狂」)アイチーヘルプデスクなんかやってません。
私:「あのー、差し出がましいようですが、こーゆーときは二つの解決方法があります。一つは最初からやり直してみること、二つ目はPCを蹴っ飛ばしてみることです」
これを真顔で言った。そしたら、係の人、さすがにPCを蹴っ飛ばすことはできないらしく(そりゃそうだわな)、別に無視してもいいのに律儀に最初からやり直してくれた。…そしたら、あっさりと発券された。
結論。このRail and Flyチケットは存在する。
ちなみに、発券された券はあくまで「引換券」で、駅の自動券売機で乗車券に引き換える必要があるそうな。しかし、一部のドイツ国鉄の格安券のように列車への縛りがない…つまり、どの列車にも乗れる。ドイツを訪問の方、これは便利ですよ。ぜひお試しを…って、日本からドイツを訪問される方は、レールパスを使われるのかな。あんまり有益な情報じゃなかったのかな。
(追記)
Rail and Flyチケットはルフトハンザだけじゃなかった。なんとANAもJALも使えることが判明(どーやって買うかは知らないけど)。というわけで、ドイツ国鉄サイトより、提携航空会社一覧はここです(pdfです)。どうもルフトハンザ以外はヨーロッパ以外の航空会社だけと提携している印象を受けます。ゆえに、エアリンガスもRyanairも入ってませんな。一部の人、残念でした。
ワーホリで1年アイルランドに滞在したいワタクシですが、(まだお金貯まってネェ←)
その折にぜひともドイちゅラント(笑)に行きたいと思っていたので、大変有益な情報です!!!!・・・1年後もやっていたら・・・(遠い目)
でも、世の中にはすばらしいチケットがあるんですね。てっきりその日だけ有効で、日付変わったらダメよ~って言われるのかと思ったのですが、次の日もOKって神ですね!!
さぁ、アイルランド行ったら、ドイツ人のオトモダチ作らなきゃなぁ←
そーゆー不純な目的で友達作るのやめてくださいw
この券、ルフトハンザとドイツ国鉄の組み合わせでのみ有効だと思います。試してないけど、エアリンガスやどっかのRyanairとかでは無理だと思うので、ちょっと残念ですね(ってかRyanairで使えたら、往復航空券と列車の往復券で100ユーロとかも夢じゃない気がする)。
い~こと聞いちゃった♪
じゃあ6月のbank holidayはフランクフルトからICEでノイシュバンシュタイン城にでも、、、って
「ミュンヘンまで飛行機で行けやゴラァ!」
と言われそうな星組の平凡マイラーです。
どーしてもというならDUB=MUCをLH直行便で飛ぶというのも(って週に一便しかない、時間帯も使えないやつなんで、ポチさんの週末小旅行には絶対に使えないシロモノです)。
あれ、ちなみに途中下車できるんだろうか。どこにも書いてなかったけど、できたら美味しすぎますよね。本文中の例で行けば、ミュンヘンで降り立って、途中下車しながら翌日までのんびり移動してハンブルクまでいけてしまうということになる。
太っ腹なDBのサービスですねぇ・・・・・・
日本に戻るとJRの殿様商売っぷりにあきれます(・_・)。
これ、調べたら、しっかりルフトハンザの日本語ページにも書いてありますね。
https://www.lufthansa.com/jp/ja/AIRail-just-like-flying
ちなみに成田からJR使ったら東京駅までほぼ3000円…。