クリスマス後のセールを求めて120キロ

日曜日。ひでかすのアホタレが、ダブリンからざっと60キロ離れたKildareにあるOutlet Villageに行きたいというので出かける。ひでかすが買い物に行きたいとほざくというのは、年に一度あるかないかの珍しいこと。なんでも、今務めている会社がわりかしフォーマルな服装を求めるらしく、それに対応するシャツやスラックスなどなどが必要らしい。ちなみに私は何も必要ありません。服も買ったし、靴なんて、買ったばかりで履いてないのが何足もあるし。

かくして、私は雇われの運転手として向かったKildare Village。クリスマス後のセール期間中の日曜日、ひどい混雑になるに違いないと、１１時の開店直前に到着。予測に反して空いている。ほとんど社長付け状態で車を停めて、いざ出陣。

ひでかすがまず向かったのはClarks…ってひでかす、Clarksなんて年中セールやってるじゃん。ずかずかずかとひでかすが入っていくのでついていく私。

ひでかすはオフィスに履いていける靴を探す。こっちは暇なので、買う予定もない自分の靴を物色。なんだ、この靴ちょっと変わってるな。ちょっと履いてみるか。あら、サイズぴったし。値段も悪くない（ってClarksのフツーのセール価格）。すいませーん、これくださーい。

…って、買うなよ。

ひでかすも靴を買い、それからVillage内の徘徊開始。

ひでかすは主にスラックスとジャケットがほしいとのこと。ひでかすが店に入るたびに、こっちは暇だから、自分の物を探してしまう。

そんな中、Jaegerとかいう聞いたこともない（当社比）ブランドの店に入る。なにこれ、投売りのジャケットがある。見た感じぱっとしなかったけど、着てみると…あら、けっこう良い感じ。サイズもぴったし。これはいい。

すいませーん、これくださーい。

…だから、買うなよ。

ぶっちゃけ、ジャケットなんてたくさん持ってる。いらない。だけどさ、この価格には勝てなかった。

４００ユーロが200になり170、80と下がり、果ては35ユーロ

って1割？（一割引じゃなくて価格が一割）

まあ、もとの400ユーロというのが怪しいわけじゃないけど、でも、サイトとか見るかぎりでは確かにそれくらいの価格で売っているみたい。そんな値段じゃ、誰も買わないだろうけど。

ともあれ生地もしっかりしてますし、裏地だって丁寧に作られており、どう見ても35ユーロには見えない。しかも、着てもいい感じだしと…いらぬものを買ってしまいました。…って自分で書いてて思うけどあんたどこのおばさんよ？

他方、本日の主役、ひでかす、Kildare Villageで当たり前の事実に気がつく。

ブランドもんはアウトレットでも高い。

そりゃそうでしょ。元が100ユーロのブランドの商品が半額になっても50ユーロ。それに対し、Dunnes Storeあたりに行けば、似たような商品が常時20ユーロとかで売ってるわけで。そしてひでかすは運転手（私）に命じました。

Blanchardstownまで。

…ショッピングセンターのハシゴをしようとはいい根性してるわ。こいつ。

Blanchardstown Centre。おそらくダブリンで（ということはアイルランドでも）一番大きい郊外型のショッピングセンター。そこで、ブランド物を安く売っているTX MAXXへ。ここでひでかすはカーディガンにスラックスを購入。待ってるこっちは暇だから、ワイングラスとルクルーゼの耐熱皿を買う。

…って、なんで、ひでかすにつきあって無駄な買い物してんだよ。

残ったのはジャケット。ZARAに行くが…私の個人的な印象としてはイマイチなのよね。確かに商品はお手頃価格なんだけど、この程度の商品がこの程度の価格というか、なんかぱっとしない。デザインがいいかなと手にとってみても、触ってみると生地が話しにならないくらいしょぼかったりとか。んで、ひでかすが気に入ったジャケットがあったのだが、ひでかすのサイズがない。

そう、アイルランドのセール品、当然といえば当然、服で言えばとんでもなく大きいやつかとんでもなく小さいやつが売れ残るのよね。で、けっこう身長のあるひでかすのサイズはいの一番に売れていくみたい。それに対し、私のサイズはけっこう最後まで残ってるのよねん。はは、ひでかすざまあ！…ってなんだろう、この敗北感は。

ZARAが直結しているイギリスのどこにでもあるデパートDebenhamsに行ってみる。そこで、ひでかすがジャケットを見つける。…嬉しそうですな。ひでかすさん。だけど、そのジャケット、所詮半額じゃねえか。俺なんか9割引だぞ。

…と、わけのわからん理屈で勝ちを感じたところで、買い物終了。

…いっぱい買ったね。アホ二人。

おまけ。今日の夕飯。三色そぼろ丼