日曜日。朝6時の上野駅よりおはようございます。
アメ横入り口です。人がいないのもそうですが、町がきれいなのがすごいと思う。こういう朝帰りの時間帯の街ってえてしてゴミなどが散乱していても珍しくないんですが。
コロナの影響なのか(2022年10月23日のお話です)一昔前なら朝帰りの人とか見かけたのかもですが、このとおりサタデー・ナイト・フィーバーとは一体どこの国の言葉なのか、上野駅界隈は静かなものです。こんな時間に私は何をしているのかというと
朝6時22分発の北陸新幹線の最速達列車かがやきに乗ろうと。はい、本日より鉄道の旅の後半戦開始です。片道切符なんだから正しい表現じゃないけど「かえり」の部分の開始。前に書いたとおり、このきっぷはあくまで片道切符なので同じ駅を二度通ることができない。すでに名古屋から三島まで東海道新幹線カードを使ってしまっているのでこれ以外の路線でということになる。
この場合の選択肢は2つ。すなわち北陸新幹線か中央線か。中央線でも多治見を経由して岐阜に逃げればすでに経由した名古屋を避けつつ関西方面に進める。このルートも当然検討した。だって、北陸新幹線だと以前嫁と旅した旅程と丸かぶりになるもの。
ほんじゃ中央線経由だとどうなるかというと、ずばり上のようになります。今回の旅程を組むのにとってもお世話になったのがNavitime。こんな複雑な行程でもちゃんと正解を出してくれるのです。これによると、上野をかがやきとほぼ同時に出発すると、えっちらおっちら中央線を経由して、名古屋手前で太多線に逃げてなんだかんだで京都到着は15:43。所要9時間15分。名古屋を経由していいならもう少し速くなります。
ちなみにと青春18きっぷの王道東海道線各駅停車(と快速)だとどうなるか調べてみた。出発時刻を合わせたので始発ではないです。
オーマイガー、オーマイスパゲティ(昭和ですなぁ)、大垣から中央線経由と同じ列車になり、結局到着時刻は同じで所要時間はむしろ上の出発が遅い分苦行とされる東海道線各駅停車のほうが速い。ありえん。まあ、そんなわけで前回とルート丸かぶりの北陸新幹線に逃げたわけです。ちなみに禁じ手の東海道新幹線なら朝9時には着いちゃうとか調べたらいけません。そう、とどのつまりこの片道切符の旅は単なる酔狂です。
かがやきは全席指定。なので指定席を予約。私の乗った車両には10人くらいしか乗ってない。そりゃそうだろうなぁ。誰が好き好んで日曜日の始発の新幹線に乗るのだ。
この新幹線が速達タイプなのは理解していた。なんだけどまさか高崎まで通過するとは恐れ入った。大宮の次は長野まで1時間も停まらない(ってか1時間で長野まで到着する新幹線優秀すぎ)。事情あって訪問を見送ったいつもおじゃまする友人のいる佐久平も通過。
あれよあれよという間に金沢着。午前8時45分。すごいね。金沢に宿泊した観光客が動き出す前に着いた。数年ぶり、2度目ともなれば勝手知りたる我が家のような(←んなわけない)近江町市場で朝ごはんにしますか。
…とはならない。なにせ乗り継ぎの特急は9時2分発。17分しかない。17分で近江町市場まで行けるかっての(行って帰るだけならあるいは可能かも)。
昨日地下神殿で会った友人に言われたこと。「鉄道乗り継ぎの旅は食料や飲み物の調達が肝ですよ」
これはこの友人だけじゃない。
金沢駅にも大きく書いてあった。「特急列車ご利用のお客様へ 車内販売はございません」
というわけで、かがやきにも車内販売などは来ず、朝から飲まず食わずの私は僅かな乗り継ぎ時間を使い改札外にあるお店へ。そういえば、前回お邪魔したときは在来線は有人改札だったのに自動化されていた。
Oh!Ekiben!
なぜにローマ字なのかは自分でもさっぱりわからないが駅弁を発見。ますの寿司のPOPを発見…あら、いいじゃない。どこにある?と思ったら「午前10時前後に入荷」。で今は…午前9時前。駅弁配達より早く上野から金沢に着いた俺様おつ。
失意の私が次善の策として選んだのは
…もはや海産物ですらないっ。何考えてんだ。俺。
のちほど特急サンダーバード大阪行きの車内でいただきました。とっても美味しかったです。こういうお弁当を広げられる特急電車はやっぱりいいよね。
ずっと車窓を眺めていて気がついたけど、北陸新幹線の敦賀延伸工事は確実に進んでいて、もう見た感じ明日にも新幹線を走らせることができそうな印象すら受ける。その一方で乗っている在来線特急のサンダーバードも新幹線を意識してるのか停車駅は福井と敦賀だけとほとんど止まらずに130キロで快走してるし、これ、新幹線なんていらなくね?と思わなくもなかった。サンダーバードに停車駅パターンがいくつかあるらしいけど、私が乗ったのが偶然にも最速達のやつだった。もしかすると、北陸新幹線の最速達「かがやき」からの接続を考慮してるのかな。
いらん一言居士を許してもらうなら、敦賀からの先の北陸新幹線延伸はたぶん私が生きているうちに完成はしないんじゃないかと思ってる。どう考えても京都の地下に穴を掘るとかやれ文化財が出てきた何だで工事は遅れ、工費はかさみ、大阪も市街地の地下の工事は大変そうだし。米原での接続を選ばなかったのは間違いじゃないかなぁ。東海道新幹線はJR東海の管轄だとか利用者にとっては知ったことじゃないし。
前回は名古屋行きの特急しらざぎに乗り米原で乗り換えたんだけど、サンダーバードは湖西線経由なんだね。知らなかった。と言っても湖西線内は全駅通過。たまに見える琵琶湖に「でかいなあ」というひねりも何もない感想を抱いていたらもう京都に到着。
そう。京都なのよ。行きにここを通ると帰りでルート選択の余地がなくなるからとむりやり関西線で避けた京都です。おかげで上野から東海道新幹線経由のほぼ倍の時間をかけて、4時間半で京都まで来られたのだっ。
そんな感傷に浸っている暇は私にはない。上の写真を撮ったことで京都観光終了!わずか15分の乗り継ぎ時間でお次の特急に乗り継ぎ。もちろん塩対応のとんかつ屋さんによる暇もない。
現在までの滞在時間。
金沢 17分
京都 15分
狭い日本そんなに急いでどこへ行く…と自分でも思いますがいちおう私なりの計画があってのことです。読んでるだけで疲れそうですがまあおつきあいください。
15分の乗り継ぎ時間で乗り換えたのは特急きのさき。その名の通り城崎温泉行き。かの「ののちゃん」も愛してやまなかったとされるあの温泉ですね。
この特急も全席指定(JRはたぶんそうしたいんだろうね。儲かるし)。ただ全席指定で良かったわ。というのもこの4両編成の特急は完全に満席でデッキには立ち客(というか床に座ってた)まで出ていた。そんな中私はちゃっかり「ぼっち席」を予約して快適に過ごす。
この特急、サンダーバードと同じ「特急」を名乗りながらその性格が全く異なることに気がついた。サンダーバードは130キロで快走してたのに対し、こちらは
こんな感じでのんびりのんびり進むのだ。しかも途中あちこちに寄る。城崎温泉までの158キロの所要時間は2時間24分。うん。のんびり屋さんだ…とか思ったこの時点の私は山陰線のことを何も理解していなかった(伏線)。
午後1時49分。城崎温泉に到着。さあ、城崎温泉まで来たんだ。温泉だっ。温泉っ。
足湯だって温泉ですが…何か?
そりゃあね、ワダヂだってね、せっかく城崎温泉まで来たんだ、温泉宿を予約してのんびり過ごし…たい…ッグ…ですよ…だけどね…ウグッブーン…限られた日程の…旅程…でっ…ブッヒィフエエエーーーーンン…(やっぱり城崎温泉だとこのネタやらないとだめよね。ののちゃんごめんねっ)。
そうです。城崎温泉でのお次の列車への接続時間は13分。この足湯だって5分しか楽しめませんでした。計画を立てたのは私です。誰にも文句は言えません。
現在までの滞在時間。
金沢 17分
京都 15分
城崎温泉 13分(←NEW)
どたどたばたばたと続く。