かくして、ギリギリながらもなんとかRosslare港に着いた私。さあ、ここからワクワクドキドキの船旅が始まります。「なーにが『ワクワクドキドキ』だバカヤロー」…とお思いの方、まあ、このIrishFerries公式のPR動画を見てきてくださいな(注:前に一度リンクを貼ったことがあるので、もしかしたらすでにご覧になられた方もいらっしゃるかもしれません)。
…ね?なんかすごいでしょ。これがホントなら、私の予定は以下のようになります。
午後9時30分。乗船。
午後10時。ちょっと遅目の夕飯。
午後12時頃からパブ(かホールか)でアイリッシュ・ダンスなり何なりのステージを見る。
午前3時。就寝。
午前11時。遅めの起床。
正午。朝食兼昼食。
午後2時。部屋でちょっと休憩。
午後4時30分。下船。
…自分でも惚れ惚れするくらいの完璧なまでの計画です。こうして、船内で鋭気を養えば、そう、夜通しの運転だって怖くない(…はず)。さあ、一晩限りの(動画を見た限りでは)豪華客船の旅に出港だー(←無意味にテンション高です)。
車から降りた瞬間の図。私の車はこの写真の右後ろにあります。こうやって見ると、大型バスが少なくとも4台は停まっている。回送でもない限り、このバスだけで100人以上のお客さんが乗っているはず。
そしてね、上の写真でわかってもらえるかなあ。床が一部抜けてるのね。そこが、リフトになっていて、もう一階層下にもトラックなどが停められるようになっていた。おそらく繁忙期はそこまで使うんだろうと思う。見に行こうと思ったら、写真左に写っている係のお姉さんに怒られた。
急な階段を登ると、第5層に到着。どうも私の部屋はここらしい。
この狭い通路を進むと…
この部屋かい。
ちなみにこの部屋一晩69ユーロなり(2013年9月現在。今調べたら11月は閑散期だからか54ユーロだった)。同じ部屋で、窓なしは10ユーロ安かったんだけど、窓がないと閉所恐怖症でも発症するんじゃないかと10ユーロ余計に出したのだが、全くの無駄な出費だった。ちなみに、部屋を使わないという選択肢もあるが、あとで20人くらいが一部屋になってる相部屋を見たけど…あそこで眠れるかどうかは謎)。
まあ、それはともかく、部屋の探検開始。
寝台列車のようにベットががっしゃんと出てきたぞ。左のソファーも背もたれを手前に倒すことで、背もたれの裏からベッドが出てくる仕様だった。まあ、これが寝台列車だったとしたら、かなり豪華な広さだわ。これが、ホテルだったら暴れたくなる狭さ。フェリーだったら…さあ、どーなんでしょ。
なぜかベッドには雑巾が配置されていました(←ひでー)。まあ、それは冗談にせよ、虫の知らせアラームが鳴っていた私、バスタオル持参でしたのでこれは使わずじまいでした。
バスルーム。アメニティ?なにそれ?あったのはボディソープのみ。この船室は最低ランクの部屋ですから、もしかすると、より値段の高い船室ならアメニティが揃っているのかもしれません。
コンセントはヨーロッパ大陸タイプのが二口。必要十分。あ、そういえば、テレビなんてもんはなかったな。この最低ランクの船室には。いらないけどね。
というわけで、船内探検に出発ー(←どこまでもお子様な作者)。
私の部屋のある第5層にあるのが、この売店。U字型になっていて、写っているのはその半分。ボッタクリという誹りを何とか免れるかなあ…という微妙な価格設定。いや、船内ということを考えればむしろ良心的か。
第8層はラウンジ層。
「高級」(船内比)フレンチレストラン。私の台所事情からしても高級。コース料理が35ユーロとか。まあ、フレンチならそんなもんかという気もするが。
セルフサービス式のカフェ。まあ、レベルは推して知るべし。
同じくセルフサービス式カフェテリア(後述)。
(写真は閉店後に撮影)。
ウェイターサービスのステーキハウス。
…食事できる場所は以上です。まあ、4か所もあればいいほうか。
私なりに悩んだ。あの高そうなフレンチレストランも考えたが、どうもお一人様だと敷居が高いし、しかも、高い敷居の割りには船内という制約もあり、実は大したもんじゃないんじゃないかという気もする。で、あの売店に毛が生えた程度のカフェじゃあ、まともな食べ物は手に入りそうにない。じゃあ、カフェテリアかステーキハウスかということで、結局選んだのは、ステーキハウス。
とはいえ、午後10時。出発前の騒動のおかげで夕飯を完全に食いっぱぐれてはいるのだが、もうなんかでっかいものを食べる時刻じゃない。頼んだものは…
パスタ。
正直な感想。私だったら、茹で時間、あと最低2分は短くした…か…な?本当に正直に言っていいなら、自分で作ったほうがおいしい…可能性は…ないとも…言い切れない。これで12ユーロとかは…いかがなものかと…思わなかったとは…まあ…そんな…言い方もできなくも…ない…かなあ。
まあいい、気にするでない。あの素晴らしいショーが私を待っている。…と、デザートも頼まずにそのままパブへ。パブへ行く道すがらでは…
最新鋭のゲーム機(20世紀だったら)設置のゲームコーナーや
大人の雰囲気(でテレビがガンガン流れている)ピアノバーもご利用いただけます。ピアノ弾いてる人なんていなかったのはきっと時間帯が悪かったに違いない。
午後10時半頃、パブに到着。いや、パブなんて言ったら失礼だ。The Gaiety Lounge…もう高級感溢れるアダルトリッチな(←死語というより、もはや意味不明)ラウンジですっ。いやがうえにも期待に胸高鳴ります(高鳴るんだってば)。
実に大人の雰囲気です…薄暗いという意味では。
いただいたのはマーフィーズ(ギネスをちょっとマイルドにした感じといえば通じるかな。あるいは、ギネスがダブリンのものなら、マーフィーズはアイルランド第二の都市コークのもの…という言い方もできる)。性格な値段は覚えてないけど4.6ユーロとか、街のパブと変わらない値段だった。「船内独占ぼったくり価格」じゃなかったことだけでも評価に値するかも。
マーフィーズをいただきながら、日記の更新を始める私。そう、船内はWifi無料なんです。…接続。
…
…
…
…
…
…をい、Googleのトップページを表示するのに何分かかるんじゃい。
ほとんど奇跡のような遅さのネット(ちなみに、他のフェリーでも同じような速度だったから、この会社だけを責めるのは公正に欠けるかもしれない)。つぶやいたーに写真入りのボヤキを投稿しようとして結局あきらめた。
そんな莫迦なことをやっているうちに、ステージに男性二人の歌手さん登場。ああ、本番のショーが始まるまでの前座さんですね。おつかれさまです。フォークソングをなんとなく歌い始める。
この前座さんがいつまでたっても歌い続けるのよ。いや、別にどっかの電脳街のアイドルグループみたいに歌が下手とかじゃないよ。だけどさ、私は、あの動画に見たようなショーを期待しているわけだ。なので、大変に申し訳ないが、そこそこのところで、下がって欲しいのだが、いつまでも歌ってる。…まあ、夜は長いしね。
午前1時。ステージの二人が「Good Night」と言い残して、ステージから降りた。やったー、いよいよショーが始まる。
…始まる。
…始まる?
…あれ?
…何も起こらない?
…終了?
いや、途中でうすうす気がついてはいたさ。だけど、あのー、正直に言っていいなら、看板に偽りありじゃないか?別に、コドモ向けのショーはどーでもいいけど、ダンスはどーなった?ダンスはっ?
アホらしくなり、午前1時30分。就寝。
翌朝。
嘘書いてもしょーがないから正直に書くけど、けっこうよく眠れた。エンジン音とかが気になるかなとかも思ったけど、なんのこたーない、一度も目覚めることなく熟睡。売店に行き、持ってくるのを忘れていたカミソリを買い、シャワーを浴びる。
驚いたことに、船内という限られた場所だったにもかかわらず、温かいお湯は潤沢に出た。例の雑巾にはうんざりさせられたが、このお湯に関しては高評価。スッキリした気分で、遅いながらもネットに接続しようと思ったが…無理。どうも、ネット接続は上のラウンジ層でのみ可能らしい。
しょーがないから、ラウンジ層にノートパソコンを持ち込み日記の更新を始める。「いきなり試合終了?」の記事を書き上げる。だけど、アップロードできない…。そりゃ、光通信のようなネット環境を求めるのは間違っているのかもしれんが、もうちょっとなんとかならんのか?
昼食。例のカフェテリアへ。
これならハズレはないだろうという読みで頼んだカレー。この世の中に、辛いカレーはあってもまずいカレーってないと思うのよね。なので。
…
…
…
…発言撤回します。カレーにもハズレはあるみたいです。これが13ユーロ。船内でなければ暴れているレベル(←注:言うだけ番長です)。
とりあえず、「眠る」という最大の目的は果たせたからさしたる文句はないはずなのだが、なんというか、そこはかのないがっかり感を醸しているうちに、フランスはシェルブールに到着。3/4日という長い船旅だったけど、よく眠ったせいか、それほど長くは感じなかった。眠り以外の質に関しては…まあ、ここまで語ったのだから、いまさらダメ押ししてもしょうがないか。
というわけで、車載動画2に続く。
マーフィーズの写真が、車から降りた直後の写真なのは、写真が心のきれいな善人にしか見えないからでしょうか?
フェリーの最低ランクの部屋で、あの広さ。たぶん普通だと思います。
もう何年も前になりますが、イタリアに行ったときに乗ったフェリーが夜行便で船内で寝ましたが、あんな感じの部屋でした。
大きな揺れも騒音も特に感じず、私も6時起床でしっかり寝ましたね~。舟下りてからしばらく揺れてる感じは抜けませんでしたが(笑)
そして、船内、やはり17時間は違いますね。3時間ちょいの船旅用のフェリーはカフェテリアなんてものもステーキハウスというのもありませんでした。
しかし、カレーにはずれがあるのはちょっとショック(笑)
ええっと、写真は訂正しました。ご指摘ありがとうございます。
あのフェリー、ちょっと古さを感じましたね。もうちょっとアコモのアップデートでもすればいいと思いますが(カタカナ多いなあ)、きっとフェリー会社の台所事情も楽ではないでしょうから、無理でしょうねえ。
そりゃ3時間と17時間は違うと思いますよ。ただ、不思議なことに3時間も17時間も運賃がほとんど同じw いや、部屋代を考えなかったら、ダブリンからHolyheadに行くフェリー代のほうがむしろ高い。大人の事情があるのでしょうが、よくわからんですね。
はい。カレーにはずれがあるということを今回はじめて知りました。まだまだ世の中知らないことが多いですw
フェリー、場末の観光地っぽい感じでしたね(笑)。ある意味、期待どお(ry
それにしても、初日の”事件”といい、blogネタに事欠かないですねー。読む方は楽しいのですが、当事者の身になると・・・何というか、ご愁傷様です(^^;
ところで、フェリーの情景を読んでいて、ふと中島みゆきの「あたいの夏休み」という昔の曲を思い出しました(年がバレますが)。
場末の観光地を訪れた女性の歌なんですが・・・
「冷めたスープ放り投げるように飲まされて」
「覗きこんでつまみ出されてる夏休み」
「悲しいのはカレーばかり続くこと」
・・・カレーがはずれただけ、更にせつないです(笑)。
いやはや、いきなりネタ満載でした。それでもなんとかなるところが私らしいといえばそうなのですが…。
おっしゃるとおり。なるほど、イナカの大型旅館か何かの雰囲気そのまんまですね。納得しました。
中島みゆきさんの36.5℃というアルバム、おそらく編曲者の考えでか、ミョーにビートが効いた曲ばかりで、ちょっとした異色作ですよね。その最初の曲でしたねえ。「あたいの夏休み」w 言われてみると、カレーその他がかぶってます。誰も聞いてないでしょうが、あのアルバムはB面のほうが良い曲多いかなあ…Halfとか見返り美人とか…。はっ、B面ってなんだあ(汗
36.5℃は、自身の音楽性を模索していた時代のアルバムとの事で、仰るように異色作でしたねー。
「B面」に入る曲はアーティストの裁量が大きかったそうですが、確かにこの異色作でも、中島みゆきのエッセンスが感じられる良い曲が多かったですね。裏返さずに繰り返し聞いていたのを思い出しました(笑)。
なんだかわけのわからんマニア話になってますが(…ってそうでもないか)、前のコメ書くにあたって、ぱっと思い出した曲が「孤独の肖像」…なんだけど、調べてみたら、36.5℃じゃなくてMiss.Mに入ってるのですね…この音楽性は36.5度に限った話じゃなかったんだなと気がついた次第。あの曲は後になって別バージョンがでましたよね。「孤独の肖像1st」として。つまり、おそらく本人がアレンジを気に入ってなかったんだろうなあと。
私が初めて中島みゆきさんのCDを発売と同時に買ったのは「夜を往け」。今あらためて聞いてみて、「吹雪」という曲のすごさに気がついたりして。…話がどこに向かっているのかわからなくなってきましたorz
予想通りのオチ、ありがとうございます。やはり、そんなところでしょうね。
これがまた、ピークシーズンだったりすると、もっと居心地が悪かったりするかもしれないので、まあまあなんでしょうか。
みゆきさんの「見返り美人」とは懐かしい。20年できくのでしょうか? まだラジオやってらした頃ですからね。30年近く前ですか(遠い目)
♪だってさ〜み〜し〜くてみっかえりのびじん
な〜き〜ぬ〜れてはっぽうびじん〜♪
予想通りとおっしゃいますが、根が素直な私(当社基準による)は、あの動画を見てちょっとだけ期待していったんですよぉ。まあ、確かに落ち着いて考えれば、こんなもん…ですよねえ。
空いていたのは、まあ、かえって居心地は良かったのかもしれません。フランスのお子様(10代)の大型の団体さんがいたんですが、つるんでウロウロはしてましたが、騒ぐこともなくいい子にしてくれていたので、問題はありませんでした。
36.5℃は1986年11月発売だそうです。残念ながら、同時代では聞いてないんですよねえ。怖いでしょ。小学生の中島みゆきファンなんてw なので、オールナイトニッポンも聞いてないんですよねえ。残念。
♪まどからー みおろすー まふゆのうみがー こいはー おわりとー おしえてーくれーるー イイネイイネ(自画自賛)
うーむ、不味いカレー、ちょっと怖いものみたさで食べてみたいです(ヲイ(^_^))。
いや、あれはカレーの範疇に入るシロモノじゃなかったと思う。辛くないし、トロミもないし。別の食べ物だと行ってくれれば、まあ、認めたのですが(それでもまずかったけど)。
不味いカレーありますね。大学の軽食のカレーがそうでした。どこをどう料理すれば、こんな味になる??と・・・。でもその不味さにはまり、専門にあがるまでの1年半食べ続けた私は・・・。未だにあのカレーの味が謎です。再現しようとも再現できるとも思えません。カレーではなかったのかもしれません。
そう言われてみると、小学校の給食のカレーがそうだったかも。あれもカレーという範疇に入れてはいけない気がします。先割れスプーンとかいうわけのわからんものがあった時代の話です。今にして思えばとんでもないものな気がするんですが、それでも人気メニューでしたねえ…。